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昔の音楽紹介と現在 The Pearl / Harold Budd & Brian Eno

2012年1月17日 BLOG wonderstone SANUKITEより

ハロルド・バッドはアメリカの作曲家でピアニスト ブライアン・イーノと出会う前(1960年代)から前衛的な音楽を作っていた 実験的でミニマル 1978年 The Pavilion of Dreamsをイーノのプロデュースで発売 以後イーノとは数作共同でリリースしている これは1984年の作品 その後ダニエル・ラノワ タンジェリン・ドリームのミハエル・ヘーニッヒ コクトー・ツインズ ロビン・ガスリーなどと一緒にたくさんたくさんリリース(深い音楽では無いのかと思ってしまうくらい) 1936年生まれで相当のお歳だが2011年にも3作リリースしている

アンビエントと言えばブライアン・イーノ(その言葉を知ったのも彼の音楽から ジョン・ケージは名前だけ) 彼のソロアルバムは5作くらい持っているか 最初は(ロクシ-を除いて)1975年 Another Green Worldが最初 雑誌とかでずいぶんと話題になったことを覚えている それから1978年 Music for Airports  これでミュジーク・コンクレートを知り 曲には題名が無く番号だけの本当に空港のための音楽 1976年にはデビッド・ボウイと LOW を録音していて1977年にリリース これが私の一番好きなCD(わかりやすい)と何度も言っている

このアルバム 頭上の高くないところを浮遊する感覚 嘆美な世界 シンプルなピアノのフレーズと漂うシンセの音 難のある曲など一つも無い 良いアルバムなのだろう この手の中でもおすすめと云うことになる 私には難しいことは判らないので 「環境の一部分になって融合してしまう表に出ない音楽」と思って聴いている いやBGM

今日 イーノのアルバムを何枚か聴いてみた しかしどのアルバムにどのような音が詰め込まれていたか 全く記憶に残らない そして作り手は何も伝えたいのか どのように聴いて欲しいのか 自然風なのかデジタルを感じたら良いのか ゆったりとしたピアノに深いリヴァーブをかけたら・・・まっいいか

Harold Budd & Brian Eno - A Stream With Bright Fis

現在

ブライアン・イーノとのコラボ以外のバッドを聴くと、イーノとの競演のほうがより研ぎ澄まされているというか、バッド自身はradical simplicityという言葉を用い「作曲とは無駄なものを取り除いていくこと」と語っているが、この「極度な単純性」がよりイーノの能力によって高められた作品に繋がっていると感じる。私はアンビエントミュージックを深く掘り下げて聴くことはないがイーノとの間に生まれた、アコースティックピアノとエレクトリックピアノのユニゾンから消えていく音の不思議な感覚が、このアルバムに参加したダニエル・ラノアのセンスと関係しているのではないかとも思えて。

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