わたしの宝物第1話感想
深澤担による感情の奔流をまとめたもの
ドラマの情報解禁と第一話で感じた事
もう吐き出さないと仕事にならなそうなので…
何はともあれ気になった方はぜひドラマの第一話をご覧下さい
ATTENTION!
※これ以降、ネタバレしかありません※
キャスト解禁の衝撃
「わたしの宝物」は「昼顔」「あなたがしてくれなくても」と中々に踏み込んだ題材を扱ってきた制作チームが「托卵」をキーワードに作り上げた作品
今をときめく松本若菜さんを主演に据え、両脇を固める俳優はシルエットのみでの告知時点で期待は否が応でも高まった
だってモノクロのシルエットでこれはもしや…?と思っていたから
そして主人公が愛した夫役に田中圭さん、愛する幼馴染役にSnow Man・深澤辰哉さんと追加キャストが公開され推測が確信に変わり、ビッグニュースに震えたのは2024年9月9日早朝だった
(XのTLは同担の皆の諸々の感情が迸ったポストが溢れていた記憶…)
キスシーンはもちろん濡れ場もあるであろう大人のドラマに、しかもドラマ木曜劇場40周年記念作品に三番手として推しが出ることになる
そこで感じたのは、単純な喜怒哀楽のいずれかではなく衝撃が1番近かったように思う
元々ドロドロ系の話は好んで見ないし読まない自分が耐えられるのか?そもそも推しのそういうシーンを見られるのか?期待と不安で割と内心はぐちゃぐちゃだったのだけど、解禁されていく情報やティザーを見るうちに期待に天秤が傾いて心構えが出来ていったように思う
モラハラ、不倫、悪女、托卵
ワードが強烈だけれどどうやらそれだけでない感情のゆらめきが見られそうだと
そして胃がひっくり返りそうな心待ちでTV前に待機し、2024年10月17日22時を迎えた
托卵を選択させたもの
オープニングは物語を象徴するものが映し出されるところから
川から飛び立つ鳥の群れ
住宅街の中に静かに佇む思い出の給水塔
木々に囲まれた図書館
そして幼い頃の美羽と冬月
どこかノスタルジックで微笑ましい風景から
宏樹と美羽の自宅風景へ
インテリアはACTUSの家具をメインに北欧調でまとめられて金の鳥籠、鳥のオブジェやBIRDS’WORDSのポスターが飾られ、美羽の好みが反映されてる部屋だなという印象
ただ、この後の宏樹と美羽の会話がもう不穏でしかない
突然部下を連れ帰る夫のために手料理を準備し身綺麗にし、もてなした美羽
来客が帰った後、夜遅かったこともあり一言宏樹に伝えたら『誰かに文句言われたか?』『たった2時間くらいで』と来たもんだ。
まずは、礼を、言え!!!!
と秒でツッコミそうになるも、美羽がしたのは少しぎこちないながらも明るい笑顔を返すことだけ…
そして割れたグラスを謝りながら片付ける美羽に宏樹が近づくからなんだなんだ?と思ったら部下の名前の呼び間違いの叱責(仏頂面で!)
もう田中圭さんの演じる宏樹、5分で嫌いになれちゃうほどのモラハラっぷりである
そして美羽には病身の母がいることが判明
(美羽の刺繍が巧みなのはお母さんの影響?それとも美羽がお母さんに教えたのかな??病室のクッションや小物にも刺繍が刺してあった)
また親友の子と過ごしたことで子供が出来たらどうにか宏樹との関係性が変わるのではないか?と重い料理の代表選手・ロールキャベツを作りながら考える美羽
その気持ちが切ない…
それなのに!
『待っててって頼んだ?』
『家でも気ぃ遣わなきゃいけないのかよ』
『笑うなよ!』
早く帰れるかもって言われたから夕飯支度して、家事もきちんとこなしてくれてた美羽に黙って飲んで帰ってきた挙句暴言のオンパレードである
もはや代わりに殴ってもいいですか??←物騒
そして言いたいことは何も言えず棒立ちになる美羽
翌朝体調が悪そうな宏樹を心配するも流され、
『今度っていつだよ』
『言いたいことあるなら早く言って』
『時間かけるな』
と昨夜のことを掘り返され、やむなく話すも
子供のことは
『自然に任せればいいよ』
結婚して5年経ってると伝えた瞬間
『悠長にまだ俺の時間使う!?』
と美羽の言葉を奪ってしまう声色と態度
ホント、えーかげんにせえよ!!?
