Vol.10 2023年(12時間40分37秒)

3年間中止が続いて(特に2022年は直前に中止決定)
もうこのままサロマは再開されないのでは?と思ったなか
高校同級生3人で臨んだサロマ
ひとりはサブテン、ひとりは痛い痛い詐欺
みんな揃って完走できた喜びは格別

序盤から想定外の腰痛に襲われたけど、
普段のハラハリでの動きづくりのドリルを思い出して
なんとかゴールにたどり着いた
最初から最後まで
とにかく大会が開催されることに感謝して走り続けた

タイムだけ見ると苦戦してるけど
そういえば暑かったw


以下、長い長い日記を転載します。


【サロマ100キロウルトラマラソン完走記】
(めちゃくちゃ長いです)
昨年の直前の中止の無念さもある中
とにかく開催されて走れることに感謝
同級生3人でトライした100kmは
これまた記憶に残るレースになりました
プランは
・20kmまで押さえて50kmを5時間30分
 あとは「アート鈴木ペース」でとにかく完走
・まさかと思っても中間点からウィンドブレーカー持つ(2018年の経験から)
・54kmエイドは10分以内に出ること
でも想定外が起きるので、出たとこ勝負w

1時起床、2時15分に網走の東横インを出発
スタート会場に向かうバスから眺める景色は
見事なまでに朝霧に包まれていて
暑い一日を覚悟する
スタート地点で、あべちゃん、川内さん、尾山さんとエール交換して、
あっという間にスタート!
バニーさんとシゲヤンのエールに送られながら湧別の町を出発
身体は珍しく重くないので
フォアフット気味のフォームを意識して
少しピッチを落としながら走る

ここで、高田Aくん、しゅうちゃん、溝渕師匠とエール交換。
スライドでも、尾山さん、アート鈴木さん、川内さん、優里さんを見つける
15キロ過ぎたあたりで
今まで練習でも感じたことのない背筋〜腰の張りが
けっこうキツい
ちょっと立ち止まって、腰を丸めたり叩いたり
脚は大丈夫なのに、うまくいかないもので💦
これで本当にゴールまでもつのかな?
不安が頭の中に広がる
30km手前の農道あたりから
本格的に日照りが体温を上げているのを感じる
暑い!暑い!暑いー!
リタイアした2014年の悪夢を思い出し
とにかく熱がこもらないように
手に持った給水ボトルで頭と首筋に水をかける
そして周りの景色に無理やり目を向ける
40km、50kmのラップは想定より少し遅い
貯金が少しずつ減っていくのがわかる
経験上、ここで焦るとろくなことないので
淡々とまえに歩をすすめる
ようやく54kmのエイドステーションへ
身体をふいて、着替えをして、トイレ行って
いつもより短く8分で出発
して、すぐに気づいた
送ってあったジェル(モルテン)を飲み忘れた
めちゃくちゃモチ下がったその時
走路に誰かが落としたモルテンを見つける
一瞬躊躇したけど、拾ったらキレイので
えいっ!とばかりに封を切って流し込む
でも、拾いモルテンは、あんまり効かず😆
60kmのラップはなんとかこらえた感じ
明らかに身体中の疲労感が累積してきて
今にもどこかがストライキを起こしそう
70km過ぎて湖面を見ながら
村上春樹さんの一節を思い出す
「もう誰もテーブルを叩かず、誰もコップを投げなかった」
74kmエイドで迷わずソーメンを選び
(普段は2杯だけど、胃がアレなので1杯)
いよいよ暫定コースの栄浦大橋へ
ここで再びバニー&シゲヤンエイド
なんと足りない塩飴をコンビニで買ってきてくれた
(ありがとうございました)
T字型の新コースはなんかつかみどころなく
距離表示だけを頼りに80kmに到達
ギリギリ10時間を切ってホッとひと息
スライドの反対側で
「バタン!」と大きな音を立ててこけてる人が
他にも友人2人がここでこけたらしく
これは来年なんとかしてほしいと思う
第三折り返しを回ると、ゴールまで片道12キロ
90kmを超えて栄浦大橋をもう一度渡る頃には
かなり涼しい風が吹いて身体が冷える
93kmから残りロード7km
ここから98kmまでの5キロがきつかった
間に合うことだけを信じて、走ったり歩いたり
そしてようやく昔のワッカ入り口の交差点
目の前に残り2kmの標識が見えて
自然と身体にスイッチが入り直す
あんなに動かずギクシャクしていた身体が
まるで再びピースがハマるように整って
しっかりとした足取りで走れるようになる
残り1kmの標識を過ぎて、ビクトリーロードへ
ちょっとうるっとしてるところで
みっちゃんに見つけてもらい声援をもらう
やがて最後のコーナーがやってくる
右へ曲がる
そこには
3年間焦がれていた景色があった
ゴールのポーズは決めていた
前の人との感覚を十分にとって
両手で「9」の数字を作って
ゴール!
ああ、もう走らなくてええんや
サロマ湖100キロ9回目の完走
ゴールメダルをかけてもらい
もらったアクエリアスを一気飲み
そのままゴール近くに腰をおろし
芝生のチクチクとした感触を楽しんだ
すぐに高田くんが見つけてくれて
荷物を取りに行ったり、色々手配してくれた
関門閉鎖のアナウンスが流れて
今年のサロマ湖が全て終わった
——
2009年の初サロマの時のスローガン
「自分のために走り出し、誰かのためにゴールする」
最初は意味がわからなかったが
何度か完走してみてすごくよくわかる
今年もゴールできたのは
多くの人のサポートがあったからこそ
8回完走で、もう旅立ってしまった友人
その家族からいただいた靴下で踏みしめた
北の大地
来年もまた戻ってきて
10回目の歓喜の雄叫びをあげられますように
「どんなもんじゃい!!」


9回目を手で作りながらゴール
何度見てもいい写真

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