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円グラフの特性 ~Visual Best Practice I~

前回に引き続き、グラフについてまとめていきます。その中でも今回は円グラフに特化してまとめていきたいと思います。

Visual Best Practice Iを取り組むと「円グラフの不利な点は?」という質問があります。これを理解するのが難しかったので、自分なりに解釈してみました。

隣り合っているものしか比較できない

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中国地方と四国地方で比較してどちらが大きいかどうかすぐにわかるでしょうか。ほとんど同じくらいのため実際の数字を見るまで判断できず、隣り合っていないものは比較しにくいことがわかると思います。

ちなみに中国地方は8.57%、四国地方は7.48%と中国地方のほうがやや大きいです。

角度を比較するのが困難

これも「隣り合っているものしか比較できない」と似ています。

関西地方と関東地方など、隣り合っているものであればある程度どちらが大きいかの角度を比較することができますが、それでもどれくらいの角度の差があるのかは難しいと思います。

関西地方は25%、関東地方は21%のため差は4%でしたが、この場合売上の値の表示もないためいくら程度の差があるのかも数値を見ないと比較できません。

色を使わないと表現できない

上のグラフから「色」を外してみます。

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どこが境目なのかわからなくなりました。

私自身はこの質問に対して、色彩はなくても色相で表現できるのではないかと思い実際に表現してみました。

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自分でやってみて気づきましたが、これでもかなりわかりにくいです。

やはり色を使わないと表現できないと言えそうです。

スペースを大幅に取る

これは円グラフのラベルを表示した場合で考えてみると、すべての項目とその割合を表示すると情報量が多くなると思います。

特にTableauでは割合が小さいと表示が省略されることもあり、全て表示しようとすると「ビュー全体を表示」とするなどかなりのスペースが必要となるのではないでしょうか。

数が多いものを比較することができない

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上のグラフでは、地方に都道府県の表示も追加してみました。

数が多くなるとどの色がどの地域であるかもわかりにくく、また、色に意味がないので比較しにくいとわかります。

円グラフの利点とは?

では逆に、円グラフの良いところとはなんだろうと考えたときに、2個もしくは多くても3個のものを比較することが出来るということではないかと思います。2~3個を比較するのに棒グラフを使ってもさみしい感じがします。

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上記のように、比較する対象が少ない場合に効果的に使えるとわかります。


以上のことを踏まえて地域ごとの売り上げを円グラフではなく棒グラフで表現してみると、色が1色であっても数値が見やすく地域の比較がしやすいのがわかります。

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グラフによって見え方が違うとわかると面白いですね。今後はなんとなくではなく、どう見せたいかで使うグラフを意識できると思います。

ここまで閲覧いただきありがとうございました!





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