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SAPって何?SAPが選ばれる理由とは?

皆さんSAPって聞いたことありますか?製造業にお勤めの方なんかはどこかで一度くらいは聞いたことはあると思います。
今回はSAPって聞いたことはあるけど、具体的には知らないと言った方に向けて、”SAPとは何か”、”なぜSAPが選ばれるのか”を詳しく解説します。

今後もSAPについてもっと学びたい、これからSAPコンサルを目指すという方に向けて有益な情報をこれからもどんどん投稿するので是非ともフォローをよろしくお願いします。

1.SAPとは?
2.SAPの市場シェア
3.なぜSAPが選ばれるのか

本題に入る前に、、、前回の投稿でERPとは何か、について説明しました。
今回はそのERPシステムの代表格、世界シェアNo1であるSAPについてもう少し深く説明したいと思います。
まだERPが何かよく分かっていないという方は一旦この記事を読むのは止めて、下記投稿を先ずはご覧下さい。

1.SAPとは?

SAPを簡潔に一言で説明すると"SAP社が製造するERP製品"のことです。
繰り返しになりますが、ERPについては前回の投稿、”今さら聞けない ERPって何?ERPは学ぶべき?”で解説しているので、そちらをご覧下さい。

そうです。SAPとは会社の名前であり、そのSAP社が販売するソフトウェアパッケージ製品のことでもあるんです。

では、SAP社とはどんな会社でしょう?下記をご参照下さい。

要点を簡単にまとめます。
・ビジネスソフトウェアの開発を手掛けるドイツ発の企業
・創業1972年。IBMドイツ法人を退社した5人のエンジニアによって設立
・第二次世界大戦後に創業したドイツ企業の中で最も成功した企業の一つ
・従業員数 - 100,000人 (日本法人 : 1,500人)
・2019年末の売上高 - 約3兆3,000億円
・2019年時点の時価総額 - 約18兆円 (ドイツ1位)
ソフトウェア企業としての売上高マイクロソフト、オラクル、IBMに続いて世界第4位!!
なんと時価総額はドイツで一位。日本と比較しても、我らがトヨタ(約20兆)に次ぐ第2位にランクインする程の規模の会社なんですね。
私も調べてみてびっくり。

そんなSAP社が販売する製品としての”SAP”ですが、ERP製品ということで、日々の企業活動に欠かせない業務を包括的に管理するためのシステムになっています。
製造業を例に挙げて言うと、部品調達・在庫管理・製造・販売・経理・人事などがカバーされた、まさに「企業全体システム」と言えるでしょう。
企業はこの「企業全体システム」の中からニーズに応じて、部分単位の機能だけを購入したり、もしくはまとめて購入したりすることでSAPの製品を使うことができるのです。

余談ですが、この機能単位のことをSAPではモジュールと呼んでいて、SAPコンサルタントを目指す方は、まず自分の得意分野のモジュールを選択し、学ぶことになります。(各モジュールの詳細についてはまた別の投稿で)

2.SAPの市場シェアは?

続いてSAPの市場シェアはどうなっているか見てみましょう。
調査機関によって結果が異なる場合が見受けられますが、ERPの世界シェアは以下のとおりとなります。

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1位はSAPです。市場を独占するほど規模というわけではないようです。
高額で大企業向けERPというイメージが強いSAPなので、中小企業での利用率があまりよくないのかもしれません。
一方で、SAPのシェアは年々伸びているとも言われています。クラウド化が進み、サブスクリプション制で簡単に購入できる製品の誕生で、中小企業でもSAPも利用率は上昇傾向にあるようです。

続いて日本国内のシェアです。

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国内でもSAPが1位です。日本では、トヨタ、JAL、花王、三井物産、ダイワハウス、川崎重工、TOTO、帝人などなど名だたる大企業がSAPを使っています。

3.なぜSAPなのか?

SAPが世界で最も使われているERP製品であることをこれまで紹介してきました。ではなぜSAPなのかと言う点についても少し見ていきましょう。

SAPはERP製品としてのメリットがあるのはもちろん、他のERP製品にはない特徴も数多く持っています。
中でも代表的なメリットがこんな感じ。
1.世界スタンダードのERPシステムという信用力
2.優良企業のベストプラクティスを基に設計された業務フロー

1つ目ですが、SAPは世界スタンダードのERPシステムですから、多言語・多通貨対応はもちろん、各国の商慣習、法令への対応も盤石です。
また、世界各国の有力企業/グローバルカンパニーの多くが、SAP ERPを当たり前のように使っているので、SAP ERPを使っていれば、各国の有力企業から信用されるし、有力企業のビジネス上の対話や取引もスムーズになるというメリットがあります。
大企業からすると自分と同じシステムを使ってる会社なら安心できるし、中小企業からすると大企業にそう思って欲しいということです。

2つ目に、SAPはこれまで長い歴史の中で改善を重ねてきました。その過程で多くの優良企業からの要望をシステムに取り入れてきたのです。SAPではこれをベストプラクティスと呼んでいます。
簡単にいうと、SAPが長年培ってきた知識と経験をもとに構築した最も優れた業務の形ということです。
業務プロセスが構築されていない企業からすると、優良企業の真似ができるわけですからこれはありがたい。
さらに、SAPは今までたくさんの企業で使われてきたシステムなので、実績があります。導入しても動かないかも、、、なんて心配がないというメリットもあります。
単純にみんなつかってるから安心ということですね。

いかがでしたでしょうか?SAPについて少しは理解できたでしょうか?
SAPを学び始めたばかりの方、これからSAPコンサルタントを目指す方にとって、少しでも学びの手助けになれば幸いです。

次回投稿ではSAPのデメリットについてお話したいと思います。もちろん良いところもあれば悪いところもあります。
別に私はSAPからお金をもらっているわけでもないので、私の経験から感じたSAPのデメリットについて正直にお話しようと思います。ご興味がある方はフォローよろしくお願いします。

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