フランスの健康保険、セキュリテ・ソシアルに加入する

フランスは外国人学生もセキュリテ・ソシアルという社会保障の対象になり国の医療保険(Assurance maladie)に加入することになります。保険証を病院の受付で出すのは日本と同じですが、医療費は基本的に後日、銀行口座に払い戻されます。この国の保険だけでは全額は戻ってこないので、任意加入の相互保険(ミュチュエル)で残りの医療費を補います。

では、実際に私が加入に当たって参考にしたり、今も使用している関連ページのリンクを全部貼りながら、手続きを振り返っていきます。

まず、キャンパスフランスの「Sécurité sociale(社会保険)の登録手続き」で流れを確認します。実際の登録サイトでデモンストレーションをしてくれているのでとてもわかりやすいです。

流れを確認したら必要書類の準備です。以下、上記の動画から引用。
・教育機関の受け入れ許可証
・パスポート
・学生ビザまたは滞在許可証(VLS-TS/VLS-T)
・出生証明書
・IBANコード(フランスの銀行口座番号)

出生証明書について補足します。日本には出生証明書というものが存在しないため、以下の二つのパターンからどちらかを選んで提出することになります。
1、戸籍抄本または謄本にアポスティーユ(『公文書に対する外務省の証明のこと』で、郵送で申請する。詳しくは外務省のHPから確認)をつけたものを法定翻訳して提出する。
2、戸籍抄本または謄本を他の必要書類と合わせて在仏日本大使館に提出し出生証明書(acte de naissance)を作成する。出生証明書申請に関するページは、こちら
出生証明書申請の必要書類の中に、『最近6か月以内に発行された戸籍謄(抄)本の原本』とあるので、2番の出生証明書の方を選んだのであればアポスティーユを付ける必要はないと思います。
私は、日本にいる間に在仏日本大使館に出生証明書を郵送申請し、渡仏後すぐに現地で受け取りました。ですので、戸籍謄本の法定翻訳はしていません。万が一のためにアポスティーユは付けておきましたが、今では必要なかったかなと思っています。


まず、アメリ(ameli)でアカウントを作成します。ameliとはサイトの名前で、ここで加入するのはAssurance maladie、医療保険です(住宅保険や事故保険は別のいずれかの機関で加入することになります)。アカウントを作成したら、仮番号が手に入ります。男性は7、女性は8から始まり計15桁の番号です。この仮番号のままだと保険証(Carte vitaleという、緑色のクレジットカード大のカード)の申請ができないので、全ての必要書類が整い次第すぐにマイページからアップロードして、正規番号を手に入れましょう。男性は1、女性は2から始まる番号が発行されたらOKです。

正規番号を取得したら保険証(Carte vitale)の現物を手に入れるため、ameliのマイページから自分で申請を行います。以下のようにタブが5つあるので、その中から「Mes démarches」を選びます。

ameliのマイページ

そしたらEFFECTUER UNE DÉMARCHE の一番上、Commander une carte Vitaleをクリックして、保険証に載せる写真をアップロードしてカードを申請します。

ameliのマイページ

このステップを踏まないと保険証は自宅のポストに届きません。また、予定より遅れることは珍しくありませんが、状況を確認したい場合は、3646に電話するかオフィスで直接聞いてもいいと思います。オフィスはCPAM(Les caisses primaires d'assurance maladie)と呼ばれるので、google mapで「CPAM」と検索して自宅近くのオフィスを見つけるといいと思います。ちなみに電話はなかなか繋がりません。私はいつも15分は待っていました。

大まかな流れは以上です。手続きは少々面倒ですが、無料で加入でき、医療費の約7割をカバーしてくれる社会保険は学生生活の安心に繋がります。無事、早めに保険証がお手元に届くよう願っています(私は2022年9月に渡仏して、カードを受け取ったのは2023年6月でした。1年間の留学ならもう帰国しちゃうよ〜というスケジュール感)。


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