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【からかい上手の高木さんの作者】山本崇一朗先生の経歴|日常ラブコメの天才による脅威のトリプル連載

こんにちは。Saraです。

今回ご紹介するのは、学園ラブコメ漫画「からかい上手の高木さん」の作者として有名な山本崇一朗先生です。

「からかい上手の高木さん」は、2013年から「ゲッサンmini」にて連載が開始され、その後「ゲッサン本誌」に移籍し、現在も連載を続けています。

アニメは現在3期まで放映中、2022年にはアニメ映画も公開予定であり、現在までのコミックスシリーズ累計発行部数は1,000万部を超える大ヒット漫画となっています。

山本先生は、「からかい上手の高木さん」の他にも、「ふだつきのキョーコちゃん」「くノ一ツバキの胸の内」「それでも歩は寄せてくる」など、数々のヒット作品を生み出し続けており、

現在は、「ゲッサン」と「週刊マガジン」にて脅威のトリプル連載中、そして、連載3作品ともアニメ化を実現しているまさに「日常漫画の天才」と言える漫画家さんです。

今回はそんな山本宗一郎先生の経歴や数々の大人気作品が誕生するまでの経緯についてご紹介していきます。

動画版はこちら。

経歴

1986年5月30日生まれ、香川県出身。

幼少期から漫画を読むことが好きだった影響から、

小学生の頃から何となく絵を描くようになり、主に「ドラゴンボール」や「ジョジョ」の模倣をしていたそうで、

山本先生特有の「無駄がなく少ない線で魅せる絵のタッチ」は、模写したジャンプ作品の影響を少なからず受けているとのことです。

大学で日本画の勉強をしている時に、同じように絵を描いていた友人に誘われたことがきっかけとなり、ここから本格的に漫画家を志すようになります。

そして、大学在学中に読み切り作品を仕上げ、「月刊IKKI」や「ヤングマガジン」に作品を持ち込み、

「月刊IKKI」に投稿した「歯は上に投げるもの」で第33回イキマンを受賞。

続けて、「ヤングマガジン」に投稿した「この夏」で第59回ちばてつや賞の大賞を受賞し、

どちらの作品も編集部から評価され読み切り掲載されたことにより、漫画家デビューを果たします。

その後、「ヤングマガジン」や「月刊IKKI」にて漫画制作を続けますが、

2~3年ネームが全く通らない苦悩を経験し、「自分が描きたいのは青年誌じゃないかもしれない」と悩んだことから、

少年誌である「ゲッサン」へと作品を持ち込むようになります。

そして、この時に持ち込んだ読み切り作品「ボクらの友情戦記」で第27回GET THE SUN新人賞の佳作を受賞。

「ボクらの友情戦記」も山本先生が得意とする日常を描いた作品ですが、この頃はまだ「可愛い女の子」を一切描いておらず、

この時に持ち込み作品を受け取った「ゲッサン」の担当編集から、

「絵は上手いし、構成も上手いし、演出もしっかりしている。完成度は高いけど微妙に面白くない」との評価を受け、

山本先生の特徴かつ大きな魅力の1つである「素朴な作風」を残したままで勝負するために、「とにかく魅力的なキャラクターを作ること」を指摘されます。

その後、キャラクターに女の子を取り入れた「からかい上手の高木さん」を含むいくつかの読み切り作品を掲載し、

その中で中学生がラブレターを渡そうとするまでを丁寧に描いた読み切り作品「恋文」が読者からの圧倒的な人気を獲得します。

「恋文」を掲載する前までの編集部の山本先生に対する評価は、「天才とまでは言わないけど絵は上手いからキャラクターができればいけるかも...」程度の評価だったそうですが、

