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マスク作成キット
2020年の春。
新型コロナが蔓延し、マスクを手に入れることが難しくなりました。
私はあいりん地域で訪問看護の仕事をしていますが、この頃はマスクだけでなく消毒や手袋など、いろんな感染予防グッズが手に入りにくかったです。
あいりん地域は、3密回避が難しい住環境が多いため、感染症が蔓延しやすく、基礎疾患を抱えた高齢者が多いため、感染すると重症化する可能性のある人がたくさんいます。
経済的にも習慣的にも、マスクの確保が困難な方は多いです。
そこで、誰もが清潔なマスクを着用して暮らせるように、職場の看護師さんと一緒にマスクを無料配布する活動を始めました。
たくさんのマスクを自分たちだけで作ることは難しいので、5枚1組の「マスクキット」を準備して、マスク作りを手伝ってもらえるよう、知り合いに声をかけていきました。
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次第にあいりん手作りマスクプロジェクトのことが口コミで広がっていき、マスク作りに協力してくださる方が少しずつ増えていきました。
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コロナ感染症が蔓延してから2年以上が経ちました。
この2年間でマスク作成キットも、いろんな人の協力を得ながらアップデートを繰り返しています。
布生地の裁断がしやすいように、ボランティアさんがカラフルなプラスチック板で、マスクキット用の型紙を作ってくれました。
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そのプラスチック型紙を使って、あいりん地区にある「のぞみ作業所」ではマスクキット用の布生地を裁断してくれています。
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「ふれあい喫茶」や「食事サービス」の活動をしている西成区橘地域のボランティアさんたちも、マスク生地を裁断する作業を手伝ってくれました。
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裁断された布地は、表布・裏布・ゴム紐2本を1セットにしていきます。
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5枚分のマスク作成キットと、作り方用紙をひとまとめにしています。
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この作り方の用紙も、マスクプロジェクトを長く支えてくださっているボランティアさんの手作りです。
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ミシンがなくても、材料がなくても、作り方がわからなくても。
年齢や性別や裁縫経験も問いません。
誰でも気軽にマスク作りにチャレンジできるように、マスクキットを準備しています。
マスク作りにチャレンジしてみたいという方は、1枚からでも構いませんので、お声かけください。
チクチクとマスクを縫う静かな時間は、なかなか良いものですよ。
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