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多人数コラボを成功させるVTuber因幡はねるの3つの要素


 2021年7月11日に配信されるVTuber因幡はねるのコラボがYahooニュースに取り上げられて話題になった。

・「かぐや様」赤坂アカ氏や「メイドインアビス」つくしあきひと氏も参加する「プロだらけのお絵かき伝言ゲーム」配信決定 - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/d5b9a58850e95b72e9fbfbdd34a3cfa788a6f915

 参加する漫画家・イラストレーターは次の通り。

・赤坂アカ (かぐや様は告らせたい/推しの子)
・しろまんた (先輩がうざい後輩の話)
・つくしあきひと (メイドインアビス)
・えれっと (ぼくたちのリメイク放映中!)
・なつめえり (コラボカフェ開催中!)
・黒瀬浩介 (漫画版ゴブリンスレイヤー/ホロライブオルタナティブ)

 なぜ、VTuberの配信にこのような豪華なゲストが集まるのだろうか?
 
 実は、因幡はねるは以前にも漫画家を集めた多人数コラボを行っている。
 それが2021年3月18日に配信された「Cのから騒ぎ」
 公式まとめ動画があるので、興味ある方はコチラをどうぞ。

 まとめ動画を見るだけでも、スポンサーや社会倫理に縛られたTV番組にはない面白さを知ることができるのではないか。
 ラジオ番組でも対談はできても多人数コラボは難しいだろうが、VTuber配信では視覚的に発言者をわからせる強みがある。

 因幡はねるはVTuber界隈では「組長と呼ばれて恐れられているやべーヤツ」という印象を持たれているが、その一方では多人数コラボ配信を多く成功させている。
 特に、因幡はねるは「有閑喫茶あにまーれ」というユニットに所属しているものの、その垣根にとらわれないコラボ配信を積極的に行っていることで有名だ。

 なぜ、このような魅力ある配信を因幡はねるは成功させることができるのか。
 ここでは、浅い内容となるだろうが、3つの要素を中心に、その秘密を探っていこうと思う。

1.配役(キャスティング)の良さ

 因幡はねるは「組長」と呼ばれて恐れられているせいか、友達が少ないと言われている。
 しかし、漫画家コラボのメンバーを見れば、それに疑問をいだく人がほとんどだろう。
 一介のVTuberが自分の配信に呼べるようなメンバーではないからだ。

 2021年3月18日に配信された「Cのから騒ぎ」では、本編の最初で因幡はねるとそれぞれのメンバーとの関わりが紹介されている。

 元々関わりがあるのは、黒瀬浩介と西義之の二人。
 赤坂アカは西義之の紹介。
 山口つばさは佃煮のりお(犬山たまき)の紹介。
 つくしあきひとは因幡はねるからのオファー。

 というふうに、因幡はねるの仲良し漫画家を紹介したわけではない。
 視聴者にとっても、因幡はねるが漫画家と仲の良いところを見せられただけで、面白い配信といえるだろうか。

 多人数コラボをするうえで、人脈があることは強みだろう。
 しかし、人脈があるだけで、多人数コラボが成功できるわけではない。
 
 多人数コラボにおいては、キャスティングを決めることが、配信を成功させる最初の秘訣である。
 様々な価値観を持つ人が集まるからこそ、多人数コラボは面白くなるからだ。

 ただ、いくら脳内で理想のコラボ番組を描いたとしても、それを実行に移せないと意味がない。
 そのためには、出演する人に「どのような企画か」を伝えなければならない。
 特に、漫画家のような多忙な人を集めるならば、その約束をとりつけるのは、早い段階でなければならない。
 因幡はねるは、そのような企画力があったからこそ、一般視聴者からも驚かれるようなメンバーを集めることができたのだ。

