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名古屋戦:干支一周もすれば

平日でも試合開始が19時半だと、ドームから遠く離れた会社帰りでもなんとかキックオフに間に合うから有り難い。

19時15分過ぎの福住駅からドームへ向かう人の群れ。信号機が青に変わるか変わらないかで一斉早足スタートダッシュ。一歩の長さをいつもより少し広く取って、少しでも早く会場に着くように。
ドームの前の広場の雪はずいぶんと減っていて、雪を踏みしめる音から滑り止めの小砂利を踏む音に変わってる。
当日券を買い求める人達。
連敗してても変わらず集う人達、その中にはもちろん私もいる、時間と様々な思いとそれぞれの熱意のかたちを抱えてスタジアムに足を運んでる。

毎試合勝つ気満々で試合を迎えて、ゴール裏で声を上げて、この日は前半で先制も出来た。開幕戦以来に復帰した宮澤は、それまで点在しているだけのようだった選手達の隙間を、針で糸を縫うように繋げていく。ばらばらだった点が線になっていく。これが面になればきっと。

けれど後半にそれは崩れてしまった。
宮澤が引いたらまたもとの点在に戻った。交代で出た選手は夫々個々にもちろん奮闘している。湧く場面もあった。だけど「線になっていない」。負けている時はそんな綻びが全部失点に繋がってしまうような気がしてしまう。いや実際繋がったんだけど。

勝ちたいのに、勝つ気満々なのに、頑張ってるのに、どうしてか落とし穴がある。普通起こらないような間違いがここでは起きてしまう、そういう疑心暗鬼。悪い予感がそのまま当たってしまうからますますそれに囚われる。爆走降格したときと同じ匂いがすると語っては自ら過去に囚われる。囚われた心は本来するべき判断を奪っていく。これを悪循環と言わずしてなんと言おうか。

ただの応援団でもそうした数々の不安に囚われずに遮二無二声を上げられるかっていえばそれだって言うほど簡単じゃない。況や選手をや。頑張れと言うけど、頑張るの大変だよなって理解はする。するけど抗えとも、思う。

…と、うまくいかないときほど人はポエマーになる…これでは負けたり追い詰められたりするのが好きな人のようだ。さすがにそんなわけはない。悔しさや絶望感を直視して書き残しておこうなんて試みは12年前には出来なかったな~、と干支一周して図太くなった自分を知る。明日ももちろん行きます。こういう年は勝ちが貴重になるから試合たくさん行くほうがいいんだよ。

毎晩カーリング見てて日記を書くのも遅れた。
昨日の試合は第1エンドで大量すぎる6失点食らって心から青ざめたけど、粘って粘って最終エンドで追いついてEXの最後の一投まで試合をもつれ込ませた。あれを見ていたら、最終的に負けたとしてもやるだけやることは絶対に大事って学んだ。ありがとうカーリングチーム。


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