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あそけんの探検隊活動に参加して

 サポセンのじろーです。GWも終わる頃になり振り返っています。

 今年のGWは、コロナ禍前のような楽しい大型連休を過ごされた方もたくさんいらっしゃると思いますが、私は旅行というほどでもなく、家族サービスでちょこちょこお出かけするくらいでした。
 が、このたび特定非営利活動法人あそびとまなび研究所(以後、「あそけん」と書きます。)の理事長である秋葉さんからGW期間中にある活動のお誘いを受けまして、
4月30日に参加した活動の様子を紹介します。

 なお、参加するならしっかり必要なものを準備しようと思い、
秋葉さんに準備するものを尋ねると、
今回は紫川の水環境館周辺の活動で…
 干潟観察で汚れても良い靴(長靴がベター)、軍手、日除け帽子、活動後の着替えなど…ホントにしっかり準備しないと活動にご迷惑をかけそうなかんじ(もちろん準備は怠らず。)で気合い入りました!

当日の活動の様子から…

 「もじうみ里海探検隊」と銘打ち、今回「海と川が交わる紫川探検にでかけよう」というテーマで活動が始まりました。

 紫川沿いにある水環境館内の受付へ活動開始前に集合。私が到着した時にはすでに準備ができていたようで、もうちょっと早く来れば良かったです。スミマセン。

 では、最初に活動拠点である水環境館を紹介します。
 ここは比較的河口付近の川沿いの建物の地下にあって海も近く、「汽水域」の場所に位置しています。
 簡単に解説すると、「汽水域」は海水と川がぶつかる場所で、上層(川の真水)と下層(海の塩水)にはっきり分かれている場所です。
 水環境館は、この「汽水域」の断面を紫川沿いの地下から分厚いガラスを通して見られる貴重な場所です(日本中でもこういう場所は他にないかも。どちらかといえば、紫川の魚から、水槽に入った人間を観察しているイメージなのか。下の写真のとおり。)。

水環境館内から見た紫川断面
「汽水域」の様子が見られます


 活動当日は…主に親子連れの家族が多く参加してました。
お子さんは12名、そしてスタッフも含めた大人も入れますと、とても賑やかな人数でした。でも、小さなお子さんメインの水辺での活動だから、事故の無いように見守る大人も必要です。

 遅くなりましたが、当日はサポセンからの参加者は私(じろー)とあんbeさん、2名。参加してますから、水の事故がないように子供たちに注意してバックアップする役割をもらいました(できることは何でも手伝いますよー。)。

 そして、今回の活動計画から携わった水環境館職員の「かいくん(本名聞きそびれました。)」も加わり、まず施設内で活動ガイダンスがあり、続いて体験活動に出ていく前に安全な活動ができるための研修が行われました。
 「紫川のいきものとみずべを知ろう」とするにはこのような安全研修も必須です。

 その安全研修では、今から活動する場所の写真が掲載されている紙を参加者全員に配り、それぞれ気付いた危険なところを鉛筆で丸囲みにして話し合う方法をとっていました。
 例えば、市役所側にある人工の干潟の写真では、
「みどり色の大きな石→滑りやすい」「川の法面→潮の満ち干きで登らないこと」。
川沿いの写真では、
「釣りをしている人→一人で釣りをしないこと。ライフジャケットを着ないと危ない」
などをみんなで話し合って学んでいる様子です。

活動ガイダンスの様子


 理事長の秋葉さんはこの活動を、KYTと呼んでいました。
何の略称?と思って聞いてみたら「K(危険)Y(予知)T(トレーニング)」でした。
良いネーミング!

 あらためて、GWを振り返ってこの記事を書いていますが、活動時、秋葉さんと会話をしていて感じたことは、(コロナ禍もあるかもしれませんが、)子どもたちはこのような体験活動を通して、いろんなことを学ぶ機会が少ないのが現状なんだなということ。
 今回のあそけんの体験活動もそうですが、地域の子ども会や小中学校のふれあい合宿や青少年の家の活動、また例えばボーイスカウト(私が高校生まで所属していたもので思い出した)などは、いろんな課外活動やキャンプなど自然体験を通し、何が危険な行為なのかを知りながら、集まった仲間と安全に活動することもひとつの学びとなると思います。
 現在、それが貴重なものになっている印象を受けました。集まるもの同士仲良くなるし、その楽しい機会が少ないといことは残念な気持ちです。
 私は、あそけんの活動は必要とされていると思いました。ガンバレー!

