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『きっと : だれか ; ぼくら』が出来るまで→出来てから

はい、三面相です。『きっと : だれか ; ぼくら』をお聞きいただいた皆さん、ありがとうございます。

最初はシンプルにこの曲の参考楽曲を紹介していきます。早速行きましょう

根幹のリファレンス

この曲のいちばん重要なリファレンス楽曲は

ピチカート・ファイヴ/大都会交響楽

聞いたら分かると思います、これです。

僕は1年ほど前から渋谷系を聞きまくっていたのですが、この曲を聞いた時の衝撃は凄まじいものです。オーケストラ×ドラムンベースという時代を先どった組み合わせを、今作らなければいけないと思いました。
また渋谷系ばかり聞いていたので、メロディにもボサノバの雰囲気はあると思います。

フリッパーズ・ギターやカジヒデキなんかの雰囲気が混ざっていると思います


1:37秒からのカッティングパートは、そう

はこ/百葉箱

まあ何となく察すると思います。
そうだよね、、うん、似てる。
すごいもんこの曲。すごいもん。すごいし、すごいもん。
この曲を楽曲分析した時に思ったのが、カットアップの棲み分けが音域の上 中 下の3段で同時に鳴っているのではないかという発見。
持論として、カットアップは左右で同時に鳴らさないという鉄則があるのではないかと思っています。
私の好きなアーティストでいうと、中塚武さんであったり

Cubesatoさんであったり

Plus tech Squeeze Boxであったり

Corneliusであったり

まあこの辺りの方々をまるっきり参考にしています

んで、このカットアップの鉄則を音域で分けて3ブロック同時に鳴らしている……………のかな〜って思ってます。確証は無いです。
でもこの気づきをこのパートに用いりました。

そしてラスサビ前のリコーダーですね。
これはもう、なんとなく想像出来るかもしれません。

僕でありたい(ハウスネイルのEDの方だけどリンクは原曲)

 

懐かしいですよね。好きなんですよね。ほんとに。


そしてラスサビですよね。ここは色々混ざってます。
まず、ラストに合唱が入る展開、これは

SEKAI NO OWARI/プレゼント

好きなんですよね〜〜
元々合唱部だったのもあって、Nコンの課題曲には思い入れがあるんです。これは本当にエモ。
もうひとつは

月ノ美兎/アンチグラビティガール

これね〜エモいよね〜
「SMASH the PAINT!!」というアルバムの最後に入ってまして、聞いた時大泣きしてました。

すごく大雑把に解説していた気がします。
この後はより大雑把に紹介!!ひたすら列挙していきます

濁茶/キリンに日がさせば

泣いてたし、すごく食らいました。ずっとオリジナル曲を出せていない自分に刺さった部分もあって、僕もちゃんと曲を作らないとという気持ちにさせてくれました。実写MVのアイデアも濁茶さんのMVを多々参考にしています