…でもこの時の宏樹、なんだか怯えているようにも感じた。不利な状況下において虚勢を張るような
美羽はこの時37歳だから焦りがあるのは分かりそうなものなのに
この辺りの心理描写とかバックボーンの匂わせを自然に出来てしまうケイ・タナカ、さすがの一言です
まぁだからといって宏樹の行いは許せん
妻はお前の苛立ちの捌け口じゃない
そしてそして!
まだまだ続くよ宏樹のモラハラオンステージ
忘れた封筒はとっとと持ってこいと美羽の都合はフル無視の電話ガチャ切り
挙句届けにきた美羽へ
『なんでこんなとこで待ってんの?』
『遅いんだよ』
『部下に余計な気を遣わせたし』
『それとさもうちょっとマシなカッコできないの』
とヘヴィー級の暴言オンパレード
それに一言も抗弁できず強張った笑顔を浮かべてしまう美羽
とても対等な夫婦関係じゃないし、人間関係でもない全く自分を尊重してくれない相手と話すのはどれだけ辛いか…しかもその相手は夫なのだ。心理的逃避行動として思わず浮かべる笑顔は美羽の中でじくじくと痛む傷口の瘡蓋のよう
いつからこうなっちゃったんだろ…のモノローグの応えが『もう覚えてないや…』というか細い声なのが何よりも悲しい
初恋の思い出と邂逅
バスの車窓から給水塔を見かけ過去の思い出の場所をゆっくり微笑みながら歩く美羽
今、幸せを感じられてないこととの対比が引き立って胸を締め付けられてしまう
かつて幼馴染の冬月と背中合わせで座った席に腰を下ろして思い出の図鑑を捲る美羽の耳に入る『夏野?』の声
よく考えると声変わりもしているのに冬月の声とよく分かったものだ。子役の子とイントネーションとか話し方など合わせているからこそではあるが素晴らしい演出と思う
それだけ忘れられない相手ということだもの
そして出ました、物語の要の1人冬月稜くん!!
会えたことの嬉しさが滲む笑顔と落ち着いた柔らかい雰囲気
この時点でキュンとし悶えた深澤担です
昔の面影を残したままの淡い恋をした相手
盛り上がったら叱られて、なんだかそれも楽しくて
でも時の流れは確かに経っていて
二つ下の幼馴染は長年の夢だったフェアトレードの会社の若き経営者になっており、初恋の年上の幼馴染は既に家庭を持っていた訳で
美羽に会えて嬉しそうだったのに、結婚してる事実に表情が曇る冬月くん…いやまぁそりゃそうか
だって引っ越してなかったにせよ、彼女と会えなくなった図書館をいまだにずっと使ってたんだものね
あっという間に昔の距離感に戻っていって笑顔が自然と出てしまう2人が愛しいしどこか切ない
『私が叶えた夢は文鳥飼うことくらいかなぁ…ちっさ』
『夢は夢だよ、大きいも小さいもない』
…なんというか冬月くん、一事が万事、罪な男すぎる
仕事も辞めて平凡な主婦で文鳥を飼うという夢しか叶えられてないと自虐する美羽へ『そんなことない』と言わず前述の言葉を言えるんだもの
誰も下げない寄り添う優しさが言動の端々にあって魅力的すぎるのだ
あ、でも図書館での飲食はダメ絶対!
隣に座り、決して肩に触れない距離で1つのスマホを覗き込む様子が昔はそうやって図鑑とかを見ていたんだろうな
近付きたいけど触れてはいけないように思う淡い恋心
甘酸っぱい!!!!
そして切ない!!!
帰りのバスのまで時間がないことに気付き焦る美羽へ走れば間に合う、行こう!と声をかけて一緒に走ってくれる冬月くん
『がんばれがんばれ!時間ないよっ』
『バス来ちゃうって』
何度も振り向き、励ますけど手を引っ張ったりは絶対にしないのね、冬月くん。
そういうとこだよ、冬月くん!!
バスが来るまでの僅かな時間で冬月くんがもうすぐ日本を離れアフリカに行くことを知らされる美羽
アフリカ!!??