「恋文」が読者から圧倒的な人気を獲得したことにより、

編集部の評価は「キャラクターが薄いとか言ってる問題ではない。山本先生に早く連載をスタートさせなければ」という高評価へと変わっていきます。

その後、担当編集から連載を狙うネームを3つ提出するように言われ、

連載用に練り上げた「からかい上手の高木さん」と、「ふだつきのキョーコちゃん」の前身となる読み切り作品「まちにまったおとなりさん」を制作します。

そして、「まちにまったおとなりさん」の読み切りを掲載後、

2013年7月から「ゲッサン」の別冊付録である「ゲッサン mini」にて「からかい上手の高木さん」を不定期連載でスタート。

続けて、ほぼ同時期となる2013年9月から「ゲッサン」にて「ふだつきのキョーコちゃん」の連載を「高木さん」と並行してスタートさせます。

ちなみに、山本先生は連載前に「1日たりとも無職はやだ。常に2本を走らせて、片方の作品が終わってももう1本は連載している状態がいい」と担当編集に伝えており、

また、漫画を描くスピードも極めて早かったため、

このことから、「高木さん」と「キョーコちゃん」のW連載が実現したのかもしれませんね。

ふだつきのキョーコちゃん

山本先生は「ふだつきのキョーコちゃん」を連載するに当たり担当編集から言われていた「魅力的なキャラクターを作ること」を強く意識したそうで、

その結果、キョーコちゃんには、「妹」「キョンシー」「明るいツンデレ」「ぺったんこ」「おでこ」など、

山本先生の好きなものがたくさん詰め込まれており、非常に特徴豊かかつ魅力的なキャラクターとなっていますね。

また、山本先生は「ぺったんこな女の子」が好きだと語っており、

連載するに当たり登場人物のバランスを取るために担当編集から「真面目で巨乳な女の子」を作るように言われた時に、

「巨乳ってなんだろう...」「巨乳が人格に反映されるんだろうか...」「巨乳っぽい人格ってどんなんだろう」など、未知の巨乳キャラクターについてめちゃくちゃ考え込んでしまったそうですね。

そして巨乳キャラクターについて考えた末に「巨乳=天然でおっとりしていてタレ目の女性」との結論に至り、そこから、優等生女子である日々野さんが誕生しました。

ちなみに、担当編集にはキャラクターを差別化するために、日々野さんの胸のサイズをもっと大きくするように度々言われていましたが、

山本先生はバレないようにできるだけ小さく小さくして描いており、次第に担当編集も胸のサイズについては諦めたそうですね。

また、山本先生は、重い話を描くのが苦手だそうで、「ふだつきのキョーコちゃん」もシリアスな展開になることはなく、

キョーコちゃんのたまらない愛らしさに加え、最後までほっこりと癒される展開が魅力となっています。

そんな「ふだつきのキョーコちゃん」は、2013年から2016年まで連載され、全37話、全7巻で完結。

「ふだつきのキョーコちゃん」完結に伴い、「ゲッサンmini」で不定期連載していた「からかい上手の高木さん」が2016年から「ゲッサン」に移籍して定期連載となります。

からかい上手の高木さん

「からかい上手の高木さん」は、山本先生が最も影響を受けたと語っているとよ田みのる先生の純愛ラブコメディ「ラブロマ」から着想を得て生まれた作品だそうで、

担当編集と「ラブロマ」の話題で盛り上がった時に、「ラブロマ」のように「ド直球な純愛ものでずっとイチャイチャしてるのに嫌味にならない物語」を描きたいと思ったことがきっかけとなり、

そこから構想を練り上げ「高木さん」の誕生へと繋がっていったそうです。

また、「からかい」をテーマとして選んだのは、

これまで「相手の反応をみて楽しむ」という女の子を描いたことがなく、チャレンジしてみたいと思ったことがきっかけとなり、

そこから「からかい」を「恋愛」に結びつけて、

「からかうということでコミュニケーションを図り恋愛している女の子」がいたら良いなと考えたことにより、高木さんのキャラクターが誕生していきます。

また、西片については、山本先生自身があまり良いリアクションができる方ではないため、自分の理想を詰め込んだ反応の良いキャラクターにしたいとの想いで設定が出来上がっていったそうですね。

