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【企画参加】失敗ばかりが人生だ#我ら失敗団

失敗の多い人生を歩んできました。

あれもこれもそれも、ベストな選択とは言えなかったのかもしれないけれど、でもそれがあるから今があるわけで。

地元の高校を卒業し、大学にはいかず地場の金融機関に就職しました。
今おもえば、ちょっと無理言って大学行かせてもらえばよかったなあ。

そこの金融機関で毎日毎日失敗しました。
ついこないだまで高校生だったんだから、電話の取り方、気の回しかた、人に話しかけるときの作法、まったくなってません。

とくに「声」はいつも注意されました。

私の声は低く、しかもわりと響く声。アルトボイスです。
声はでかいけれど、
金融機関の窓口ではふさわしくない声だと言われました。ぶっきらぼうな印象だそうです。

なにか失敗をしでかして、本部の人に謝るときも、ふてくされて聞こえるそうでした。
「あそこの店の新人は横着だ」と噂がたったらしいです。

ただ「すみませんでした」ではダメ。

「はい、気をつけます」といっても心がこもってない、と言われます。
ちゃんと謝ってるし、悪いと思ってるのに。

なぜ?
なぜ伝わらないんだろう。

それでダメなら抑揚をつけて、演じるようにいえばいいのかも。

ドラマの女優さんの謝り方を研究しました。

眉間にしわをよせて、目を細め、オーバーなくらい表情をつくりました。電話でも、謝りながら頭を下げました。
言葉のアクセントも真似しました。

実践しだすと、あら不思議。

叱られる機会がへりました。
「こんどは気をつけてください」と言われるタイミングが早くなりました。

そうか。言うだけじゃだめなんだな。
伝わらないと意味がないんだな。

「私はこういうつもりで言ったのに」
は、社会では通用しないんだな。

失敗はたくさんしたけれど、カッコ悪いこともたくさんあったけれど。



あの頃の私に教えてやりたい。

いまの失敗はかならず生きる。
女優になれ!
言葉は伝わってナンボだぞ。

そしてな。
あなたは30才でデパ地下のケーキ屋にパートすることになる。
その声を張り上げて、夕方のタイムセールでフロア1の売り上げをあげることになるぞ。

そして、「あのときの失敗のおかげだな」っておもう日がくるから。

だから、がんばれ!負けんなよ。

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