好きな色

沙織は小学生の絵の具の時から、 緑が好きだった。
多分、前世の記憶だろう。
暖の彼は不思議で、誰にアプローチを受けても、全員音信不通になり、 それは白馬の彼の邪魔らしいけど、 暖の彼だけ、すり抜けている。

暖の彼との関係を前世で視てみた。
沙織の生涯で最高傑作で 売るのが惜しくなるほど、ステキな緑色のドレス 暖の彼は、前世、女性だった。
生涯で2回しか、ドレスを注文しなかったから、 裕福層ではなかったのだろう。
その最高傑作の注文主が暖の彼だった。
つまり、白馬の彼には、暖の彼の魂が、 女性性が強いから、女性と思われてる 可能性もある。

確信はあった。
暖の彼に好きな色を訊いてみた。
「緑!」即答。
やっぱりね……そう思った。 偶然ではない。
前世の記憶である。
そして、何気なく言った 「前世のお店のお客さん」もそうだった。

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