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2024 中学入試 問題分析①ニュートン算

はじめに

みなさん、こんにちは。
本日も2024年の入試を振り返っていきます。
今回は、注目問題といってもこれまでのように目新しい問題ではなく、中堅~上位校で「出題頻度が高く、かつ合格するほとんどの受験生が正解しなければならない問題」を取り上げたいと思います。どちらかというと算数が苦手な受験生にプラスになる記事としてお読みください。
対象校は中堅校〜上位校の偏差値帯の学校を対象にしています。
書き出すとキリがないのですが、これから実際に問題を紹介する学校を参考に想定してもらえるとよいかと思います。

紹介の前に

これから紹介する問題は、本番では落とせない問題です。しかし、正解したとしても1問に10分近くかけているようでは結局トータルの得点は伸びません。正しく・素早く解けているか、そして何より「正解の確信をもって解けているか」を確認してもらえるとよいかと思います。
新6年生で「入試問題は今解けなくてもよい」は決して間違っていませんが、算数で勝つためにはこれから紹介するレベルの問題は★や★★は5年生の知識で解けなくてはいけませんし、少なくとも解説を聞いて自分のものにできなければなりません。頑張りましょう。

それでは、今年の入試の中から個人的に紹介したい分野から紹介していきます。
まずは、「ニュートン算」です。
ニュートン算は基本的にパターン問題です。そもそもの仕組みが応用的であるため、それ以上のひねりが簡単ではないからです。今年の入試でも様々なニュートン算が見かけられました。テキストレベルの基本的なものは絶対落とせません。私は自分の生徒には「ニュートン算は練習しておけば必ず解ける、ボーナスステージだ」と言っています。ただ、今年は少しひねりがきいたものもありました。それでは、難易度を★~★★★として紹介していきます。最後に解説もつけましたので、是非挑戦してみて下さい。

成蹊中学校 大問3 レベル★

大妻中学校 大問9 レベル★

早稲田実業中等部 大問2(2) レベル★

青山学院中等部 大問6 レベル★★

ひねりの鋭い良い問題でした。青学は作問が上手いですね。

洗足学園中 大問3(4) レベル★★

計算量が多くなっていますが、整理してしまえばそこまで難解ではありません。難問ぞろいの今年の洗足の中では得点したい問題でしたね。

ニュートン算の解き方について

ニュートン算は塾やテキスト、指導者によって解き方が結構異なります。私も昔は線分図で教えていましたが、最近は式で処理するやり方で教えています(倍数算や消去算的な処理方法です)。
どのような解き方でも構いません。自分の(教えてくれる先生の)解き方でよいですから、必ず★1が解けるまでの流れをマスターしましょう。
解法はあくまで私の解き方ですので、これから紹介する解説はあくまで参考程度にしてくださいね。自分のやり方を固め、練習することが一番大事です。

青字は計算の負担を減らす。一通りマスターしたら夏くらいに教えるようにしています。

おわりに

まだ今年の入試問題を数多く把握できていないため、あくまで暫定的なものだけ紹介しました。もっとたくさんの学校で出題があると思います。ニュートン算はつるかめ算と絡められることも多いですが、それでも把握してしまえば応用技術とまではいえません。いわゆる思考力もほとんど不要です。
苦手意識を持つのがもったいないニュートン算、塾によっては小6で早速復習しているカリキュラムもありますね。早めに身につけておくと模試でも自信が持てるし、受験でもそのまま得点源にできる分野です。

ちなみに、愛知県の中学入試ではニュートン算はびっくりするほど出題されません。今後どうなるのか注目です(私は必ずどこかの学校で出ると思っています)。

また、次回もよろしくお願いします。




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