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父が家具屋とアダルトショップを両立させようとした結果、ドッグフードを食べる生活になってしまった話

こんにちは。
実家が全焼したサノと申します。

突然ですが、皆さんは
ドッグフードを食べたことがありますか?

僕は小学生の頃、
父の起こした出来事によって
ドッグフードを食べたことがあります。

父は家具のリサイクルショップを
経営していましたが、
あまり上手くいっておらず、
収入は多くありませんでした。
それでもなんとか
ご飯を食べることはできていました。

しかしある日、

「このままやったらあかん!」

と父は一大決心をして、
事業拡大に踏み切りました。

一体どんな事業を始めるのか
ワクワクしていると、
父は家具のリサイクルショップと併設して
AVの販売を始めました。

子供ながらに斬新なコラボでした。

「家具屋」と「AV」

めちゃくちゃ良く言えば、

「スタバ」と「TSUTAYA」

みたいな感じでしょうか。

一般的には、
既存事業に関連した新規事業を行う方が
既存の資源を活用できる場合があるため、
相乗効果が期待できます。

しかし父は非関連多角化といって、
既存の事業と関連性が低い事業へ進出し
成長していく戦略を選びました。

父は目は完全に勝負師の目でした。

しかし父はAVを家具に収納して
陳列するという大胆すぎる戦略を
とってしまいました。

この大胆な戦略により、
これまで家具を購入してくれていた
既存顧客も離れていってしまいました。

父が頑張れば頑張るほど、
僕たちは貧しくなっていきました。

とうとうお金が尽き、家賃も払えず、
家に残っているのは、大量のAVと
家で飼ってるハスキー犬と僕だけでした。

そんなある日、父はポツリとこう言いました。

「やばい。家にドッグフードしかない。」

こうして父と僕は、
大型犬用のドッグフードを
食べることになりました。

YouTuberやブロガーがネタとして
食べるパターンではなく、
本気の食事としてドッグフードを食べた人は
そう多く無いように思います。

意を決して口に含んでみると、
めちゃくちゃ硬いし
腐ったおかきのような味がするし、
食べることができませんでした。

すると父がめちゃくちゃ真剣な顔で

「お湯かけてみたらいけるかも…」

と提案してきました。

なんでドッグフードを美味しく
いただこうとしてるんだよ、
と突っ込みたい気持ちを抑えつつ、
お湯をかけて食べてみました。

少し柔らかくなり、
臭いも幾分かマシになりました。

父は

「ほらな?」

と少し得意げでした。

こんな時にドッグフードとお湯の
相乗効果に気づいてももう遅いのです。

皆さんもお気をつけ下さい。


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