「お待たせ」 『本当だよ!いっつも遅いんだから』 「来る途中でたこ焼き買ってきたんだ。一緒に食べよう」 いつもの店の、見慣れたレジ袋を持った彼がそう言った。 『たこ焼き!でも熱いの苦手なの知ってるでしょ…どうせ1人で全部食べるんだから!』 私は少し拗ねて見せる。 「ソースが多いところと少ないところがあるの残念だよなー」 『わかるわー!鰹節とかねー』 うんうんと頷きながら相槌を返す。 「お前、いつも文句言うんだよなー」 『そっちこそ!』 彼も私も笑顔だ。 「