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実物を見たいシリーズ 1 「接吻」

なかなか何処にも行けない状況なので
実物を見てみたい!!って思ってる作品を

接吻 / The kiss
1907-1908
180cm×180cm

ベルヴェデーレ宮殿オーストリア絵画館
(オーストリア・ギャラリー)所蔵

クリムトの作品の中で最も有名だと言われる作品「接吻」

国外に出ることのない門外不出の作品

人間の性愛を描くことはタブーとされていた時代

クリムト以前に聖書や神話をモチーフとしない
愛し合う2人を描いた作品はないといいます

女性の表情が恍惚の表情として有名だけれど
私には至福に見える

普段クリムトの絵を評してよく使われる
エロティシズムと言う表現よりは
何もかもを超越した至高の愛

現在も過去も未来もない
時間のない世界
一瞬が永遠

女性が従属的と評されることもあるけれど
私には女性の強さをあらわしてるように見える

花咲く崖の上
女性の足がお花畑の淵
崖にかかってるように見えて
不安を喚起させると言う人もいる
その不安定さのなかで目を瞑り
相手に全てを委ねられるのは
女性の強さの顕れなんじゃないかと

芸術の自由のため戦うと決めたクリムトにとって
安定は緩やかな衰退であって
不安定ななかでも至福を体現することが出来る
そんな彼女に敬服しているようにも
敬慕の念を抱いているようにも見える

男性の顔が見えないのは
クリムトが自画像を嫌ったためなのかな

実物を見てみたいって強く強く思う作品です

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