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#145 明和地所はなぜ建設を断念したのか? ⑰ 積水ハウスといえば 平塚海岸の樹林帯伐採問題

 積水ハウスは東京都国立市の富士見通りで建設していたマンションを、完成間近であるにも関わらず解体すると発表した。その理由として「検討に不十分な点があった。当社としてあるべき姿ではないという、経営判断だ」と説明したという。
 「当社としてあるべき姿ではない」という判断。この「あるべき姿」とは何なのかは不明だが、事の成り行きから判断するに、市民の目線に近いものを想像することができる。

 話は変わるが、現在平塚市は、10億円の巨費を投じて、平塚海岸の樹林帯を伐採してバーベキュー場やコンビニ、駐車場などの商業施設をつくる開発計画を進めているという。広さは1.6ヘクタール。着工予定は来年12月とのこと。
 平塚海岸といえば、ウミガメが産卵にやってくることで知られている。そこにある樹林地帯は防風林・防砂林の役目も果たし、市民の憩いの場ともなっている。平塚市はその地をレジャー化するらしい。平塚市は開発業者に年間3千万円を管理費として20年間、計6億円を支払うとのこと。
 自然を破壊した、その公の地を管理する開発業者のために市民から集めた税金が遣われる。二重の疑問だ。

 閑話休題、平塚海岸を開発するという業者が、積水ハウスなのだ。
 平塚海岸を破壊してレジャー施設を建設することが積水ハウスの「あるべき姿」なのか。行政との太いパイプ(?)を持ちつつ、営業利益を上げてゆくという経営手法が積水ハウスの「あるべき姿」なのか。国立市のマンション解体の件の「あるべき姿」らしきものとの整合性が問われる。
 積水ハウスがいう「あるべき姿」とやらを、今後も見守っていこうと思っている。

(24.8.19)

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