基本に帰る

山桃庵の月初めの稽古では、基本所作の再確認を行なっています。
初心者も、何十年も経験を重ねた上級者も皆同じ。初歩の初歩の割り稽古に、気持ちを新たに取り組みます。

2023年10月の課題は「帛紗捌き」。
そして棗と茶杓を清める所作の見直しです。

山桃庵の指導理念は、表千家の美しい点前を正確に伝えること。
一つひとつの手の動き、体の向き、角度、そして息づかい。
緩み無い「動」の中に宿る一瞬の「静」。
もはや言葉にも出来ないような、感覚的なその一点に精神を重ねながら、先人達が生み出した合理性と美の体得に稽古の時を費やします。

稽古を重ねる度に記憶増す点前の順序。
稽古を重ねる度に不安定になる基本の所作。
そんな偏ったバランスを整える、大切な時間です。