Nori-san

元福島県在住の研究者。 現在はつくばの研究所に戻って勤務。 原発事故による環境への影響…

Nori-san

元福島県在住の研究者。 現在はつくばの研究所に戻って勤務。 原発事故による環境への影響について調べてます。 釣りとキャンプが好き。 研究業績は以下参照 https://scholar.google.co.jp/citations?user=TbQA3RgAAAAJ&hl=en

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春の味覚と福島第一原発事故(その1)

野生作物(食品)の出荷規制はいまだに続いている2011年3月の東日本大震災から11年が経過しました。 津波で被害を受けた沿岸域では着々と復旧・復興していますが、 福島第一原発事故により地上へと降り注いだ放射性物質、 特に放射性セシウムによる影響はいまだに続いています。 例えば食品への影響はその一つです。 2012年4月より食品中に含まれる放射性物質の基準値が、 重さ1キログラム当たり100ベクレルと定められました。 つまり、この値を上回る食品は出荷制限により、 商品として出

    • 春の味覚と福島第一原発事故(その3)

      コシアブラの根を掘ってみましたの巻これまでの記事の振り返り本記事では「コシアブラ新芽で放射性セシウム濃度が高い原因」として、 3つの目の可能性の、 「コシアブラは根を浅く張るため、放射性セシウムを吸収しやすい」について検証します。 土壌中の放射性セシウムの分布についてコシアブラの根が浅く張ることと新芽の放射性セシウム濃度が高いことは一見関係なさそうに見えます。 しかし、福島第一原発事故に由来する放射性物質は、 土壌の表層にそのほとんどが局在していることが分かってます。

      • 三春の滝桜

        4/15(金)に福島県三春町にある「滝桜」を見に行ってきました! 小雨がパラパラと降っていましたが、空いていて見やすかった。 満開はやや過ぎてましたが、非常に迫力ありました。 今年は滝桜が天然記念物に指定されてから100年目(参照:Find! 三春)! ということで桜がライトアップされており、また違った趣で見ることができました。 桜をぐるっと囲む小径ではプロジェクションマッピングも開催されてました。 道に桜の花がぐるぐると回転しながら映し出され、この花を足で踏むと花びらが

        • 春の味覚と福島第一原発事故(その2)

          前回の記事(春の味覚と福島第一原発事故(その1))では、 福島第一原発事故の影響により、 野生の山菜のうち、たけのこ、コシアブラ、わらび、ぜんまい、タラノメなどが多くの県で出荷規制がかかっていること。 また、野生のコシアブラ新芽の放射性セシウム濃度は他の山菜に比べ10-100倍高いこと、を書きました。 出荷規制と書くと、「商業上の流通だから自分には関係ないよ!」 「そもそも野生の山菜なんか食べたことがないよ!」 と思う方もいるかもしれません。 特に都会に住んでいる方はそう思

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        春の味覚と福島第一原発事故(その1)