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自分の家を『マイホーム』にする方法

『私にはセンスがない。』

呪文のように繰り返されるフレーズ。

インテリア打ち合わせの準備として、お客様には事前にアンケート記入を
お願いしています。
文章ではなく、実例写真を中心とした
用紙に好みのものが見つかれば、○や
チェックを付けていただくスタイルです。ざっくりとインテリアに対する要望を伺うことができればと何度も作成し直したインテリアアンケートです。
チェックだけでなく、フリーアンサー欄にもびっしりと要望事項が、書かれている用紙がある反面、チェックもなく白紙の状態のものや『わからない』と一言記入されているケースも少なくはありません。『わからない』の回答の背後に見え隠れする言葉が、『私にはセンスがない。』です。

『センスの意味するもの』

Senseセンスの類義語は、感覚。
物事の感じや味わいを微妙な点まで
悟る働き。またそれが具体的に表現されたもの。

〜小学館 デジタル大辞泉〜

センスという曖昧模糊な言葉だけが、一人歩きをしている気がします。
インテリアのプロであるインテリアコーディネーターには、当たり前ですが美的センスが求められます。
センスと調整力のある人に自邸を担当してもらいたいと多くの人が望みます。
ただ、生まれつきセンスの良い人が数多、存在するとは思いません。
大抵の場合、後天的なものだと思います。
その1つが環境です。
日々、たくさんのサンプルの中から、床材、壁紙、カーテン、家具やアートなどを選び、組み立てていく作業を何年も繰り返し、積み上げた経験値。
加えて、最新の情報やトレンドがシャワーのように降り注ぐ職場環境。
それらが相まって、ある一定のセンスが作りあげられていくのだと思います。

『わからない』を掘り下げる

インテリアアンケートに『わからない』と書いた方々の話を聞く中で、その一言が持つ多様性に気付きました。
ただ、一番多いと感じられたのは、
私に合うインテリアが想像できない。

次に多いのは、とにかくインテリアそのものがわからない。
言われてみれば当たり前のことです。
インテリアは数学や英語と違い、学校で学ぶものではありません。何の予備知識もないまま、ある日突然、『どのようなインテリアがお好みですか?』と問われても戸惑いますよね。
 
また、最近目立って増えてきたのは、簡単に手に入る情報の取捨選択、整理が難しくなってきたことです。
情報過多な状態に振り回され、着地点がわからない状態、インテリア迷子の方が陥るわからないです。

『センスがない』『わからない』を、
テーブルの脇に寄せて、自宅のインテリアを一緒に考えてみませんか?
一つ一つの問題を解決するために、インテリアのプロであるインテリアコーディネーターに何でも相談してください。
また、相談をする前に基本的な言葉や専門用語を知識として理解しておくと、限られた時間の中での打ち合わせがスムーズに進むと思います。

次回は、インテリア初心者向けに基本的な言葉と、専門用語についてインテリアの組立て方などを織りまぜながら話していきます。

『センスはセオリー』であると、私は思います。先人の知恵や、経験値から
作りだされたセオリーを理解することでセンスは身についてきます。
『私には、センスがない。』
その呪縛から自分自身を解放してあげたいですね。



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