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中に入り込むことと、俯瞰して眺めること
カニジルという、鳥取大学病院の広報誌の増刊号として、自分の住んでいる大山町での取材のアテンドの仕事をした。「エコ・医療に関わる、持続可能な社会」というテーマで、大山町の自然やそこで生きる方々の姿をポートレートという形で写真に撮るというものだ。
カニジルの代表でご自身もノンフィクションライターである編集長の田崎健太さんとプロのカメラマン大森克己さんが東京から来られ、私が大山町内を案内する。観光案内
臨月日記・ガッカリの頸管長4センチ
週に一度の妊婦健診。今回は、予兆をひしひしと感じていたので、鼻息荒く健診に臨んだが、頸管長39mm、児頭もまだ高く覚悟していたグリグリ(卵膜剥離)も届かないためできず、ということですっかり肩透かしを食らう。先生曰く、「ちょっと長すぎるくらいしっかり閉まってますね」とのことで頸管の熟化を促す漢方を処方される。グリグリでお産が進んで、帰りの運転中に痛んできたら連絡するからね、と夫に息巻いて家を出てきた
もっとみる臨月日記・児頭下降の自覚
PARADEさんでカレーを食べたら、「うちのカレー食べた翌日に出産になる妊婦さん、最近多いんですよ(真顔)」と言われ、その日の夜にえらく腹が張り、前駆陣痛が起こった先週の水曜日。予定日までまだあるなとたかを括っていたが、そこから妙に焦りだし、産まれるまでにと思っていたいろんなことに躍起になって向かった日々だった。あれから一週間が経つが、お子はまだお腹の中でぽこぽこ動き、内臓にジャブを入れてくる。
臨月日記・子どもの描く絵
3歳になったばかりの子どもの描く絵が、どんどん変化していておもしろい。
ペンだと色鉛筆よりも鮮やかな色で描けるのが楽しいようで、最近はペンを好んで選ぶ。(それに伴い、ヨギボーや布団などの布物をらくがきから守るのに大人は必死)一心不乱に塗りつぶすのが今のお気に入り。顔は、目、鼻、口はクリアに描けるようになり、これに眉毛や涙やメガネ、手足らしき縦棒がオプションで加わる。
これは、2ヶ月前にようちえ
終わりが見えた者の覚悟
目が覚めたら、4時半だった。23時過ぎに寝たので、5時間以上寝続けていたことになる。目を疑う。こんなに長いこと継続して眠れたことは最近なかった。昨晩の、息を吸うだけでむせてしまう胸がつかえる圧迫感がスーッとなくなっている。昨夜から飲み出した新しい漢方薬(清肺湯)が効いたのか…?二週間近くステロイド吸入をしてもイマイチだったのに。まだまだ続くと覚悟していた苦しみが、思いの外早く消えて肩透かしを食うよ
もっとみる『太陽の子』を読み返して出会った、昔の自分
灰谷健次郎さんの『太陽の子』という小説を読んだ。小さい頃から何度も読んだ本で、今度開催する読書会のお題になったので、久しぶりに読み返した。私の希望で選んだ本で、やや子どもっぽいかなとも思ったが、最近参加してくれる医学部の学生さんは本を読まないようで、あまり難しい本よりも読みやすく内容の良い本を読む経験を、と考えての選書だ。
灰谷健次郎さんの生き様は、私の人生に少なからず影響を与えている。もともと