男の子は同じ職場にいます。

現世……
私は昔、母親にワンピースを縫った。
紺に花柄の。
それは、お兄ちゃんのネクタイの柄と同じだった

それと同じネクタイをしていた子が 職場にいた。 沙織は強烈な縁を感じた。
その子は、「お父さんにもらいました。」 と言っていた。
だったら、お兄ちゃんと同時期の購入も あり得る。
親世代と同世代なワケなんだから。
日常的な何気ない一言に 前世の記憶が入ってたりするんですよ、と 先生は言っていた。

暖の彼のことも 前世で、私、お店をしていたから、 そのお客様だったんじゃないかなあ? と言ってたことがある。
その子にもなんとなく「母ちゃん、頑張るよ」 と言ったことがある。
似たような年の男性は4人いる。

沙織は何かをその子にしてあげなくては ならない気がして、 他人づてに、その子が、今、大変な想いを していて、厄年のことを聞いた。
本人が、近くにいたときに、 何気なく聞いた。 「あんまり気にしてなかったんですよねえ。 厄払いとかしてないです。 でも、今、辛いです……」と言われ、
「私、神社とかよく行くから、代理祈願 してくるよ。」と言って、 とある神社に行って、お守りを購入して、渡した 。
信じる、信じないは自由。
私は前前世で、神職者だった。
ちゃんとこうやってお守りに魂入れして、 使うんだよ。と教えた。

その子は前世、私の子どもだった。
前に途中で寝てしまったときは 生まれてすぐ死んでいたんだけど、 次に見たときは、2.3歳ぐらいだった。
アレ?日常的な風景?! という感じで、悲壮感がまるでない。
白馬の彼が、肩車をしていた。
前世でも、背が高い夫は そのまま、その子を橋のレンガか何か、 そういうところで、その子は頭を打って、 死んでしまう……

二人ともショックで、悲しんで…… 白馬の彼は、そのまま寝込んでしまう。
熱が下がらない。
沙織の手を握り、 あの子が寂しがって呼んでいるのかもしれない。

ありがとう。
ごめん。
先に逝く。
次は必ず、長生きして、貴方を看取る。 と言って、沙織とメアリーを残して 先立ってしまう。

その後、沙織とメアリーは貧困で、 具のない薄いスープを飲んでいた。
寒いね……寂しいね…… パパも弟も、いなくなっちゃったね。
そんな前世を見ながら、涙した。

その後、沙織は近所のドアをどんどんノックして 「お願いです。仕事をください。」と頼み、 お針子の仕事をする。
「貴方は才能があるから、自分の店を持てるわ」 と言われて、オープンする。

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