ヤケクソです

「なぁ、今日デートするってお前が言ったよな?」
(言いました。)
「ちなみに、なんで、1時間遅れたの?」
(それは、)
「その感じだと、仕事が終わらなくてだろ?」
(なんでわかるの!?)
「はぁ、なんでって何年お前と付き合ってると思ってるんだ?」
(うっ、すみません…)
「まぁいつものことだからいいけど」
(本当にごめん、いつもありがとう)
「とりあえず行くぞ。」
(はーい!)


「ほれ、お前が好きなクレープ、ちょっと夕ご飯遅くなりそうだから買ってきた。ちなみに1口貰うぞ。」
(えっ、わぁ!)
「やっぱ、あめーな。」
(甘いなら食べなきゃいいのに…。)
「ふっ、お前のしょんぼりしてる顔が見たいからな。

(ひどい!)
「ひどい?お前の方が酷いだろ〜彼氏を…」
(わぁー!わぁー!)
「誤魔化したな。」
(…。)
「誤魔化したくもなるって顔してるな。そんなお前も可愛いけど。」
(なっ!)
「くくく。その顔もな(笑)クリームつけてるし。」
(自分でとれる!!)
「(笑)ちょっと遅いけどそこのミニ水族館に行くぞ。」
(待ってよ! )
「待ってるだろ?ほら手。」
(水族館とか久しぶりだ。)
「ミニ水族館があったからな。たまにはゆっくりデートもいいだろ?」
(うん、そうだね。)
「こっちきて。見てみろよ。すげーな。」
(うん、大きい魚もいるんだね。)
「確かに大きいな…。見とれてるし…。ふーんなら。」
ちゅ
「あんま、見とれてるとこういうことするけど、いいよな?」
(ひ、人がい、いるのに!?)
「くくっ、バレないようにしたのに、そんなに、騒いでたら周りの人にバレるけどいいのか。くくっ。」
(ひど!)
「酷くて悪かったな。(からかうと反応かえってきて、面白いからやめられないんだけどな。)」
(なんか言った?)
「なんでもねぇーよ。次行こうぜ。」
(本当になんでもないのかな…)
「ここは小さい魚がいるんだな。」
(小さくて可愛い。)
「確かに可愛いな。へぇ、珍しいこんなにカラフルな魚もいるんだな。」
(そうなの?)
「カラフルな魚は沖縄とか暖かい地域にいるからな。ここら辺だととれないし。」
(そうなんだ。)
「まぁ、生きたまま運搬する技術が上がってるからできるのかもしれないな。」
(へぇーものしりだね )
「別に物知りって程じゃねぇけどな。ちょっとニュースとかで見ただけだ。」
(そうなんだ。あ、)
「もう終わりみたいだな。ワンフロアしかないとこんなものか。」
(みたいだねぇ。)
「さて、ご飯でも食べに行くかね〜。」


「あー食べた食べた。」
(美味しかったね。また行きたいね。)
「ん?あ、そうだな。また行くか。」
(うん)
「そろそろ家に着くけどお前の家行くの久しぶりだな。最近はどっかのお店行って終わりが多かったからな。」
(ごめんね)
「別に謝らなくていい。仕事が楽しくて仕方がないならそれでいいさ。」
(散らかってるけど。)
「お邪魔します〜。忙しくして掃除サボってたって言う割には綺麗だな。」
(一言余計! )
「すまんすまん。」
(コーヒーと、紅茶しかないんだけど。)
「うーん、じゃあコーヒー貰うわ。」
(わかった)
「ありがとう。ふぅ、うまいな。」
(ふぅ。)
「そうそう。お前これ、ナイスキャッチ!」
(鍵?)
「そっ!俺たちの新居、家具はまだ使えるもの以外は新しくなるけどな。」
(え?)
「ん?この前見に行っただろ?忘れたのか?」
(え?)
「ここどうだ?って聞いたらいいね、住みたいって言ってだろうが。はぁ、まぁいいや。契約して来月から住めるのと、この契約は更新無しの手続きにも余裕はあるから安心しろ〜。」
(………)
「固まってるわ。それとこれ、開けてみ。」
(指輪?)
「そっ、指輪、俺との婚約指輪な?」
(うん?え?)
「結婚しよう。ということでもろもろ揃えたからあとはお前の返答次第なんだけど?」
(はい、これからよろしくお願いします。)
「よろしくお願いします。ということで、確か明日休み?だったよな?」
(うん、休み)
「そうか、休みか、なら今夜は寝れると思うなよ?俺のものになるって言ったこといい意味で後悔させてやる。ちなみに拒否権ないから、せいぜいいい声で泣けな?ふふふ………。」

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