見出し画像

【TOP8入賞!】The Last Sun 2021参加レポート&モダンのすゝめ

記事をご覧いただきありがとうございます!
棟方 昭平(ムナカタ ショウヘイ)と申します。
先日、晴れる屋TCにて開催されたThe Last Sun 2021にて、TOP8入賞をすることができましたので、参加レポートを書きます。
また、今大会にむけて初めてモダンをプレイしました。練習を始めて1カ月程度が経ったので、初心者なりの短期間での練習方法と、モダン初心者の方へのモダンのすすめも記載します。

The Last Sunとは
晴れる屋主催にて年末に開催される、完全招待制の大型大会です。
参加選手は各地で開催される予選会の突破者や、特別招待される一部のプロプレイヤーです。今大会は晴れる屋TC東京にて開催、参加者数は128名となりました。
The Last Sun 2021 | 晴れる屋 (hareruyamtg.com)

1.自己紹介


名前:棟方昭平(ムナカタ ショウヘイ)
年齢:28
MTG歴:約3年(ラヴニカの献身~)
出身:横浜(現在は都内)
実績:晴れる屋横浜店 スタンダード提督、プレイヤーズツアー名古屋出場 等
フォーマット:スタン、パイオニア、モダン、リミテ、EDH 
その他:紙中心でプレイ、デッキはアグロが好き
主にテーブルトップ中心で遊んでいます。オンラインでの競技大会にはあまり馴染めず、紙で大きな大会がある際にはそれに向けてアリーナやMOで練習をしています。
コミュニティとしては、晴れる屋横浜店の常連の方達と大会に向けて意見交換や練習会をしています。

2.デッキリスト&結果


①デッキ選択

スタンダード:緑単アグロ
モダン:緑トロン


■スタンダード:選択理由
・イゼット一強の予想、イゼットに勝てるデッキが欲しい
・スタンダードの練習に割く時間がなく、天啓ミラーを勝つ自信が無い
・使い続けた緑単への情

上記の理由から長年使い続けた緑単の使用を決めました。
大会前の練習では対イゼットの勝率が55%程度あり、悪くない選択だと感じていました。

デッキリストのこだわりは以下の通りです。
・メインを天啓に強く
後手で最も弱いマンモスを減らし、蛇皮のヴェールを増量しました。
リストによって採用が分かれる隆盛な群れ率いについては迷わず4枚投入しました。1ターン目のクロックを作ることによって、イゼット側のタップイン処理を咎めることができます。イゼット側から見ると、1ターン目このカードを放っておくと早期にダメージを稼がれてしまいます。しかし、イゼット天啓はアンタップインランドの枚数が20~22枚と非常に少ないデッキであり、必ずどこかのターンでタップインを処理する必要があります。このギャップを攻めるカードとして、今大会は大いに活躍しました。

棘平原タップインを許さないマン。マンモスとの相性は最悪


 ・サイドはミラーと白単に強く
メインをイゼットに寄せた分、サイドでは通常のリストよりも除去を増量し、ミラーに向けて不自然な成長を増量しました。
・トップメタであるイゼット、緑単、白単以外には負けを覚悟した構成としました。食肉鉤虐殺事件をプレイされるとほぼ負けてしまうリストです。

緑単ミラーはやっぱりこれ。罠外しの枠が足りなくなったのはご愛敬

■モダン:
事前情報から多種多様なデッキが存在する環境だと知り、繊細な受けのデッキは握れないと感じました。
モダンを一切プレイしたことが無い状態かつ、練習期間が実質的には3週間しかないことから、オールインのデッキを選択することとしました。
デッキパーツを他フォーマットのデッキで使っていたこと、比較的に解説記事が充実していることなどから緑トロンを選択しました。

デッキリストの工夫としては、通常よりも歪める嘆きを多く採用しました。
ラガバン、媒介者、ハンマータイムへの除去、続唱への打ち消しと環境にマッチしたカードであり、練習すればするほど強く感じでいきました。

②モダンの練習方法


・初期は解説記事熟読&平日大会参加
競技大会に向けた練習で平日大会に参加することを意外に思われる方がいるかもしれません。しかし、全く知らないフォーマットを練習するためには対面でアドバイスを受ける機会が不可欠であり、また、楽しいゲームの経験からモチベーションを向上させることが必要です。いきなりMOで取り組み始めても勝つことはできず、自身のプレイを見直す力も無く、そこに相手からのアドバイスが無ければ全くと言っていいほど得るものがありません。練習期間の序盤にこうした経験をしてしまうと、練習自体を楽しむことができず本番までモチベーションを保てません。解説記事を通した学習に重点を置く練習法は、移動時間の有効活用にもつながります。
*おすすめの解説記事のリンクを最後に載せます*

初心者はがむしゃらにプレイしても上達しない


・中期以降はMOでやりこみ
デッキの回し方を理解し、ある程度デッキに慣れてきたらMOでの練習に切り替えます。MOでは試合を振り返る機能があるため、各試合の分岐点やミス、思考の適切さを考えながらプレイを修正していきます。通算で100マッチ程度をプレイしました。
普段あまりMOをプレイしていないため、カードはmana tradersのサブスクを利用しました。今回は34.5ドル/月で400tixまでカードをレンタルできるプランに加入しました。

