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お世話になっている花農家さんの元へ、直接伺った際に気付いた 「花の廃棄問題」 の根本。

先日投稿した下記記事の冒頭で、『新型コロナウイルスの影響で今花屋や花農家では、例年実施される卒業式やイベントなどの中止や延期が相次ぎ、そこで飾られるはずだった花が大量に余ってしまっている』ということを紹介しました。
https://note.com/sao907/n/n7da8e144d5d3

そんな中 株式会社RIN では、規格外の花「約3000本」を毎週静岡の花農家さんから送って頂いているのですが、先週初めて日頃のお礼を伝えに浜松へ。限られた時間ではありましたが、ミモザ・ユーカリ・ガーベラ・スターチス・スイートピー・ダリア・デルフィニウムの栽培されている様子を見学し、一部収穫体験もさせて頂きました👨‍🌾

実際に現地に行かないと気付けない学びもたくさんあり、考えさせられる1日となりました。

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集合時刻は朝8時。

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基本RINのスタッフは兼業なので全員が集まるのはとても貴重。これから様々な大きなプロジェクトが控えていることもあり、静岡に向かう道中は会議も行いました。

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(パーキングエリアで富士山パン食べました 笑)

静岡の花農家さんを紹介頂いたのは、フラワーサイクリストのアンバサダーでもある農協職員の佳世さん。普段も佳世さん経由でやりとりをさせて頂いているのですが、本当に心強いパートナーです。

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最初に伺ったのは
ミモザの農家さん
なんと90歳!元気なかわいいおじいちゃんで「飛び跳ねるほど酸っぱいけどね」とみかんもお土産でくれました。

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ミモザがこのように木にワサワサ生えているのは驚きでした。

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次は
グニーユーカリの農家さん

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ここでは収穫体験をさせて頂いたのですが、なんと枝分かれしていないものは全て規格外。「こっち側は全部取ってって良いよ」という一言に全員目を丸くし、“宝の山なのにね” と、ダンボール3箱分収穫させていただきました。

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その次は
ガーベラの出荷作業の様子を見学し、

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ガーベラ農家さんのハウスへ。

初めてガーベラの葉っぱを見たのですが、「たんぽぽと一緒だよね」と一同納得の農家さんの一言。

なるべく廃棄を出さないように、人気の品種を常に研究し、栽培されているのですが、その研究段階で落選したガーベラがこのように別のハウスで栽培されていました。(しかもあと1週間後にはトラクターを使い一斉に…)

ちょっとずつ色や形が違う鮮やかな光景の中、各々好きなガーベラを収穫させていただきました。

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次は初めての女性でもあった
スターチスの農家さん

スターチスはドライにしやすく、色も綺麗に残るので、RINでは重宝させて頂いている花の一つ。

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他にも様々なお花や野菜も栽培されていて、ハウスがとにかくたくさん!これを女性一人で苗を植え、毎日水をあげて、肥料を与え、栽培をしているなんて…本当に凄すぎます!!

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その次は
スイートピーの農家さん

ここまで回ってきた中でも度々出てきていたワードでもある『出荷基準』

ただ綺麗に咲いているだけではだめで、◯cm以上茎があり、◯輪以上咲いていることなど、細かく指定されていて、それが満たしていないものは農協のファーマーズで売るか、廃棄だそうです。

ちなみにこのスイートピーは45cm以上ないと出荷できないそうです。結構厳しめだなと思いました。

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その45cm以下のスイートピーを帰り際「ちょっと待ってて!」と束ね、お土産でいただきました(これが売れないなんてもったいなさすぎる!)

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最後は
ダリアとデルフィニウムの農家さん

豪華で力強い花を咲かせるダリアでは、1番花収穫後も、多少小ぶりにはなるものの、2番花を咲かせます。

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ですが、こここの農家さんでは1番花収穫後は、他の栽培している花の収穫時期と重なったり、2番花を収穫しないことも多々あるんだとか。

デルフィニウムも同じ。

最後別の農家さんのハウスでは「ここ全部持ってって良いよ」と、デルフィニウムの収穫作業もさせて頂きました。

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以上、盛りだくさんの1日でしたが、佳世さんによると、
(静岡県浜松市と湖西市)では、お花の売上がいつも3月では5億5,000万円あるところ、今年は1億5,000円減の見込みで、特に、卒業式やお祝いで使われる コデマリ、ガーベラ、ダリアなどが苦戦してるそうです…。

このような記事も出ています。

こんなに時間をかけて育てた花が売れないなんて悲しすぎますし、静岡だけでなく、全国の花農家さんでは今、コロナで大打撃を受けていると思います。

ですが私の祖父母も長年農家をしているのでなんとなく思うのは、(今回の感染症とはちょっと違うかもしれませんが)気候の変動によって出荷量が左右されるというのは、農家には日常なのかもしれないということ。

たしかに今回7名の農家さんとお話させて頂きましたが、コロナの影響を口にされる方は少なく、それよりも「花の廃棄」という大きいくくりで見た際に、(あくまで個人的な見解ではありますが)下記3点の方が問題のような気がしました。

① 人手不足
膨大な作業が日々用意されている中、ロスへの対応の時間がそもそもないのでは?

② 出荷基準が厳しい
業界の様々な事情もあると思いますが、もっと出荷基準をゆるくしても良いのでは?

③ 出荷後の行方がわからない
消費者からの声を直接農家さんに届ける仕組みができれば、もっと良いサイクルができるのでは?

ですので、これらを解決する手段を見つけることが、一つの廃棄問題解決にも繋がるかもしれませんね!

とはいえ、今回案内して頂いた農家さんはみなさん優しくて生き生きされていました!!(これもお花のパワーですかね!?)

やっぱり、実際に現地に行かないと気付けない学びもたくさんあるなと思ったので、またこのようなツアーを企画できたらなと思いました

素敵な1日をありがとうございました🌸




最後までご覧いただきありがとうございました✨