しかももうすぐ!?(めちゃくちゃ動揺する自分)
展開早くね!!??(口調が乱れました)
屈託のない笑顔を見せ、美羽と会えたことを“神様のプレゼント”だと言い、別れしなバスが動き出してもバス停でずっと優しく手を振る冬月くんの存在は傷ついていた美羽にはことさらに染みたことだろう
籠の鳥という絶望と蜘蛛の糸
そして幸せな時間から辛い時間へ…
『何それ俺へのあてつけ?』
『封筒一つ持って来れないなら家の事くらいまともにやって』
いや、もう、ほんっとーーーに!!!
宏樹ーーーー!!(憤怒)
美羽も『ごめんなさい』じゃないよ、謝らなくていいよ
たった1人の夜のリビングで自覚なく涙がこぼれるなんて、美羽も限界じゃないか……
“きっと私はもう、泣く時は1人だ”
…これからも夫婦関係は続くはずなのに、2人で慰め合って2人で泣いた温かい日は戻りはしないと確信してしまっているのが辛すぎる
翌朝いってらっしゃいと伝えてもいってきますも言わない夫
表情が抜け落ちた美羽
昔、自分が辛かった時、でも泣くに泣けない時
そばにいて泣かせてくれたのは心優しい年下の幼馴染だったことが胸をよぎる
酢昆布5枚一気食いしたら思わず涙が出ると言い、彼女に勧め、無理やり慰めるのではなく泣かせてあげる冬月くんの懐の深さと優しさはもう沼の入口すぎる…
案の定、後日、都こんぶ買いに走りましたよ、私は
彼と会える図書館行きのバスを眺めている自分に我に返る美羽の姿は、そうだよねそりゃそうなると頷きしかないわけで
そしてさ!!
図書館のいつもの定位置に座り、館内を見渡してそれから夏野がいつも座っていた席を気にする冬月くんんんん…そんな寂しげな顔するなよぉぉ…
夜、意を決して今の気持ちを宏樹に伝える美羽
仕事辞めて家庭に入ってと願われたのに、今は労りも感謝もなく、ただただ自分に苛つき不機嫌になる夫を不快にさせないよう息を潜めて暮らす生活
そんな状況下でこのまま2人でいるのは無理と伝えるのは勇気がいっただろう…でもそれへの宏樹の答えは散々なもので
『この生活が不満か?』
『暇だから子供欲しいんだろ』
………いやもう、バルス並の滅びの呪文だよ
彼女の社会的立場奪って閉じ込めた挙句、仕事してる自分の事理解してないって!『俺のこと馬鹿にしてるだろ』って!!
まじ、宏樹そこになおれ!!成敗してくれるわ!
彼女の母親の借金も入院費も払ってあげてるのはそりゃ偉いさ!でも彼女がそのまま働いていたらその部分君におんぶに抱っこなんてしなかったと思うぞ!!
そりゃ美羽も絶句し諦めてしまうよ
そして逃げ出せない現実に絶望するよ
でも宏樹のこの卑屈さとヒステリックな様子、過去と余りに違いすぎて理由は後々明かされるのだろうな
いやまぁどんな理由があろうと人生の伴侶に言っていい言葉じゃないから許さんが
『空飛びたい…?』と文鳥に話しかける美羽は籠から飛び立てない自分を重ねたんだろう。虚な眼差しが怖いほどに綺麗だった
そんな彼女が翌日向かったのは図書館
彼に会える筈ないと思いつつ探してしまって、でも実際冬月くんを見つけたら逃げるように立ち去る
そんな様子を見てしまえば、追い詰められ救いを求めてしまった美羽をどうしても責めきれない
葛藤してる表情すら綺麗だし、松本若菜さんの演技本当に素晴らしい
そして、現れる彼女のヒーロー
『懐かしいでしょ、駄菓子屋で買った』
と思い出の品の酢昆布を見せる冬月くん
少しあどけない少年の頃を感じさせるのに、
『ちょっと休憩。付き合って』
と相手が頷きやすい状況をさらりと言えてしまうところが、さすが若くして経営者になっただけあるなーと感心してしまった
彼、中の人(深澤辰哉さん)同様に人誑しの才能がありすぎるな
『なんかあった?』
『ふふ、なんもないよ』
『そっか』
明らかに翳った表情の美羽を見れば、苦しんでる事や悩んでいる事があるのは丸分かりで
でも無理には踏み込まず、ただ横にいる
そんな冬月くんの優しさが伺えるワンシーン
でも今の彼女を笑わせても泣かせても上げられない時間は冬月くんにとってもしんどかったろうなぁ
ここで美羽の刺した刺繍のハンカチが場面転換の一助になるんだ
彼女の笑顔と彼の焦り
冬月くんの会社主催のフリマへ出品することになった美羽
自分の仕事を他者に感謝を持って評価されることの喜びを噛み締めてる様子がなんだか凄く泣きたくなった
私は産休育休取って復帰したワーママだけれど、今、私は何も社会に貢献出来てないかもと思ってしまった時の焦燥感は覚えてるから(そんな事はもちろんないんだけどね)
そして美羽お手製の刺繍の栞をたくさん褒めて、嬉しそうに貰う冬月くんよ…
でも2人の幸せな時間の刻限はすぐそこと知って、もう一視聴者の私の方が「早すぎるよ!てかこのあとどうなるの!?ねぇ!!!」とテレビ画面を揺さぶりたい心持ちでした
アフリカへ向かう為、バタつく冬月くんの職場
でも笑顔がたくさんあるし仲の良さが伝わる。
自慢げに見せた栞(お守り)を『おまもり〜ぃ』と揶揄われている冬月稜くんに恋するラブリーマンの山本照久くんを思い出してしまいホッコリする一幕
まあ、実はここには冬月くんに想いを寄せる莉紗さんがいるんですけどもね…
というかさ!