2.企画力の高さ

 2021年3月18日に配信された「Cのから騒ぎ」は、あらかじめ質問を出演者に回答してもらい、それを発表するという構成がとられていた。
 この質問によって、配信の面白さが決まるといってよい。
 また、出演者にとって「他の人の回答も見たい!」と思わせる質問でなければならない。

 正直いって、人気漫画家にとって、VTuberの配信に出演するメリットはあまりない。
 それこそ、数日前に「急な用事が入ったので」と断っても、出演する漫画家は仕事に支障はないわけだ。
 編集者に「VTuberの配信に出演するから締め切り伸ばして」と言い訳しても何の意味もないだろう。

 視聴者だけでなく、出演者にとっても、楽しめる企画でなければならない。
 そのためには、自分が自信を持って面白いと思える企画でなければならない。
 それは、とても難しいことだと思う。

 TV番組などでは、スポンサーや芸能事務所の影響がキャスティングに及んでいることが多いだろうが、因幡はねるの場合はどうであろうか。
 彼女の属する774.incは、VTuber界隈では有名だが、一般認知度はそれほど高くはないはずだ。
 因幡はねるの多人数コラボは、文字通り「因幡はねる」が看板であり、その配信にゲストを呼ぶためには、その「企画」がどういうものかを配信前に知らせる能力が試される。

 だから、因幡はねるを知らない一般視聴者に「すごい!」と思わせる多人数コラボを実現させた時点で、その企画力の高さがわかるというものだ。

 「これは面白い配信になるはずだ!」と始まる前から思わせることができる企画。
 それを一介のVTuberにすぎない因幡はねるが実現していることは、彼女のプレゼン能力が非凡でないことを何よりも知らしめているはずだ。

3.司会力の高さ

 しかし、いくら企画が良くても、配信がつまらなければ意味がない。
 2021年7月11日に配信される「プロだらけのお絵かき伝言ゲーム」では、2021年3月18日に配信された「Cのから騒ぎ」にも出演した3人の漫画家が出演している。

 そのうち、黒瀬浩介は因幡はねるの熱心なファンなのだが、そのほかの赤坂アカとつくしあきひとは「Cのから騒ぎ」は初めての接点であったはずだ。
 
 彼らは人気漫画家であって、コラボ配信の日時と都合があわなくなるのは当然のことだ。
 断っても当然のVTuberの企画に引き続き出演してくれる漫画家がいる。
 それだけでも、「Cのから騒ぎ」という他人数コラボが成功した証といえるだろう。

 「Cのから騒ぎ」はあらかじめ因幡はねるが用意した質問への回答をもとに構成された番組だった。
 しかし、それぞれの回答を順番に答えるだけでは面白い番組になるだろうか。
 
 特に、漫画家の場合、それぞれにファンがいる。
 もし、その番組のなかで、一人の出演者がぞんざいなあつかいをされたら、その人のファンはどう思うだろうか。
 因幡はねるの配信なんてもう見ない、と感じるだけなら良い方で、ひどい場合だと因幡はねるのアンチとして、風評をネットに撒き散らすようになるだろう。

 このように、多人数コラボには大変なリスクがある。
 人気漫画家の出演となると、より強くなるだろう。

 因幡はねるがそれを続けていけるのは、企画力の高さだけではなく、司会力の高さにもある。
 彼女の属する「有閑喫茶あにまーれ」イベントでは、メンバーの柚原いずみが「台本を無視する因幡はねるのアドリブ力」について、述べている切り抜き動画がある。


 因幡はねるには、一般人が驚く豪華ゲストを招くことができるほどのプレゼン能力がある。
 プレゼン能力とは、その企画の良さを言語化して伝えることができる能力といっていい。
 そんな企画力があるうえで、さらにその場のテンションに応じて展開を変えていく司会力も持ち合わせているのだ。

 そんな因幡はねるは今後も大型企画を予定しているらしい。
 はたして、どんな企画で我々を期待させ、それをどのような配信で我々を楽しませてくれるのか。
 今後も、彼女の配信に注目していきたいと思う。

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