レンタルするカードの価格に応じてプランを選べます

また、晴れる屋横浜店の常連の友人たちと意見交換をしながらデッキを調整していきました。

・振り返り
短期間での練習のため、プレイよりも学習を重視した練習を行いましたが、結果として今回は成功となりました。以前のスタンダード提督決定戦でも同様の方法で成功しており、私にとっての一つの成功パターンとなりつつあります。
一方で練習にあてる時間の不足は否めず、知識不足で本番に臨むこととなり対戦相手の方にはお時間を取らせてしまいました。フィーチャーマッチとなったリビングエンドとの対戦でも、死せる生ですべてのクリーチャーが破壊されることを知らなかったり、縞カワヘビのスタッツを伺ったりしてしまいました。次の機会があれば他のデッキリストについても良く勉強して臨みたいです。

③結果

:通算10-3-1 準々決勝敗退
スタンダード:5-2
イゼット天啓 ◯
黒単ゾンビ ×
イゼット天啓 ◯
イゼット天啓 × 
白緑人間 ◯
イゼット天啓 ◯
青黒コントロール ◯

モダン:5-1-1 準々決勝敗退
レンアンドオムナス ◯
鱗親和 ◯
ハンマータイム ×
バーン ◯
カスケードクラッシュ ◯
アミュレットタイタン ◯ 
ID
準々決勝 リビングエンド ×

・スタンダードでは読みが当たり、イゼット天啓との連戦の中で大きく勝ち越すことができました(3勝1敗)。前述の通り黒単ゾンビには手も足も出ずに敗れましたが、事前に想定した通りのため割りきっています。

・モダンについては勝ちうる相手にしっかりと勝った上で、幸運に恵まれ勝ち越すことができました。

特にバーン相手の3ゲーム目は盛り上がった試合でしたので記載します。
大会1日目の最終マッチを互いに4勝3敗で迎えました。ここの勝者は明日のtop8へ望みをつなぎ、敗者は敗退が確定します。
1勝1敗で迎えたゲーム3の最終局面、トロン(私)のライフは4、盤面にはワームトークン×2、ワームとぐろエンジンの合計3体。
バーンの盤面にはゴブリンの先達×2、大歓楽の幻霊、ハンドは通常ドロー+キャノピーランドでのドローの2枚。
このターンで決めきればバーンの勝ち。1回でもワームの攻撃が通ればトロンの勝ちという局面です。
バーン側の通常ドローは乱動する渦、4点のうち1点を確実に詰めました。バーンは残りの3点を詰めるべく、ランドをサクリファイスして1ドロー。
私は相手のドローが外れることを祈り、目を閉じて天を見上げます。そこで対戦相手が呟きました。「これは…いったか…?」
公開されたカードは溶岩の撃ち込み!残りの3点を詰める最適解を引き込みました。
しかし、それに対し私がプレイしたカードは'歪める嘆き'

2マナ払って1点だけ軽減できるカードとなった

バーン側はすぐに理解ができず戸惑いますが、ソーサリー打ち消しであることを理解し、大歓楽の幻霊での2点ダメージを私のライフに記録しました。
ターンが返って乱動する渦が誘発し残りライフ1、ワームの全員アタックで決着となりました。
この時に相手が引いたカードがインスタント火力であれば相手の勝ち。偶然にもソーサリーであったために私に勝利が転がりこみました。(この対戦相手が苦楽を共にしてきた横浜の友人であったため、大いに盛り上がりました。)

こうした幸運もあり、モダンラウンドでは5-1と勝ち越すことに成功しました。

トップ解決でトロン使いの資質を見せつけたゲームも多々ありました

・総合として、スイスラウンド10勝3敗1分け、SEの1回戦で敗退となりました。自身初の大型イベント入賞となり、まずは喜びを強く感じています。
一方。最終ラウンドではIDし7位に入りましたが、今になって思えばこれは失敗であったと感じます。
今大会ではSEのフォーマットは成績上位者が選ぶ方式となっており、仮に私が上位卓に入れた場合はスタンダード選択でほとんどが有利マッチとなりました。。7位での進出のため苦手なモダンを選択され、経験不足からそのまま敗退となってしまいました。後から見直すと、仮に14ラウンドで勝負し敗れたとしても、オポーネント差から8位となる確率が高かったようです。次回への教訓とします。
失敗はあれども、マジックを初めて以来目標としていた大型イベントでの入賞を果たせたことに、大いに満足しています。

3.モダンのすゝめ

今大会を通してモダンが一層好きになりました。
ぜひとも、まだモダンをプレイしたことのない方へモダンの魅力を紹介させていただきたいです。

魅力その①:多種多様なデッキが活躍

モダンの最大の魅力は、非常に数多くのデッキが存在しそのどれもが活躍する可能性を秘めていることです。
2021年12月29日時点で、晴れる屋のデッキ検索画面掲載のアーキタイプは106あります(店舗大会3-0以上のデッキです。)
どんなデッキでもワンチャン活躍できる!常に様々なデッキと対戦できる!モダンとはそういった環境であると感じています。

