愛でる虫、食べる虫
昆虫食については、ぼんやり知っている程度だったけど
実際に初めて食べたのは10年くらい前のこと。
知り合いの知り合いが、鮒寿司とザザ虫の佃煮をお土産で持ってきてくれた。どちらも郷土料理だけれども、どちらかというと苦手な人が多い食べ物で、まぁ正直そんなに美味しくは無いなぁ・・・というのが感想でした。
しかしながら、これを食材にしていた先人たちの苦労については身に染みるものがあり、それに関してはリスペクトしかありませんな。
それを食べてから、昆虫食の試食会を度々おこなうことになった訳ですが、結構、みんなの喰いつきが良く、あー、これは本格的にやらねばならぬか・・・ということで問屋と契約し、商業昆虫を扱うことになりました。
しかし、いくつか問題点もあるのです・・・・。まずは賞味期限が短いこと(塩茹で後に乾燥しているため?)。そして、昆虫そのものを味わいたいとすれば味が単調であること。そして食べやすく加工すればするほど、みんなの興味が下がってしまうこと。美味しく作るほどに「虫味」が薄れるので、自分が何を食べたいのかが分からなくなってしまう。なにかの付加価値という点では、まだまだ決定的な何かが足りず、いわゆるパーティー系の罰ゲームの位置づけから脱却できない・・・
いろいろと悩みつつも、今日も、虫を食べるのであった。
タランチュラが一番おいしい・・・けど、コスパ最悪。