中西圭三/ぼよよん行進曲

良い曲〜〜
だいすきなんですこの曲。初めて楽曲分析したのもこの曲で、音楽の力ってすごいと思わせてくれたのもこの曲です。バイブル。

星野源/創造

良い曲〜〜
良い意味でポップスの概念を壊してくれたのがこの曲です。JPOPって凄いんだなって思ったのも星野源さんのお陰です。

合唱曲/信じる

 https://youtu.be/2u4T9_42BeY?si=izb34nmKd1NPy6ja

歌ったことある人もいるんじゃないですか?
谷川俊太郎さん作詞の名作です。


ざっと紹介しました!後で思い出して追記するかもしれません


曲が出来るまで

ここからは僕のマインドの話です。
実はこの曲が出来るまでに8曲も没を生み出しています。というのも、どうもボカコレだと思うように曲が生み出せず、2023年のボカコレはオリジナル曲で参加出来ずにいました。
今回も中々納得する作品が生まれず四苦八苦していました。
そこで原点に振り返ることにしました。今まで好きだったものを振り返ることにしたのです。
例えばEテレであったり、ボカロであったり、音ゲーであったり。
中学生の頃にラジカセを貰いました。
僕は太鼓の達人のサウンドトラックと、「SMASH the PAINT!!」、そして米津玄師さんの「BOOTLEG」というアルバムです。
この「BOOTLEG」の話をさせてください。
ボカロに出会ったのは確か小学四年生の時です。ボカロは当時太鼓の達人でしか知りませんでした。ある日、YouTubeの代わりにニコニコを見てみたのです。すると想像もしていなかった可笑しい世界が広がっていました。僕はどっぷりハマってしまいました。それはもう楽しい世界でした。そこで様々なボカロにも出会いました。『シャルル』『エイリアン エイリアン』『アスノヨゾラ哨戒班』そして『砂の惑星』
『砂の惑星』、実は「BOOTLEG」に収録されています。米津玄師さんの本人歌唱です。当時、米津玄師さんはYouTubeで見つけて個人的に好きでした。(「MAD HEAD LOVE」とか)しかしそこではハチ=米津玄師という認識が深くありませんでした。このアルバムでハッキリ分かったのです。ボーカロイドとポップスを繋げてくれたのです。
『砂の惑星』がボカロへのアンチテーゼのようなテーマを孕んでいるというのは後で知りました。僕にとってはボカロとポップスを繋げた架け橋だったのです。僕のボカロPはそこから始まったのです。僕にとって、それはオアシスだったのです。
だから僕は、ポップスを表現したいと思うようになりました。どんなに色んなジャンルや表現を知っても、最終的にJPOPを作りたいと思うようになりました。いつか米津玄師さんに直接感謝を伝えたいです。

DTM鯖という場所の話もさせて下さい。
2023年、フロクロさんがDTM鯖という誰でも入れるdiscordサーバーを開きました。私はこのサーバーに入り浸っていました。今もです(今もDTM鯖のボイチャでこの記事を書いています)
ボカロPとしてデビューした2022年、私は孤独を感じていました。周りを見れば既にチームが出来上がっているような、そんな気持ちで、何故か心狭く感じていました。
年が明けてTwitterを見ると、フロクロさんがサーバーを作ったなんていうツイートをしていました。速攻で入りました。
このサーバーでは色んな刺激がありました。学校で話せないような、音楽の話をたくさんしました。
色んな出会いがありました。それは例えば、ァネイロという存在です。彼はデビュー前からこのサーバーにいました。一緒に馬鹿な話や音楽談義、時には議論もしました。そして彼はボカロPとして羽ばたいて行きました。今やボカコレルーキーの1位を取るかどうかなんていう所まで行ってしまいました。すごいよ、マジで。
今は有難くも仲間であり、ライバルなんてまで言い合っています。僕はずっと不安でした。ライバルなんて言える存在なのか。今回やっと胸を張ってライバルだぞって言えた気がします。
実は最初に反応くれたのァネイロなんですよ。DMに来たんです。「一緒に曲作ろうな」って。「魂込めすぎ」なんて言われました。絶対に曲作ろうな。ルーキーで1位取れよ。今度はライバルとして立ち向かうからな。

この曲を作るにあたって1番大きかったのは、今ある全てを詰め込めたことです。
僕にはプライドがありました。当時流行ってたリリースカットピアノを使わないだとか、丸サ進行を使わないだとか。次第に、影響元を知られては行けないだとか、本当に表現したいことからずらすだとか、制約ばかりをつけるようになってしまいました。それを全てとっぱらって、本当にやりたいこと、好きだったこと、好きなこと、伝えたいこと、全て詰め込めたのが今回の曲でした。曲が完成した時に、涙を流したのは初めてでした。素直に作ることがこんなに自分にとって向いていることだとは思いませんでした。

私は本当に有難い出会いばかりしていると思います。そして今回のラストルーキーで僕の全力が出せて本当に良かったと思います。
中一の頃から使っていた三面相という名前、いつの間にか多くの人の頭の中へ通っていきました。
卒業してこの街を出て、一人暮らしをする僕のように、色んな気持ちを持って門出の準備をする方も多いはずです。僕だけのエールではありません。皆さんへのエールでもあるのです。
そしてここで終わりにしたくはありません。ここからが始まりなのです。第二の三面相を始める為の踏ん切りなのです。新たな僕、新たな僕の曲を届けられるように、頑張っていきます。どうか見守ってください。  

最後に、『きっと : だれか ; ぼくら』を聞いて頂き、ありがとうございます。
お疲れ様、行ってらっしゃい。


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