2024/8/27 たまには 暗くもなるるる。

そ・れ・も しなぷしゅ。

このnoteは気持ちが一段落ついたり、なんとなく書きたいな、と思ったときに、書いたり書かなかったりします。
子の状況を心配、応援してくださっている方で、最新情報を知りたい方には妻が運営するInstagramアカウントのスト―リーにて状況を適宜共有させていただいております。

↑これの続き。

苦しめてるだけなのかな、とたまに、ちょっとだけ思うことがある。
寝れない夜中とかに。

原因は、エクモ抜去の日に出てたアドレナリンが切れてきたのか、病院前のホテル暮らしという家に帰れない日々か、ほとんど選択肢のない毎日変わり映えのしない食事か、深夜の病院からの電話に怯えて寝付けない日々か、それとも我が子の容体が安定せず、次のステップである気管切開に進めない現状か。

ともかく何やら気が重い。

エクモを抜去できてからがスタートラインなのはわかっていた。
もっと言えば、次のステップである気管切開まで辿り着いても、回復する保証がないのもわかっている。わかってはいる。

ただ、どこかで期待してしまっていたのだと思う。
エクモ抜去さえ乗り切れば、あとはとんとん拍子で回復していくはずだ。
あらゆる運を引き寄せて、全部うまくいくはずだ。

エクモ抜去当日に先生から聞いた「うまくいけば来週にも気管切開」の「来週」はあっという間に来たが、現状うまくいっているとはいえない。気管切開の目処も全く立っていない。

主な理由は呼吸の不安定さ。麻酔量をわずかに減らしたり、本人が麻酔慣れなどの要因で意識が若干覚醒に向かうと、子の自発呼吸と呼吸器のリズムが合わず、一気に呼吸状態が悪化してしまう。

先生の話を自分なりに解釈しているので、理解が間違っているかもしれないが、基本的には麻酔を減らした方が自発呼吸の組み合わせで呼吸器負荷は下げられていくし、回復は早くなる。だから、麻酔はできる範囲で減らしたい。

けど、そうすると自発呼吸のリズムが不安定だから、それに呼吸器が追随できず、子は息を吐きたいのに機械は空気を吸い込む、みたいなことが起きる。

対応として筋弛緩剤を使って自発呼吸を止めて、呼吸器の負荷を上げて、なんとか下がった酸素濃度を上げたり、CO2濃度を下げたりしている。

その分、肺が破れて空気が漏れる「気胸」や、心臓周りに空気が漏れる「縦隔気腫」の発生リスクも高くなる。

そんな状況だから呼吸器負荷も高いまま。この状況では気管切開に伴うリスクを取るには心許ないから、呼吸が安定的にバランスするまでもう少し様子見をする。それが現状の方針。

ちなみに、呼吸が乱れる根本原因はいまだわかっていない。原因不明の呼吸不全、が今言える現状。よくわからないままに回復してくれるか、大学経由で広範な遺伝子検査をしてくれているので、その結果から何かがわかるのか。


先生も、看護師さんも、臨床心理士さんも「(我が子の名前)くんすごく頑張ってるね」と声をかけてくれる。

本当にそう思う。
自分が人生で一番頑張ったことを思い浮かべたとき、それより遥かに、この子は頑張っている。

けれど、いつまで頑張ればいいのだろう。

このまま待つことが正解なのか。それはじわじわと体力や回復チャンスがなくなっていくだけ、ジリ貧ではないのか。医学知識なんて全くない素人のくせに、時々そんなことを考えてしまったりする。

どうやったら、我が子は元通りに回復するのだろう。

気管切開までの道筋は、朧げながらなんとなくは見える。
どこかで多少リスクを取ってでも、えいやと進めばいけるような気がする。

気管切開をすると口からの管挿入に比べて呼吸も安定させやすい。
何より、口のように慎重な位置調整をしたり、安静状態になる必要もないので、麻酔を切ることができる。

麻酔を切れれば、目を覚ませる。ご飯を食べられる。慣れれば、家に帰れる。

麻酔を切れれば。

気管切開をしても、根本的な部分は今と変わらない。
口からの管が喉からに変わる。人工呼吸器の力を借りて呼吸をするという部分は変わらない。

今、麻酔を切ったら呼吸器とリズムが合わずに呼吸が悪化して困っている状況で、気管切開をしたとして根本的に何か変わるのだろうか。

とはいえ、意識を戻さないと、筋力も下がっていく。
身体を動かして筋肉量を増やし、体力も回復させるのが、完治には欠かせないだろう。

シナリオとしては、我が子が呼吸器とのリズムを合わせられるようになって、気管切開をして、麻酔を減らして、リハビリを進める、か。

それは、できるのか?

これが例えば自分なら、できるような気がしなくもない。
33歳児なら、少なくとも「リズムが合わないと苦しくなるので、呼吸器に合わせて呼吸してください」と言われれば、理解はできると思う。

2歳児にそれが理解できるのか? 理解できたとして、その後リハビリを根気強くできるのか。
先生たちとはここまで話せていない。まだまだステップとして先の話だから。もっと言えば、麻酔が切れた時に回復していく保証もないから。

我々は、この子にいつまで「頑張れ」を強いるのだろう。
元気なときの、走り回る我が子の動画を見て、たまに苦しくなる。

ただただ笑顔で、思うように身体を動かして、毎日自分の世界を広げようと走り回る日々に、戻れるのだろうか。

エクモを抜去した日の深夜、緊急呼び出しがあってから、幸い急変の連絡はない。

先生からは「急変がない限りは通常通りの時間に面会をお願いします」と言われているから、今は毎日いつもの時間に面会に行けることに、感謝しないといけないのかもしれない。

エクモから無事降りられたことで、エクモ由来の合併症に怯える必要は無くなった。呼吸器負荷が高いのに大きな悪化が無く過ごせていることにも、感謝しないといけない。エクモを外したらその日のうちに死ぬかもしれない、と言われていた中でこの状況まで来れていることにも感謝しないといけない。

ただ、今日はいくら感謝しようとしても、ポジティブな部分を探そうとしても、持っていかれる。そんな日もある。それもしなぷしゅ。

ICUに入ってから2.5ヶ月。ほぼ寝たきり意識なし。

後頭部がずっとベッドや枕とこすれているから、その部分の髪の毛はほとんど抜け落ちてしまった。また生えてくるだろうか。もし生えてこなくて、子が悲しそうにしてたら一家全員坊主になろうと思う。

目が覚めた時、我が子に後遺症は残ってはいないだろうか。
生きてはいるけど、一生このまま意識不明です、と言われないだろうか。
家には帰れるけど、一生動くことはできず介護生活です、と言われないだろうか。
呼吸が安定することを待ち続けて、1年が経ちはしないだろうか。
殆ど眠っている状況だと思っているけど、意識ははっきりとしていて、動きたいのに動けない身体でひたすら苦痛だけをを味わってないだろうか。

何もわからないから、今は、祈って待つしかない。

人生で一番辛いこの数ヶ月のことを思い出せないくらい子がスッキリ回復して、情操教育に良くないからとこのnoteを我が子が見る前にそっと消す。
そんな日が来るといいな。

↓続き。


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