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#26 高さ43メートルの壁 境界線からわずか50センチ

 皆さんは、自分の家の敷地境界線から50センチの所に高さ43メートルの高層マンションが建つとしたら、どう思うだろうか。
 まさか、そんなことが起こるわけはない。多くの人がそう思う。

 ところが、このようなことが現実に起ころうとしている。相模国分寺跡南側隣接地に建設が計画されている、高さ43メートルの高層マンション。日影の問題をクリヤーするために建物を極限まで南側に配置した。その結果、マンションの南側にある住宅との北側境界線から50センチまで高層マンションが詰め寄ることになった。マンションの南側の住宅の人は、北側の窓を開けると目の前に43メートルのコンクリートの壁が建つことになる。
 高さ43メートルの高層マンション。上から何か落ちてくるのではないか。住人は常に不安な思いで生活することになる。
 境界から僅か50センチしかない高層マンションの補修や修理はどのようにやるのか。足場を組むことができるのか。将来、いずれは解体することになるが、果たして工事を安全に進めることができるのだろうか。

 先のことは知らないよ。接する住宅の住人のことも知らないよ。そんな無責任さが垣間見えるマンション計画に、恐ろしさを感じてしまう。そして、これが条例や法律をクリヤーしているというのだから、尚のこと恐ろしい。

 明和地所、ねお設計は自分達の仕事に誇りをもてるのか。胸を張れるか。

 法の抜け道を追究し、利潤を追求する。
 その姿に知性は見えない。
                             (22.9.3)


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