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第5回「市民参加や市民活動が生まれるまちの姿とは?」の参加者ライター記事

ご挨拶

 こんにちは、第5回参加者ライターのまゆです。
 2/24に開催された「第5回さっぽろ気候変動タウンミーティング」について綴らせていただきます。

タウンミーティングを知ったきっかけ・参加した理由

 このタウンミーティングの存在は、高校時代からお世話になっている方の紹介で知りました。
 まだ札幌に来て1年経つか経たないかの私ですが、ちょうどコロナ期間中、札幌市のイベントに道外からオンライン参加していたご縁があります。そちらも対話主体のイベントだったのですが、今ならせっかく対面参加できるから、と参加を決めました。

第一部の感想・気づき

 第一部は、立場も年齢も違う参加者が集うからこそ必要な「お互いのことを知る時間」。今回は、「市民参加」や「市民活動」にどんなイメージを抱くか、というテーマが取り上げられました。
 第4回までは「気候変動に対する考え方」を中心に扱ってきたのですが、今思い返すと、『市民』が参加するこのタウンミーティングの先に見えること・できることとはまさに「市民活動」。そのため、第一部で各自の捉え方をあらかじめ共有し、前提条件のようなものを確認できた気がしています。
 このタウンミーティングに参加しているからには、「市民活動」を前向きにとらえている参加者の方が多いと思いきや、集まった付箋には、「余裕がないとできない」、「具体的に想像できない」といった後ろ向きな言葉も並んでいたのが印象的でした。
 今回は第二部で市民参加が盛んなスウェーデンの取り組みが取り上げられることもあり、ここで日本(の一部である札幌)の現状が可視化されて、二国間でどんな違いがあるのか比較しやすくなりました。

第二部の感想・気づき

 第二部の講師は、日本福祉大学社会福祉学部の講師も勤めていらっしゃる両角達平さん。「市民参加や市民活動が生まれるまちの姿とは?スウェーデンを事例に」というタイトルでお話しいただきました。
 私の個人的なスウェーデンの印象は、環境活動家のグレタ・トゥーンベリさんの故郷であること。15歳あまりで世界的に話題となったグレタさんが育った地は、あれから6年程たった今、どういった取り組みが行われているのか興味がありました。
 両角さんのお話の中でキーワードとなっていたのは「若者の社会参画」。これは両角さんが研究されている分野でもあり、スウェーデンでは幼いころから、自分たちの意見を公的事業に反映させる練習が盛んに支援されていると感じました。学校給食など、身近な題材について協議し意見を反映させることで、政治的なプロセスを学べる環境があります。
 また、スウェーデンには人生の前半期に必要な費用の大半を負担する「若者政策」があり、日本のように、ただアルバイトを優先してお金だけを稼ぐようなことは、学生期にあまりしないのかもしれません。社会に出てからも、趣味などを共通点にして作るスタディーサークルで余暇を過ごす人が多いそうです。
 「自分も影響力を持つことができる」という安心感と、金銭的・時間的余裕。これらを支える制度や施設があることは、スウェーデンの強みかもしれません。

第三部の感想・気づき

 第三部では、世代ごとに分け、両角さんのお話を受けての学びを消化する時間がとられました。
 世代をあえて分けたことによって、学生は活動したくてもお金がない、大人は活動したくても時間がない、と、それぞれ補い合えるような「できない理由」を取り上げていたことが記憶に残っています。
 やりたいことはあるけれど、実現できない無力感。これをテーマに全体で想いを共有した時間が一番盛り上がっていたのも、スウェーデンではきっと見られない、日本の状況を体現したような光景に感じました。

全体をとおして

 よくスウェーデンは「SDGsランキングで上位」と取り上げられることがあります。各国の環境や事情が違う中で、そうしたランキングの評価基準を決めるにも価値観の違いが表れることもあるので、必ずしも参考にできないのですが、長年の取り組みの成果が表れているのは確かです。
 今回のように、そうした評価を得ている他地域の取り組みを知って、その中で自分たちの理想に近いものを選んで、どう取り入れることができるかを考える機会は貴重だと思います。1人で考えるだけでなく、札幌という単位で対話を進められるのも、このタウンミーティングの醍醐味だと感じました。

対話の感想

 今回のタウンミーティングはユーススタッフとしての役割もあったので、単純な参加者としてだけでなく、話しやすい環境づくりにいかに貢献するかという点でも考えさせられました。
 普段顔を合わせることの少ない人が集まって話すからこそ、安心して自分の想いを口にできる、お互いの意見を受け止める空気を作ること。メインファシリテーターの友子さんから多くを学ばせていただきました。

これからやってみたいこと

 漫然と通学しているだけでは自分世代の違う方と話す機会は少ないため、自分の視野を広げるためにもこういった場に積極的に参加し続けたいと考えています。
 大学の研究内容としても、対話によって立場の違う人々の間で合意形成することが関連しているので、今回のタウンミーティングで出会った方とのつながりも保ちながら札幌で出来ることを模索していきたいです。

 第5回目のレポート(コーディネーター目線)はこちらの記事になっています。併せてお読みください!


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