【400字の手紙】~麦わら帽子

麦わら帽子、今年も出してくれてありがと。

嬉しかった。

私とあなたと、ドライブと、音楽。美味しい珈琲の香り。

ギターの音色が私は好きで、あなたは繊細なピアノが好きで。


あのね、今日は私からの返信。

夏の風に乗せて、話しかけてみるね。


人の命は、限られているし

私は私で、精いっぱい生きたから

あなたはもう自由になっていいんだよ。


あなたには、その白いシャツにアイロンをかけてくれる人

やっぱり必要だと思う。

4番目のボタン、取れてもうだいぶ経つよね。

私じゃ、つけてあげられないからさ。

悔しいけれど。


私はひどく焼きもちやきだったね。

あなたをよく困らせてた。


だけどね、こっちで私も大人になったのよ。

この丘の、この木の下に

来年は、誰かと二人で来てもいいよ。

もう焼きもちはやかないから。


私なりに瞑想してみました!

私が雲のうえの女性だったら、「もうじゅうぶんだよ、ありがとう」って言うかなあ、と。

七田さんの温度のつたわる文章と、ジュンペイさんの曲へのお手紙

夏の風が、うまく運んでくれるでしょうか。



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