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【火曜日更新】ピリカの荒ぶりエッセイ~⑤

ハラスメント扱い!?荒ぶる火曜日

また火曜日がきた。

まあ毎週毎週、荒ぶることがあるもんだと我ながら驚くが、いいのか悪いのか、まだまだネタには困りそうないのが現状である。今週も私の荒ぶりエッセイにお付き合いいただければ嬉しい。

   セクハラやモラハラ、アルハラなどいろんなハラスメントが世に叫ばれている。

ハラスメントはもちろん良くないことだ。
それは間違いないが、実際のところ「それはちょっと角度が違うのでは?」と感じるケースもたまにある。今日はその話を書いてみたい。

   私の職場は飲み会が多い。還暦だ慰労会だ、目標達成の祝勝会だ、とわざわざ名目を作って集まっている感もある。

   普段は個別で仕事をしているため、同僚と顔を合わせるのも週に1、2回だし、この仕事はうまく行かない時は強い孤独を感じる仕事でもある。
メンタルを保つため、コミュニケーションを目的としていろんなメンバーで飲みに行く社風だ。皆がどういう風に営業をしてるのか、情報交換の場でもあるし勉強になる。私自身契約が落ち込み、凹んでるときに何度も慰めてもらったことがある。
みんながんばってるから自分もやらないと!とスイッチも入るから、誘われたらほぼ断らない。

   私はあまりお酒が強いほうではないが、皆で集まるのは好きである。
男性も多いので、メンバーによっては煩わしいことも時にはあるが、それでも皆と語らうメリットが大きいので行く。

私は多少のセクハラは無視できるタイプなので、適当に流して会話を楽しむことに集中している。もちろん、あくまでも私個人の考えだ。

 だが、感じ方は人それぞれ。

  アルコールがはいった場での雰囲気が嫌いな人もいるだろうし、お酒の飲めない体質もあるだろう。大切なお金を飲み会には使いたくない人もいる。行く行かないは個人の自由である。

   だが、このあいだちょっと考えてしまった案件があったのだ。それからちょっと私もハラスメントに敏感になってしまっているのだ。

女性のなかでいちばん私が古参であるため、社内のいろんな雑事の取りまとめを担うことが多くある。

最近は上司や男性の先輩社員が飲み会の計画をすると、それだけでセクハラやパワハラと過大解釈される、とのことだった。
そこで、上司から「女性のピリカさんが発起人になってくれたら、皆参加しやすいし、また断りもしやすいだろう」と内々に頼まれているのだ。

 だが、事情を知らない人が見たら私は「やたら飲み会を発案する人」に見えるだろうな、とは思う。あの人飲み会好きよね、なんて言われているかもしれないな、とは感じていた。

   ある日、ある男性社員から「ピリカさんが行事を計画しすぎて迷惑している」という趣旨の話をされた。

たまたま、歓送迎会やら激励会やらで、2ヶ月に3回ほど確かに飲み会があったのだが、それも自由参加であるし、強制はしていない。現に、どの会も実際に参加したのは社員の半分くらいだった。

歓迎会と送別会は一緒にできるが、それと厄入りの飲み会は一緒にはできない。昇進した社員のお祝い会などもあり、縁のあるメンバーもまちまちなため、どうしても個別開催になってしまうのは致し方なかった。

刺のある彼の言い方に、私もついつい声が荒ぶってしまう。

「もともと自由参加だし、強制はしてません。呼び掛けても行かない人も多いのだし、たまたま今回重なっただけです。今後も開催だけはしたいと思います」という私と、

「毎回、自分が参加しないことをわざわざ意思表示させられるのは迷惑だ。それこそアルハラじゃないか」という彼。

  ただ、彼には昔「何か行事があっても俺には声がかからない。俺は仲間はずれにされている」と言われたこともあったのだ。
めんどくせえんだよ

だから、出欠は普通にLINEの投票システムでとるようにした経緯があった。
彼の日頃のコミュニケーションについてはいろいろ思うこともあるが、ここでは詳細は控える。
ほんとめんどくせえな

まあ、彼の言わんとすることもわかる。
確かに、行きたくない人から見たら煩わしかろうと思う。

わかるけれど、「皆の手前断りづらいじゃないか、だからあんたが余計なことすんなよな」というのはまたちょっと角度が違うと思うのだ。会社の行事は行事として、「欠席する人」のほうに合わせてしまうと、じゃあもうやらなくていんじゃないですか、になってしまう。

こういう憎まれ役を担う羽目になるのなら、私だって幹事なぞやりたくはない。

 結局、ハラスメントというのは個人の感じ方である。正解があるわけではないし、彼にとっては「あんたが酒を飲みたいからって皆を巻き込むなよ」という意見であるのだろう。

それが、彼にとっては正義なのだ。

 なんで私がこんな目に、と嘆いたところで仕方ない。立場をとったのは私なのだから人のせいにはできないのが辛い。

もうすぐ人事異動の季節である。
歓送迎会も、花束も記念品も手配しなくてはならない。

でもまた、彼に恨まれるんだろうな。
あー、やりたくねえなあ。

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