見出し画像

動物園とグラタン



冬のミッションのひとつ「動物園に行く」を完了。これは亀が邪魔で困ってる鳥。かわいいね。最後は踏み締めて通過してたけど。



所用で姫路まで行ったので立ち寄った。姫路城と同じ敷地内にある。隣の姫路市立美術館では中谷芙二子の霧の彫刻もやってた。午後の木漏れ日が霧を透かして綺麗だった。

美術館。かっこいい建築。


姫路名物どろ焼きも食べて、すっかり姫路を満喫。地獄のグルメみたいなネーミングだけど、出汁のやさしさが沁みるすごく美味しい一品。ほとんど明石焼き。


しかし姫路市立動物園、今まで行ったなかでもベスト動物園かもしれない。なんといっても入園料が210円。安すぎる。子どもにいたっては30円。もう無料で良くないか? しかし動物園なんて子ども山ほど来るだろうしバカにならないのかな。

動物だけじゃなくて、観覧車やミニマムジェットコースターもある。俺が行った時は平日の夕方というのもあって閑古鳥が鳴いており、ボランティアっぽい案内ガイドのご老人たちが井戸端会議をしてたけど、もっと流行っていい。
ゲームセンターにあるような乗り物もたくさん並ぶ。タイムスリップしたのかと思うぐらいレトロなラインナップの機体たちに橙色の日が差していた。枯葉が寒風に吹かれて地面を転がっていった。



全然やる気のないライオン。ライオンってやる気なくても見たらテンション上がるからズルい。

ライオンの隣の檻には熊がいて、逆にこっちはやる気ありすぎてひいた。ビビって写真も撮ってない。ずっと檻の中を駆け回ってた。
熊出没のニュースとかに、目とか殴ったら全然勝てるんじゃないかとか思ってたけど、絶対無理。デカすぎ。デカい動物は強い。たまにいる、熊を撃退したおじいさんとかに対する畏敬の念が爆上がりした。あんなのと戦う気になるだけでおかしいよ。

モルモット。想像の8倍デカい。
うさぎ見るたびに、子どもの頃うさぎを飼っていたという知人の話を思い出す。あんまり可愛いもんだから、毎日ランドセルに閉じ込めて学校にも肌身離さず持ち運んでたという話。うさぎからしたらたまったもんじゃなかったであろう少女の純心。へとへとのうさぎとウキウキの少女の光景に思いを馳せる。

関西弁のうさぎ。可愛い。
鑑賞ルールについて謝る羊。可愛い。
シマウマ。賢そう。喋りそう。自然破壊を嘆きそう。


しかしこうして撮った写真を見返してると、動物をほとんど撮ってない。あとこの動物園は動物に喋らせるのが好き過ぎる。

規模は小さいけど、そのぶん動物との近さを感じられて良かった。
キリンまでいて、しかも地面と同じ高さの、それほど広くない檻の中にいるものだから、かえってその大きさがよくわかった。よく考えてみたら、キリンってあんなにデカいのに、顔と同じ高さに観覧エリアがあったりして、ちゃんと見上げる経験ってそれほどなかった。近くで見上げていると、ああこいつにも勝てないわ、と思う。人間、弱い。





もうひとつの冬のミッションである「グラタンを食べる」も実行。蟹のマカロニグラタン。しっかり口を火傷した。やったぜ。
本当はもう少し焦げ目のついたもののほうが好みなんだけど、っていうかグラタンってそういうものだと思うけど、これはこれであり、と納得させてくれる美味しさ。とても素朴な一品。セットのスープも同様で、これぞ毎日訪れたいお店だなと感動した。お近くの方は(電車で1時間近くかかる俺の思いも背負って)ぜひ。

会計を済ませようとして、カウンターの片隅の席にいる女性が目に入った。ココア色のタートルセーターを着ている。背すじがすうっと伸びていて丁寧な手つきでスープを掬い、口に運ぶ。すごくすてきで、俺もこれになりたい!という気持ちになった。あまりにきれいな人って、可愛いとかお近づきになりたいとかを超えて、これになりたい!と思わせられる。


すぐそばにフロレスタがあったので、初めて買ってみた。これまた毎日食べたくなるような、飾り気のない味わいだった。いよいよこの街に住みたくて仕方ない……。
熊かラッコか、なんにせよかわいい生き物のイラストがついた紙袋も嬉しい。
花でも本でも、紙袋に包んでくれる店って大好きだ。子どもの頃、文房具店で封筒を眺めて感じていたときめきを思い出す。
思い出しませんか?







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?