夏野に貰った栞を自慢げに“お守りっ”と言っちゃうんだ冬月くん
へぇ、ほぉ、ふーーーーーん…
なかなかに彼も初恋を拗らせてると思った瞬間である
そして、神崎家
前日に美羽の様子から何か隠してると感じたのか勘繰る宏樹。なんでそういう嗅覚はいいんだよと思うが、モラハラする夫って自分の妻が自分と関わりのない場所で関係性を広がるのを極端に嫌うからなぁ…
怒涛の展開と全てのはじまり
〜翌日のフリマ会場〜
本題からめちゃくちゃズレますが深澤さんと子供は混ぜたら危険!リアコ爆増警報が鳴り響いちゃう!!
ガーランド作りながら『んん?かわいいでしょぉ?』と女の子に答えて、走り回る男の子を捕まえてじゃれ合いながらたくさん笑うのとか…ダメだって…
閑話休題
ここ印象的だったのは冬月くんが美羽を見つめて、美羽がそれに気付いて微笑んで視線を交わすところ
視線だけで伝わる気持ちがあたたかでなんだか尊くて言葉がないのにとても雄弁なワンシーン
美羽の顔に笑顔が戻ったことを本当に嬉しそうに見て頷く冬月くん、確かにこれは愛だなぁと思ったんだ
そんな幸せな情景の中に乗り付けられる車
宏樹のご登場である
…素直にゴルフ行きなよ。チラシ見て特定してんじゃないよ(率直すぎる我が感想)
そして神崎宏樹(托卵される側)と冬月稜(意図せず托卵の片棒担ぐ側)の出会い
まだ事象として何も起こってないのに、このシーンめちゃくちゃ心臓に悪かった
冬月くんが責任者としてきちんと話す時の声のトーンが美羽と話してる時とはまた違って、さりげないけれど深澤さんの自然な演技好きだなぁと思ったよ
そしてなぜ美羽がここにいるのかもわからず、生き生きとたくさん笑う美羽の姿に動揺し立ち去る宏樹
そうだよ、最近お前さんが見ることが少なくなった彼女の笑顔だよ(怒)
今更動揺してんじゃないわ!とわたしが腹を立ててしまいましたとも
楽しかった時間は終わりベンチに座る美羽と冬月
冬月くんの乗る便が明日の13時ということに硬い表情の美羽
いや視聴者もビックリですよ!
タイトスケジュールすぎるな!!
