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Grade 9 - Second Semester : Please don’t forgive me

前回より二日後の1月19日 木曜日
たった二日だけど心は大きく動いていて、過去なんてどうでもいい。Eくんとやり直すなんて無理。そう思いつつ心のどこかでは片思いなだけでもいいから想っていたいという考えに転換していっていた。
そんな私の気持ちを理解しているし、私たちをいつまでも応援しているIちゃんは、EくんにMSNで話しかけ、私のことをどう思っているのか直球に確認していた。

Iちゃんに、SarryちゃんとFちゃんはまた友達に戻れたんやろ?と確認していた時の話。


Do you like Sarry?

この問いに対してのEくんの回答はこうだった

僕と彼女は混乱しちゃうと思う。
でも諦めたくはない?
まだ彼女のことは好き。

EくんはIちゃんの前では素直になれたんだと思う。
EくんとのストーリーはいつもIちゃんの介入があってこそだ。思い返せば最初から、最後まで。

この頃のEくんのMSNのニックネームは今までのI ♡ U逆転させた I ♡ ∩ だった。
「まだ気持ちはあるけど、複雑だからじゃない?!」と確かIちゃんが推理してたことがあった。

Sarry, do you still like him?
と次に私に質問するIちゃん。
Mm yeah, I do lol but it’s okay if he doesn’t. と答えた。

Eくんもまだ私を乗り越えていられずにいると知ったけど、今Eくんと付き合い直したら今度は本当にHageを傷つけてしまう。この時の私はそれを恐れていたみたいだ。
人を傷つけてまで自分の幸せを求めてはいけない。

Eくんの、目つきや態度が急変したようにHageも同様になってしまうかもしれないことが怖かった。
Iちゃんは、「この状況を作ったHageを責めたい!!けど友達だからそんなことできない…」と葛藤していた。

この頃置かれている自分の状況に、私はこうIちゃんに伝えていたー

もしかしたら今度は自分が傷つく番なのかも。
今まで誰からも傷つけられなかったから。
Iちゃん:「なんでそんなふうに思うの?」

私のMSNニックネームは、「幸せにできなかった私を許さないで」。
私を軸に関わる人たちがみんな傷を負う。友達と過ごし、笑う中で、自分が心を開くと不幸にしてしまうと思っていた。

MSNの手元に残った他の人とのログを読むとどうやらこの辺りの自己評価はハイスクール最終学年まで続いていて、知られざるところでこの失恋は10代の私の心を修復不可能なくらいまで破壊してしまっていたようだった。

G12-最終学年の時、その後結局付き合うことになる人との会話。
この頃の自分は最高に口が悪くて、「なにも興味ない人」を演じて近づいてくる人に攻撃的だった。
なんで人に意地悪するかわかる?
「人に本当の自分を知られたくなくて、他人に君とチャンスがあるかもとか期待させたくないからなんじゃない?」とこの人は正しく分析していた。

ー なんでそんな風に思うの?
Sarryだって十分傷ついてるじゃん。Eくんと別れて、Hageと距離をおいて、友達だったFちゃんとも気まずい思いをして.…

自分を犠牲にしようとする私を遮るようにIちゃんは言った。
でも私の気持ちは固まっていて。こういう時返す言葉は決まって「でも」だ。

今はFちゃんとは大丈夫になったし、Hageは無視してるけどでもまだ普通に喋れるし平気。
Eくんとは顔を合わせられるし、話そうと思えばMSNでも電話でも対面でだって話せる。
1番いい場所に自分はいる.…と思う。
そうだと思う。
ー自分のことを心から気にかけてくれる友達が沢山いる。

変に悟りを開く私に対してIちゃんは自分を責めた。
Iちゃんが、Eくんとよりを戻してほしいばかりに私をこの状況に追い込んでしまってると思い始めたみたいだ。

この頃からずっと、Eくんには必要以上に傷ついてもらいたくなかったんだと思う。
面白いくらいにEくんに対する考えが変わっていない。

自分が他人に何を言われようとかまわない。
だけどHage、Fちゃん、Eくんのことは悪く言わないでほしい。

自分だけが辛い状況であれば良いと思った。
自分が我慢すればいいだけだから。HageとFちゃんの名は出したものの、本当に守りたかったのはEくんだったとは思う。
経験上、大抵の場合こうやって複数人の名前を出すときは最後に挙げる名前は自分の中で1番願う「本音」だと思うから。

でも他の人から圧力をかけられてるのはSarryだよ…
うん。でもいいんだそれで。もう慣れた。
今の状態に満足してる。
Fちゃんとはまた友達だし、Hageともまだ友達。Eくんもまだ同じ学校にいる限り、喋るチャンスはある。
Eくんに対する気持ちは変えれないかもだけど、好きで居続ければいいと思う。たぶんね。

15歳の私はこの一連の出来事で大きく成長したなあと思う。
15歳らしからぬ哲学的な考えを沢山持っていた。今読み返しても、よくここまで考え込んだなあと。
今の自分が浅はかに感じるほどに。

私のために何ができるかを考えてくれるIちゃんに、私は自分は大丈夫だからEくんのそばにいてあげて欲しい。と伝えた。
私には話を聞いて気にかけてくれる友達が沢山いる。Iちゃん、マッチョ、Kuri。もしかしたらYも。
だけどEくんは本音をこぼす相手がいないかもしれない。「過去なんか忘れた。俺は大丈夫」Marioくんやスターフィッシュくん、MLBくんの前で強がってばかりいてるかもしれない。Eくんはあんなに辛そうな顔を毎日しているのに。。
ただ、「そばにいるよ」という見え見えの態度をとると、EくんはIちゃんを拒絶してしまうかもしれないからーそっと、支えてあげてほしい。そう伝えた。
Iちゃんは「そんなにEのことが大事なんだね」と言っていた。

SarryはEのことがまだ好き。
EもまだSarryのことが好き。
それ以上になにかある?何を迷う必要があるの? これはIちゃん、Sugarちゃん、そしてマッチョも口を揃えて言ってたことだった。
だけど臆病な私は遠い離れたところでEくんの幸せを願うばかりだった。










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