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behavior:ビヘイビア、のお話

behavior(ビヘイビア):意味・ふるまい、行動

私が大学時代に研究していた(生化学の)分野で「ふるまい・見た目上起きていること」という意味で使います。

私が大学時代やっていた研究は「ゾウリムシの繊毛運動制御に関するタンパク質」ってな感じのお話で、その中でも「細胞構造表層シート」ってのを作って位相差顕微鏡で観察する、、、というもので

実物はこんなものです(元・富山大学野口先生のページより無断拝借m(_ _)m)。

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結構、きれいな動きしてますよねー(笑)。ゾウリムシの体表面には繊毛が大量に生えていてそれが「協調して動く」ことでウェーブが起きて、効率よく泳ぐことが出来ているわけです。
、、、疑問は多々出てくるわけです。「単細胞生物なのに?」「どうやって隣の繊毛と少しだけタイミングずらしてウェーブになるのか」「そもそも波打つ繊毛の動きが全ての繊毛ができる理由は?」とかとか。

上の画像の様な「目に見える動き」を見て持った疑問を、考え・実験することで解明し、「目に見えていない機構・理屈・理論」を見つけていく、のが理系の研究・実験のしていることなわけです。

behaviorという考え方を他でも使う。

つまり「目で見えてる(知覚できる)範囲の行動」をbehavior(振る舞い)という表現をしていて、、、その「裏に隠れている、直接知覚できないこと」があるわけです。

子どもの行動=behaviorです。「行動から何を考えてるのか、何をしようとしたのか、を推測する」ってのは良くあるお話ですね(笑)。
ただ、理系の実験・研究の場合「そこに願望は挟まない」で「出てきたことだけからわかること」を言うことが大事です。

例えば「勉強の最中に鉛筆を置いて外を見ている」のは「勉強がしたくないのかな?」ではなく「外が気になって止まった」のか「止まって、外が気になった」か「ボーッとした」のか、この動作だけから「感情的な部分(イヤだ・したくない)」は読み取れない、と考えるわけです。あ、もちろん、表情を見れば「したくないんだろうな」というところまでわかるとは思いますが(笑)。

拡大解釈をしない。最低限わかることだけ。積み重ねる。

我々は基本的にコミュ障なので相手が何を考えているのか読み取ることは不可能に近いです。

ですんで、するべきことは「たくさんのbehaviorを集めて、できるだけ事実に近づけるようにする」ことです。1つの行動を見て「コイツは勉強したくないんだな」と判断するんではなく幾つかの行動から「コイツは今勉強じゃなく話をしたいと考えているかもしれない」と判断できるようになる、、、ことがいいんじゃないかなー、と思っています。

これ、時間経過とともにたくさんの「行動の履歴」を積み重ねて行くことが出来ます。そうすることで「更に事実に近づく・精度が上がる」ようになるわけです。「父母が子どもの思うことがすぐにわかる」はここにも理由があるんだろうなー、と思っています(血でわかる、という理論的じゃないものもあるんだろうなー)。

気をつけるべきは、、、
「今日は何もしたくない」という子どもの言葉だけを取って「勉強したくないのか」と勝手に拡大解釈してしまうこと、、、です。
子どもは「何もしたくない」と言っているだけ「勉強」についてはまだ何も語っていません(おそらく勉強したくないんですけどね)。「何も」と言うのには何かあるはずで、そこに引っかかりを感じて話をして欲しいなー、と思います。

これ、ちょっとしたテクニックですし、誰でもできることだと思います。
ただ、これを子どもと相対している間中ずっとしてると、脳みそ超疲れます(笑)。疲れますが、とても色々わかります。ちょっとした言葉、仕草、「てにをはがのにを」助詞・助動詞の使い分け、にその子の考えが乗り移る瞬間があります(多分、私の気のせいです。論理的に考えて(笑))。

それ、できる限り見逃さないようにしてます。
めっちゃ疲れます。
めっちゃ楽しいです。

方法論というか、何してるのかは実地でやってるところ見てもらわないと伝わりにくくて、、、どこかで大人向けでお話できるといいなーと思いつつ。

終わり(オチなし)。

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