そして明かされる幼い時のさよならすら言えなかった別れ
『昔さ、いつも通り別れてそのまま会えなくなったじゃん』
『あれが最後だって知らなかったからさ』
『でも、今度はちゃんとさよならが言えて良かった』
『…うん、私も』
ここ、回想シーン明けから背中からのアングルにスイッチされてて2人の表情は仄かにしか感じられないのが逆に2人の表情を想像できてより感情移入できた
ある意味2人がこの淡い恋をずっと胸に残してたのはその後悔があったからなのかな
そして彼があの優しくて耳に残る声で聞くんだよ
彼女の表情を見落とすまいと見つめながら
『夏野は、今、幸せ?』って
『幸せだよ…?えぇ、なんで?』
笑い濁してしまう美羽へ
少し間をあけて照れくさそうに
『男にとって初恋の人ってずっと特別だから』
『初恋?』
『俺にとっては、夏野は、特別だったから』
決して好きとも愛してるとも言わない
いや、既婚者に向かっては言えなかったのか
【月が綺麗ですね】に張るくらいの婉曲表現
若干の狡さと優しさが溶け合っててとても好きだなと思った
冬月くんの美羽に向けて
『ありがとう』
から間をあけての囁くような優しい声で
名残惜しそうに紡いだ
『...元気で』
が耳に沁みる
深澤さん、やっぱり声がいい
どこまでも気遣いと優しさが滲む柔らかくて心地よい声。だからこそ冬月稜がより輪郭を濃くして際立つ
2人はきっとこれで会うのは最後にするつもりだったんだろう……その後の出来事さえなければ
この後の美羽に起こった事は書くのもしんどい
自分の知らない妻の様子に焦ったのか?
なんとか繋ぎ止めようとしたのか?
宏樹が美羽の羽根を無理やり捥ぐような、痛ましいとしか言えない苦しいシーンだった
同意のない行為なんてただの暴力でしかなくて
暗がりの寝室で、力の限り抵抗しているのに音が聴こえそうな程抑え込まれた美羽の手の画から伝わるものがありすぎた
そして払暁
家を抜け出し、蹌踉とした足取りで歩く美羽
始発のバスに乗り込み向かった先は思い出の図書館
彼女にとってこの場所が幸せな象徴だったのかと思うと胸が軋んだよ
が。
ここでまさかの不法侵入を試みようとする人影
そう、冬月くんである
美羽が焦るも、捕まるのは夏野だけかも?と言いながら美羽を誘い鍵の壊れたドアから入ってしまう
…図書館への不法侵入もダメ絶対!
こんな早朝に何やってんだと画面にむかってツッコミながらも、彼の行動の理由は探し物
“誰も読まないような本に挟んだ宝物”だった
そして見つけ出されたのは美羽が中学時代の頃の小鳥の刺繍がされた栞
なんとこちら冬月くんが美羽から盗んだもの
美羽もビックリ、私もビックリである
(ここまででなんとなく察していたが、冬月くん、優しく面倒見が良く包容力もある性格なのは間違いないが倫理観は割とぶっ飛んでらっしゃる)
盗んだ理由は翌日美羽と宝探しゲームをするつもりだったと。でもあの日以降会えることはなくて
日本を立つ前に、もう会う事はない彼女との思い出の縁として引き取ろうとしたのだろうか
美羽の栞を宝物としてくれていた彼、今もそれを優しく扱い手渡してくれる彼
そして彼に柔らかく呼びかけられ耐えきれないように立ち上がる美羽
美羽が思わず『その声だめっ』と言った瞬間、深澤担の多くが“それなー”と同意していたかも知れない
自分を何より慮って、労わるように寄り添うように紡がれる言葉は枯れかけた花には願ってもない慈雨であり甘い毒だ
どれほど傷ついていたか、心がずっと痛かったか、彼の声で、存在で気付いてしまったと言い募る美羽
『たぶん夏野は宝物なくしてたんだよ』
『宝物がちゃんと心にしまってあると、ちゃんと心が動いて、痛がったり喜んだりできる』
そんな彼の言葉へ
『…冬月くんと会ってからずっと心が痛いよ』
と返す美羽。忘れられなかった初恋の人に、無くしていた宝物は貴方だと告げられて、懇願するように震える声で『たすけて』と請われたらさ、堪らず抱きしめてしまうわな…
でも冬月くんの思わず美羽を抱きしめる仕草も、そっと触れた唇も優しくて。ここだけでも色んな意味で泣きそうになった
(だってキスの時のアングル、様になりすぎてるんだもの…!)
冬月くんの部屋は昨夜の神崎家の寝室とは対照的に朝の光が差し込んで柔らかく照らされた真白の空間
滑り落ちる服と美羽の指に輝く結婚指輪にどきりとしたよね
傷ついている美羽を抱きしめ、慰めるようにあやすように柔らかく髪を撫でる彼の手が本当に綺麗
冬月くんが美羽のことを宝物に触れるように慈しむように触れる仕草からは、不貞行為を決して擁護するものではないけれど、なんだか侵しがたい、眩しいものを見る気持ちになった
昨夜は震える程手に力を込め、苦悶の表情だった美羽が、冬月くんの手を柔らかく受け入れて穏やかな顔をしてるのも印象的だし、冬月くんがキスを交わしながら美羽の結婚指輪を覆い隠すように綺麗な手で彼女の指を握るところは、宏樹とのシーンとの対比が際立ち美しすぎたよ…
彼が美羽の手を初めて握るのここなんだね....って気付いてしまったんだ
深澤さんが演じる冬月稜はいい意味で生々しさを感じさせず、その行為は本当に儚くて美しくて幸せそうだった
彼でないと出来ないラブシーンだったと思う
まぁ正直言えば深澤さんの身体にドキドキしっぱなしでしたけど!
