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短編小説

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2024年3月の記事一覧

「短編小説」〜ムーンリバー&手のひらの恋〜NNさん企画#青ブラ文学部

海に浮かぶ月光を「ムーンリバー」と呼ぶと覚えたのは、幾つの歳だっただろう。 母方の祖父の…

sanngo
2か月前
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「ショート」手のひらの恋#青ブラ文学部

恋なんてものは、始まりはドラマティックだけど終わりは、どれもありきたりなものじゃない? …

sanngo
2か月前
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「ショート」桜色の人生#シロクマ文芸部#青ブラ文芸部

あくまでもフィクションです。 本文はここから↓ 「桜色の人生だったな…」 火原 三平は病室…

sanngo
2か月前
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「ショート」桜色の口紅#シロクマ文芸部

桜色にほのかにパールが入った口紅を見た時、私は欲しくて欲しくて堪らない衝動にかられた。あ…

sanngo
3か月前
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「短編小説」 暗々裏

「全部、コロナのせいだ」 空席だらけのホールを眺めながら、店主の須藤 貴樹はため息をついて…

sanngo
3か月前
54

「短編小説」 朧月#シロクマ文芸部

朧月が春の夜空にぼんやりと浮かんでいた。 楼主のおやじさまが、ちり紙に包んだ星のようなお…

sanngo
3か月前
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「ショート」合わせ鏡

深夜1時55分にセットしたスマホのアラームが鳴った。 ベッドから手を伸ばしてアラームを止めた。 「今日こそ」 のそのそと布団から起き出してテーブルに置いた鏡を2枚確認した。 高校で流行っている「合わせ鏡」の都市伝説に私は今日こそ挑むのだ。眠くて、もう二回も失敗していた。 隣のベッドから姉の美咲が 「うるさいな~、何時だと思ってるの」 寝言のように苦情を言った。 2枚の鏡を持って、大きく深呼吸をした。学級委員の麻紀の話しによると9番目の顔が自分の死に顔らしい。間接照明に白く浮か

「ショート」卒業の日#シロクマ文芸部

卒業の日、体育館の裏に卒業する一年上の先輩から呼び出された。 「これ」 学生服のボタンが一…

sanngo
3か月前
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「ショート」朝焼けまで

遮光カーテンの隙間から、夜の闇と寒さが僅かに忍びこんでくる。俺はベッドの中で静かな寝息を…

sanngo
3か月前
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