ちなみに、「からかい上手の高木さん」は「大人っぽい高木さんに翻弄され続ける西片」や「ついニヤニヤしてしまう様な高木さんと西片の恋愛」が上手に描かれていますが、

これは、実体験ではなく、山本先生自身がこういう青春時代を送って来なかったため、「こんなんだったらよかったなあ」という憧れの気持ちで描いているとのことです。

そんな「からかい上手の高木さん」は、2013年から「ゲッサンmini」にて連載をスタート。

「からかい」をテーマに、とにかく可愛すぎる高木さんと西片との恋愛を丁寧に描き、毎回ニヤニヤが止まらないクリティカルな展開で読者から絶大な人気を獲得し、

現在までにアニメは3期まで放映、2022年にはアニメ映画の放映も決定しています。

ちなみに、山本先生は「高木さん」と並行して、「読売中高生新聞」にて高木さんのクラスメイトとして登場するミナ・ユカリ・サナエの3人娘の日常を描いたスピンオフ漫画「あしたは土曜日」の連載もスタート。

また、作者はそれぞれ異なりますが、スピンオフ漫画である「からかい上手の元高木さん」や「恋に恋するユカリちゃん」もそれぞれ人気作品となっており、

現在までのコミックスシリーズ累計発行部数は1,000万部を超える大ヒット漫画となっています。

そして、「高木さん」と同時並行で2018年からは「ゲッサン」にて男性を知らないくノ一達の日常を描いた「くノ一ツバキの胸の内」の連載もスタートさせます。

くノ一ツバキの胸の内

「くノ一ツバキの胸の内」は、「女の子だらけの漫画を描いてみたい」との想いから構想が練り上げられた作品とのことで、

山本先生の特徴でもある「デコだしぺったんこの可愛い女の子」がたくさん出てくる癒され日常漫画となっています。

2022年4月からはアニメ化も決定している人気作品であり、CloverWorks制作の美しい作画による可愛いツバキたちを見れるのが非常に楽しみですね。

さらに、「からかい上手の高木さん」「くノ一ツバキの胸の内」に続けて、2019年からは「週刊少年マガジン」にて将棋部を舞台にしたラブコメ漫画「それでも歩は寄せてくる」の連載をスタートさせます。

それでも歩は寄せてくる

この作品は、山本先生が「暇だから」という理由で自身のTwitterに投稿した漫画が原型となっており、

「高木さん」や「くノ一ツバキ」を立ち上げた「ゲッサン担当編集」が「週刊少年マガジン編集部」に転職した後で、

山本先生と「また一緒に何かやりましょう」との話になった時に、山本先生が「これでよければ、いますぐにでも始められますよ」とTwitterに投稿した原型漫画を提案したことで、「マガジン」での連載へと繋がっていきます。

ちなみに、「それでも歩は寄せてくる」は、連載を始めるにあたり、「高木さん」と差別化を図ることを意識して構想を練り上げたそうで、

例えば、「高木さん」には明確な時系列がないのに対し、「それでも歩は寄せてくる」では明確に時系列を設定し、ストーリーがどんどん前に進んでいく展開になっています。

これにより、人間関係も前に進んでいくことになり、

「凛」という第二のヒロインの登場や、うるしが卒業するまでのタイムリミットが発生することで、

今までにはなかった少し切ない展開も取り入れられるようになり、「高木さん」とは差別化された物語になっています。

「からかい上手の高木さん」が「変わらない世界」なのに対し「それでも歩は寄せてくる」は「変わっていく物語」というのがテーマになっているそうですね。

そんな「それでも歩は寄せてくる」は「次にくるマンガ大賞2020」の第3位にランクインし、2022年7月からはアニメ放送も決定。

これにより、

山本先生は「月刊2本・週刊1本の脅威のトリプル連載」となり、3作品ともアニメ化を実現させる大人気漫画家となりました。

山本先生が描く、とにかく可愛くて思わずニヤついてしまうむずキュンストーリーから、今後も目が離せませんね。

まとめ

今回は、「からかい上手の高木さん」の作者として有名な山本宗一郎先生についてご紹介しました。

「ふだつきのキョーコちゃん」のヒットから始まり、

「高木さん」「くノ一ツバキ」「それでも歩は寄せてくる」と立て続けにヒット漫画を生み出し続ける山本先生。

2022年には「高木さん」のアニメ映画の公開、「くノ一ツバキ」「それでも歩は寄せてくる」のアニメ放送が予定されているため、本誌での展開と共に非常に楽しみですね。

最後までご視聴頂きありがとうございました。

またね。

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