ネパールで拡大する「ウェルカム・トゥ・スクール」キャンペーン

ナマステ!サルタック・ネパールからの投稿です。

今回はネパールで拡大する「ウェルカム・トゥ・スクール」(学校へようこそ!)キャンペーンについて書きます。

ネパールでの学校教育へのアクセス拡大のために導入されたこのキャンペーンはユニセフの発案から始まり、2005年から政府が正式に全国で拡大することになりました。

このキャンペーンでは学期始めに各学校がラリー・家庭訪問など様々なイベントで学校に入学していない児童を入学させることを目的としています。毎年様々なテーマ(例えば、児童中心主義教育、学校内無暴力など)を掲げ、教育省総出のキャンペーンとなっています。

それが今年は特別!

オリ政権からこのキャンペーンをフルーサポート。国家を挙げて今年は学校に入学していない子どもたちを入学させることを試みています。そのためには、教育大臣が様々な分野の人たちに学校に入学できないでいない子どもたちの保護者になることを呼び掛けています。また、オリ首相を始め、各大臣、公務員が子どもたちの保護者となることが連日新聞紙のヘッドラインとなっています。保護者となるというのは年間約6000ルピーを提供し、子どもたちの制服や文房具の面倒をみることで、教育省は中学校卒業するまで責任を持ってほしいと呼びかけています。いわゆる「奨学金」制度です。また、教育省も入学した際には、児童をカラー教科書(今年から初)で歓迎すると発表しています。


今回のキャンペ―ンの背景には以前投稿したように、ネパールの高い基礎教育の入学率(91%)にも関わらず、学校外児童がまだ80万人(2011年、教育大臣の最近の発言では30万人)もいるということがあります。またオリ政権のマニフェストにも全ての子どもたちへの教育機会の普及に重点が置かれています。


しかし、一方ではこの保護者制度の管理がどのようにされるのか疑問です。また肝心の学校教育の質の方は低下する一方で、ウェルカム・トゥ・スクールキャンペーンだけ適切かという批判もされています。

いずれにせよ、今回の教育大臣はなかなかのやり手で彼の指導の下、ネパールの教育は変化を遂げるかもしれません。

2018年4月21日初出の記事を掲載

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