旅のスケッチ ダバオへ
青年海外協力隊に応募しようと思ったのは、海外で働いてみたいという気持ちからだった。勤めていた会社が倒産して同じような職種につくのもなんだかな、と思っていたときに、半ばモラトリアムのような不純な気持ちで選んだものだ。誰かを助けたいというような高尚な気持ちはあまりなくて、今までの専門分野を生かしつつ、今までと違う環境に身を置くことができる協力隊に魅力を感じていた。
協力隊は、イメージでは汗水流して発展途上国で井戸を掘ったり、畑を耕したりするのだと思っていたけれど、実際には教師な