老人ホーム見学ツアーレポート(2024年2月後半編)
はる社会福祉士事務所オリジナル企画
老人ホーム見学ツアー。
2月後半の見学ツアーレポートをお送りします。
落ち着いた地域にある老人ホーム
今回みなさんをお連れしたのは
大阪府東大阪市にある住宅型有料老人ホーム。
最寄駅からは徒歩5分。
周囲には神社や寺院があり、
どことなく懐かしさが残る地域です。
見学先老人ホームの概要
種類:住宅型有料老人ホーム
入居時の介護度:自立~要介護5
介護体制:入居者2.5人:介護職員1人以上
看護体制:日中看護師を配置
入居時費用:数十万円
月額利用料:十万円台から二十万円台後半(介護費、医療費などは含まない)
住宅型有料老人ホームなので、介護保険サービスは
お好きな事業所を選ぶことができます。
例えば、ご自宅で利用していたデイサービスを
老人ホーム入居後も利用することができます。
今回の老人ホームでは、実際に外部のサービスを
自由に選び、利用している方が多いのですが、
同じ住宅型有料老人ホームでも、
外部のサービスを利用できることを入居者に告知せず、
自社の併設サービスばかり利用させるところもあります。
これはしてはいけないことなのですが、
サービスのしくみやルールを知らないために
老人ホーム側の説明を鵜呑みにしてしまう方が後を絶ちません。
「住宅型」と「介護付き」で、サービスの利用方法は異なります。
契約前に十分な説明を受けましょう。
見学ツアーの流れ
1.最寄駅で集合
最寄駅から徒歩で向かいます。
最寄駅からの歩きやすさを知るには、
徒歩移動がお勧めです。
また近隣の環境(お店の有無、住人の雰囲気など)も
感じることができます。
2.資料を読む
約15分間で、パンフレットや料金表を各自で
じっくり読みます。
質問したいこと、わかりづらいと感じているところを整理します。
3.施設長さんから説明
今回の老人ホームの料金を見て、入居時の料金の
安さに驚いた方が多かったです。
なぜ安くできるのか。
施設長さんから、
法人の理念や料金変更の経緯などを聞き、
老人ホームの料金設定のしくみを学びました。
万が一、自己資金が底を尽きてしまったら
どういう手立てがあるのかも、教わりました。
老人ホームを見学した時に、家賃や管理費が
相場より安いと感じた時には、
安い理由を尋ねましょう。
法人の種類(営利法人、非営利法人)に
よるかもしれませんし、
もしかしたら料金表に書かれていない
追加料金が発生するのかもしれません。
入居してから「こんなことまで追加料金なのか!」と驚かないように、
基本料金、追加料金には何が含まれるのかを確認しましょう。
しかし、追加料金が悪いとは言い切れません。
例えば、「ナースコール」を押す度に
追加料金が発生する老人ホームがあるとします。
ナースコールを頻回に押す方にとっては、
「高い」と感じるかもしれません。
でもナースコールを押さない方にとっては、
余分な料金を支払わずにすみます。
追加料金の良し悪しは、人によるとしか言えません。
この老人ホームでは、まだ介護の必要がない
お元気な方が数名入居されています。
ただ、入居期間が長ければ長くなるほど、
生涯かかる費用は増えます。
自分はどのタイミングで入居するのが
ベストなのか、
考える機会になったのではないでしょうか。
元気な時に早めの安心を得るのか、
少しでも人の手を借りる状態になったら
入居するのか、
介護が必要になってもできるだけ長く
自宅で暮らすのか。
迷われている方は、老人ホームを
見学してみてください。
自ずと答えに近付きますよ。
4.館内を見学
共用スペースや部屋を重点的に見学しました。
部屋は2種類あり、料金や食事内容にも
違いがあります。
部屋の広さは20㎡弱。標準的な広さです。
どの老人ホームを見学しても、
「収納スペースが狭い」と
感じる方が多いです。
このあたりも、入居のタイミングを左右しそうです。
5.座談会
カフェに移動して、感想や気付いたことなどを
話し合いました。
ほとんどの方が、まだ何を決め手にすればいいのか
決めかねていましたが、リピーターさんの中には
「参加するたびに、少しずつ自分の
大切にしたいことが整理できてきた」と
アンケートに書いてくださった方がおられました。
私がこの老人ホーム見学ツアーを開催する
一番の理由は
「老人ホーム選びができる力を付けてほしいから」
です。
一度入居したら、なかなか住み替えが難しいので、
どうか後悔のないようにしてください。
そういう思いが参加者のみなさんに伝わることを
願っています。
アンケートに寄せられた感想、ご意見(抜粋)
「元気な時に老人ホームに入居したいと思い、
見学ツアーに何度も参加しています。
介護が本格的になってから入居したいと
考えが変わってきました」
「細かなシステムが勉強になりました」
「毎回、見学には体力がいると感じています。
これを10年後にできるとは思えません」
「他の方の質問が参考になりました」
「安さには理由があり、その理由を把握する。
勉強になりました」
「介護付き老人ホームとの違いがよく分かった」
「思うように私物を持ち込めないので、
長く住むには適さないと思いました」
「セミナーを受講したり、自分なりに勉強したりと
自分なりに準備をしてきたつもりでしたが、
現実になるとほとんどわかっていないと
気がつきました」
「非常に良心的な運営をされている老人ホームだと
思いました」
「入居されている方を大切に考えていることが
伝わってきました」
次回の老人ホーム見学ツアー
次回は、3月20日に開催予定です。
リクエストの多い「サービス付き高齢者向け住宅」を見学します。
お申し込み方法など詳細は、こちらから。
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