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「今年の運」をお題にエッセイを書いてみた。【まるごと文章教室】
今年は運がついている、らしい。ご近所さんの仕立さんに誘われ、昨年から1ヵ月に一度、団地内にある集会所の管理・点検のボランティアをやっている。今朝はその活動日だった。
土曜は週で最も忙しい。ジョギングから帰ると、ボランティア活動に出かける前にさっさとわが家の台所をお片づけしておこうとした(土曜は自分が担当)。
しかし。
「まただわ。カンタっっっ、カレーを食べたら器を流し台に持っていってよ。あと水につけといてよ! あともっとキレイに食べないと!」。
中3息子のカンタは朝食にカレーを食べたようだが、リビングのテーブルの上に食べ終わった器がそのままある。リビングには暖房がついており、器はカレーがこびりついて固まって汚い。何かもう、あれみたいだわ。。。
これを、出かける前に父が洗い落すのか。。。
ゴシゴシと洗う。そんな「ひと仕事」を終え、集会所へ。
今年最初の活動日であり、集会所の前で仕立さん、村尾さんと新年のごあいさつ。おじさん3人で楽しくダラダラとおしゃべりし、いよいよ集会所の中へ。
ただ、広島県は1月末までコロナのまん延防止の対策期間。集会所は1週間前から使用禁止となっている。
「誰も使ってないし、今日の点検は楽勝。さっさとぐるりと回って終わりね」。そう思いながら1Fの点検を終え、2Fへ。
階段上すぐのところにあるトイレのドアを開けた。
特に大丈夫ね、と思ったが奥にある「大の方」のドアの下にあるすき間部分に、ちぎられたトイレットペーパーのクズが。ちょっと大きめ。
捨てようと思いドアを開ける。
「うわっっっ!」
詳しくは書けないが床にはトイレットペーパーがなぜか散乱。
便器は・・・今朝、カンタが食べ終えたカレーの器と同じ状態っっっ。
今日のささかず、がんばった。
こびりに対して、再び挑んだ。
一瞬怯んだが、決して逃げることなく、真っ直ぐな眼差しで現場を見つめた。マスクの影響で、そのときだけメガネはかなり曇ったままだったが。
オレ逃げずにあきらめなかったよ。母さん、オレあの頃より成長できたかなあ。とか、いろんな思いが頭を駆け巡る。
朝から「もうひと仕事」を終えた。
そんな自分に、自分より10歳ぐらい年上の村尾さんがひと言。
「今年、ささきさんは運がついてるということよ」。
さすがは人生の先輩。。。
どんなときもすべてをポジティブに考える。そしてダジャレで表現する。
今日もいい一日だった。集会所から出たとき、団地の向かいにそびえる山の頂上付近には白い雪が積もったままで、陽光によってキラキラとまぶしく輝いていた。
足元には小さな花壇があり、色とりどりの花が美しく咲いていた。やはり今年の運気はいいようだ。
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