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Hibiya


離れようと努力したところで戻ってきてしまうのは その空間が 場所が 私にとって戻るべき場所であったから どうしてそこから抜けられないのだろうか きっと私は何度も何度もそれを繰り返している 5年が経ってもなおそこに居続けようとするのは もうそれは帰る場所と言っても過言じゃないじゃないか

友人に放った言葉を反芻する 何度も何度も反芻する 傷つけていなかったか いやもしかすると傷つけたかもしれない 野暮だったか いやそうじゃないかも 3年前と同じ事を繰り返しそうになった でももうそうじゃなかった 私達は大人になっていた 3年という月日は私達を大きく成長させていた 本当は壁なんて最初からなかった

柵のある友人だってその場に居た 沢山居た でも大人になるにつれそういった友人を0にするなんてのは出来ないのだ スルースキルを持てとか無視しろとかそういうものではなく 彼らという存在が必要だったのだ 未熟だと気づかせる為に 自分を一歩前に歩めさせ そして高く飛ぶ為には彼らが必要なのだ

全ての人を大切に大事にする それは傲慢だ 大切にされなくても大事にされなくても本当は良いのだ そんな次元で僕たちは繋がった訳ではない 独占欲も嫉妬もそんなもの本当は必要なかった 0になって 3年経ってからこんなことに気づくなんて遅すぎる こうならなければ 私は今もずっと路頭に迷っていた

私にとって東京は特別だ 本当は傷つけてしまった友人と話したかった でもそうしてしまうとまたあの日に戻り 同じ事を繰り返してしまう あくまで私は今のままで 先を歩いてやるのだ いや少し先を歩いていると思う事が私の為になる 憎まれたっていい 私はそれを糧にして生きてやるんだ

私は自信がなくダメで変わった人間だと思っていた 人と共存する事が出来なくなり 極端に周りの目が気になり恐れた 変わっていた方が良い 尖ってた方が良い と表現の世界で生き抜いている友人が言っていた その言葉がすとんと心に落ちた 自分を好きでいれない奴が 人を好きに大事にできるはずがない

5年前の夏、初めて訪れた東京が私に及ぼした影響は計り知れない 忘れていた感覚を思い出した気がする そして私は3年ぶりに人生が楽しく上手くいくような気がしている 生きている心地がする 心なしか空気が澄んでいる気もする 生を実感している 私はまだ死ねない 私が成すべき事はまだ山のようにある

6/28 Twitter 佐野夜(@sano_yoru)より

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