肩甲骨も胸鎖乳突筋も首のホクロも手も
鍛えた効果…効果?なくらいの細くて白い身体も腕も
前髪の隙間から覗く長い睫毛に縁取られた瞳も
傾けた時の首や輪郭の美しさも!!
そして事後の2人
いやベッドシーンも大打撃だったのてすが、ボディブローのように効いたのはこちらだったかも知れない
栞を2人で1枚ずつ持つことにし、これからの事を話す冬月くんよ。寝起きの掠れたような少し低い声で話すのはズルくないですか…泣
『プロジェクトが軌道に乗ったら一度帰国する』
『迎えに行くから待ってて』
愛しさの余りか、たまらず美羽の肩を抱き
『いっぱい話したい事あるんだ』
『夏野のおかげで今の自分があるから』
※この後の展開を思えばフラグ立てまくりである
でもこのシーンの演技、自然だったなぁ
微笑みながら話す冬月くんもそっと冬月くんの腕に手を添えて微笑む美羽も満ち足りてて
幸せになって欲しいと願ってしまった
アフリカに渡った冬月くんとLINEし、送られてきた写真に嬉しそうに微笑む美羽
そばには円満離婚についてネットで調べているページが表示されて、美羽の気持ちは完全に冬月くんにあると分かってしまう
でもここで“離婚しちゃったら托卵にはならんよな???”とは思ってたがモラハラ旦那が離婚に応じないとかなのか?位を想像していた自分の甘さを十数分後に思い知ることになる
そして発覚する妊娠…
美羽さん、この時めちゃくちゃ不安だったんじゃないかな
婚姻関係がある中の妊娠は民法772条の嫡出推定が働くからどちらの子でも宏樹の子になってしまう
それに夫とは言え自分に乱暴した相手の子なのか、異国にいる愛している人の子なのか…
出生前DNA鑑定に踏み切ったのはそこをはっきりさせたかったのかと
まさかのラスト
TVからニュースが流れる閑散としたカフェで鑑定結果を見る美羽
耳馴染みある彼の名前が耳に入り、ふと顔を上げた先には
日本人死者2名
犠牲者 フユツキリョウ
の文字
…
……
…………(頭真っ白)
えっ!?
はっ!??
冬月くんが死んだ!!!!?
嘘でしょ!!!?
表情を凍りつかせ、呆然とする美羽以上に
“待って、パニックパニック”な脳内
そして手元の紙には宏樹の父権肯定確率0%の文字
冬月くんの子どもじゃーーーーーん!
(いや、托卵テーマだからそれはそう)
そしてずぶ濡れになりながらの帰路で“産む”という選択をした美羽
家では冬眠前のくまさんくらい落ち着きのない宏樹
家に妻がいなくて焦ってるんだろうが、帰ってきた美羽を怒鳴ろうとしたらあまりの様子にタオル取ってきて髪を拭いてあげる(根は優しいんだよね)
でも
『妊娠したよ』
『あなたの子よ』
真顔の妻から真っ直ぐ見つめられ、告げられた瞬間、戸惑うような怯えたようななんとも言えない顔をする宏樹……
ここまでが一話
そう、ここまでが第一話である
…いや展開ぶっ込みすぎやんか!!!
なんとか感想を吐き出しながらも落ち着かず、衝撃の大きさに震えていました
推しのプラトニックラブと
推しのハグ&キスシーンと
推しのベッドシーンを
見ることになると覚悟はしてたよ?
でもさ!
推しの死亡シーンは
想定してなかったーーーーー(爆散)!!!!
そんな、感情が千々に乱れるストーリー
でもこの後の展開が知りたくて堪らない
私は冬月稜生存説を強く推す者ですが
それでもこの物語がどういう帰着を迎えるのか、心拍数の上昇に耐えながら観ていきたい
そんな事を思った
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