いよいよ、活動へ→干潟の生き物さがし

 活動ガイダンスやKYTの後、午前中は参加者全員と(子どもの動きに注意しながら)川歩きして干潟へたどり着きました。ここでは、各々潮が引いた干潟に入り石をひっくり返したり、網やバケツを利用して生き物を見つけていました。1時間くらいかな。
 生き物さがしが一段落した頃には、干潟から上って、水環境館の「かいくん」から自ら見つけた生き物の紹介をしてもらいました。
 「かいくん」は、とても川辺の生き物に対する愛着というか何でも知っていて、紫川で見つけた珍しい生き物など見つけては保護観察のために水環境館へ持ち帰り、育てたものを展示までしているスゴイ方です
(当日もそうでしたが、水環境館展示室は多くの子ども達や市民が来場して終始賑わっていました。)。
 実際、「かいくん」が子供たちに紹介した生き物は、
フジツボ、カラスガイ、マキガイから、びりんご(淡水魚。ハゼ科)、小さなカレイ、ぼらの子、もくずカニ、そして30センチもないウナギ!など…たくさん!!私のような大人でも知らないことだらけでしたが、かいくんの豊富な知識ある説明もあって十分楽しい時間でした。

水環境館のかいくんから子ども達に
干潟で見つけた生き物を披露

そして、午後は魚釣り体験へ

 午後からは、着用指導を受けたライフジャケットをしっかり装備し、釣り体験へGO!おそらく参加の子ども達みんな初めての釣り体験です。
 用具の中には、「かいくん」の手作りで、切った3メートルほどの竹を乾燥させて釣り糸をつけた釣竿もあり、
(30本くらいあった竿を「かいくん」ひとりで手作りしたそうです。丁寧な仕上がりで頑丈です。スゴイ!)
大人と子どもがペアになって釣りが開始されました。

 私も参加したお子さんの一人とペアになって、ワクワクしながら挑みました…が、前日の雨もありちょっと魚が少ないかなという印象で(言い訳みたいでスミマセン。)
なかなか釣れないー。
 2時間近く粘ったと思いますが、私は1匹も釣れず。

 それでも、私とペアを組んだお子さんは私と違い、釣り糸に付ける餌に悪戦苦闘しながらも、最後まで集中して釣り楽しんでいました。しかも最後の最後に、コブシ大くらいのもくずカニを重そうに川の中から釣り上げて大喜びの結果に!
 良い思い出になっただろうなー。

 釣り体験後には、水環境館へ戻り体験のまとめとして、ここでも水環境館の「かいくん」から釣れた魚についての紹介や特徴を紹介してもらいました。
…タケノコメバル、アカオビシマハゼなど初めて聞く魚ばかりでしたが…アレ?結構魚いたのか、私以外って結構釣れてたのかなぁ…それにしても、「かいくん」は段々さかなクンに見えてきました。

釣り体験後のまとめ
「かいくん」からの説明を子ども達が真剣に聞いてました

最後は振り返り

 最後に、参加者全員集合して一日の活動を振り返り(活動のアンケートやスタッフとのヒアリング)、解散になりました。

 またまた活動を振り返ると、一日を通して気づいたこともありました。

 活動中、参加者以外の親子連れのお子さんがひょっこり現れては、興味を持って見ていたり、水環境館内でかいくんから釣り体験で捕捉した魚を解説している時でも、来館していたお子さんが寄ってきて食い入るように聞いていたりと。子どもの人数が途中増えたりする場面がありました。
 また、あそけんのスタッフに対して、通りがかりの家族から「この活動はどこであっているの」か尋ねられたりしたことも聞きました。

 私は、サポセンに来てから初めてNPO法人が主催する活動に参加させてもらいましたが、今回のあそけんの体験活動の企画は、居場所の少ない子どもに対する支援だけでなく、子育てしている家族に対しても手を差し伸べていることを、この振り返りでも実感しました。

 「もじうみ里海探検隊」の活動は、以前公益財団法人ブルーシー・アンドグリーンランド財団(B &G財団)の「障害児等の体験格差解消事業」が、休眠預金事業の資金分配団体としての採択を受け、そしてその団体が募集・選定した実行団体の一つに、あそけんが取り組んでいる「もじうみ里海探検隊」活動が選ばれた経緯があります。

 現在は、その資金提供期間は終わりましたが、「もじうみ里海探検隊」は引き続き活動を続けていて、ここ数年コロナ禍でも行動制限され体験活動できなかった子ども達に、学びの場を作り共に活動する仲間を増やす機会を提供しています。
 今回参加した体験活動でもそれが良く分かりました。

 あらためて今回の活動へ誘ってくださった秋葉さんをはじめ、スタッフのみなさん、お世話になりました。私も学べたと思います。ありがとうございました!

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