まだまだあるよ↓
2ページでも収まらないほどのアーキタイプ!
果たしてすべてのデッキを知っている方はいるのでしょうか


事実、私が今回大会に持ち込んだ緑トロンについてもどちらかといえば旧式のデッキであり、入賞を受けて以下のようなコメントをいただきました!
「まさかこの時代にトロンが勝つなんて驚きました!」
「もしかしてモダンホライゾンが無かった世界からきたプレイヤーなのか」(皆さん失礼ではないでしょうか!真剣にトロンを愛している人だっているんですよ!笑)

このように様々なデッキが存在する環境のため、絶対に皆さんが好きになれ
るデッキがあるはずです。ぜひお気に入りのデッキで勝利を目指しましょう!

魅力その②:非常に人気が高い


モダンは全フォーマットのなかでも、1番人気のあるフォーマットといっても過言ではありません。非常にプレイヤー数が多く、様々なイベントが常時存在しています。遊びたい度合に合わせてフリープレイから競技大会まで選んで参加することができます。大会開催の頻度も高く、晴れる屋TC東京では平日11時の部ですらモダンは成立しているようです。
MOのリーグのマッチ成立時間も非常に早いので、遊びたい時に気軽に遊べるフォーマットです。(ちなみに、久々にスタンリーグに参加したら15分待ってもマッチングしませんでした笑)
また、人口が多いため同じフォーマットを遊ぶ友人見つけることも容易です。私が「モダン初心者です!」と平日大会で話すと皆さん快くカードの効果やデッキの仕組み、環境について教えてくださり、すでに何人もの方とモダンを通じて友人なりました。MTG界隈でのコミュニケーションツールとして持っておいても損はないですね。

非常に優しい方が大勢いる環境、最高か?

③予算等

今回使用した緑トロンについて言うと、晴れる屋の特価やストレージを利用して総額で62,000円ほどかかりました。(すべて0からそろえた場合)
一般的には5万円程度から、高いものだと20万円程度かかるようです。
決して安い買い物ではないですが、1度組んでしまえば長期的に遊べるデッキとなります。近年は強力な新カードが発売されることも多く、デッキのアップデートも継続的に楽しめそうです。
現在のメタゲームとしては、「モダンホライゾン」「モダンホライゾン2」のカードを中心としたデッキが非常に強力です。もし、大会で常に勝てるデッキを組みたいと思うのであれば、そうしたデッキを選択することが近道のようです。(カウンターモンキー、ハンマータイム、レンアンドオムナス等)※注:禁止改定には気を付けて買ってください….

4.おわりに

今回の大会では非常に多くの方にお世話になりました。予選会でトスしてくださったプレイヤー、日々意見交換をした横浜店の皆様、当日会場で励ましあったプレーヤー、パブリックビューイングまで実施して応援してくれた皆様、皆様のおかげで今回の入賞があったと考えています。誠にありがとうございました。
今後も積極的に大会に参加していきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

最後におまけとして、おすすめの記事リストと、学んだ緑トロンの小ネタリストを記載します。参考にしていただければ幸いです。
最後まで記事をお読みいただきありがとうございました。

5.参考文献

井川 良彦、「トロンのすべて ~3ヶ月の集大成~」、2018年

酒井達也、「緑トロンプレイヤーのための緑トロン解説(2019年4月執筆)」、2019年
緑トロンプレイヤーのための緑トロン解説(2019年4月執筆)|おたっくん/Sakai Tatsuya|note

Jim Davis、「The Ultimate Tron Sideboard Guide」、2019年
The Ultimate Tron Sideboard Guide | Article by Jim Davis (coolstuffinc.com)

Cristian Ortiz Ros、「トロン王国物語 ~むかしと今~」、2019年
トロン王国物語 ~むかしと今~ | 【晴れる屋】記事|MTGに関する読み物を毎日更新 (hareruyamtg.com)

その他にも読んだ記事は多くありますが、特に有用だと感じた記事を記載しました。

おまけ~緑トロン小ネタ集~(随時追記します。)


・大いなる創造者、カーン+液鋼の塗膜で土地ロックor 土地破壊
・大いなる創造者、カーンの+で装備品を外せる
・大いなる創造者、カーンで罠の橋をクリーチャー化すると、除去されない限りほとんどの攻撃ダメージを防げる
・大いなる創造者、カーンの+で三なる宝球をクリーチャー化、アタックするとタップ状態のため効果が適用されずプレイできる
・自然の要求で自身のアーティファクトを割って4点ゲインできる。特に彩色の星を対象とするとワンドローもできるので損しにくい。ワームとぐろエンジンが追放されそうになった時も利用できる
・バーン等、速度が極端に速い相手に対しては、大いなる創造者、カーン自体をサイドアウトすることもある(4マナ分で手遅れになるため)。その枠に歩行バリスタ、ワーム、チャリス等を入れる。
・基本的にはトロンランドの中で塔を最後にセット。
・トロンデッキには愛をこめて厳しくマリガン。必ず愛情は伝わる笑




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?