見出し画像

算命学余話 #R60玄「基礎編#4 陰占と陽占」/バックナンバー

 算命学余話基礎編の第4回です。基礎編第2回の『余話 #R36玄』では、「四季を三等分したもの=十二支」という解説をしましたが、十二支そのものの性質についてはまだだったので、今更ではありますがまず今回はこれを補足します。先述の十干との相違点を探してみて下さい。十干と十二支は似ていますが、宿命において日干が本人を表している以上、十二支は本人そのものではなく、本人を支えるサブとしての意味合いが強いです。
 またその後は、陰占と陽占の成立ちに関わる、極微界と極大界について触れます。

◆十二支の性質◆
 十二支は、一年を四季に分け、更に四季をそれぞれ「始め・中盤・終わり」に三分割した十二区分を指しています。よく知られる子丑寅…という独特の漢字に、日常的になじみ深い動物の読みが当てられていますが、算命学では動物そのものの性質とは無関係だとしています。但し辰についてだけは、十二支中唯一架空の動物(竜・龍)が当てられており、この架空の動物が意味するところは、鑑定において象徴的な表現に使われることがあります(「壬騎龍背」など)。ともあれ一般的な意味では動物は無視して構いません。それよりも、十二支盤が示す方角や季節に着目した方が鑑定の役に立ちます。

【子】
陽水。北方。真冬・冬至。黒色。十干の壬水と同質。冬至という陽転の基点に当たることから、物事を生み出す力、母性、知恵を意味する。また羊水に浸かった胎児の意味から、子供や出産とも関わりが深い。陽水は海を表すことから、運勢の荒波や新陳代謝が激しい。
【丑】
陰土。北北東。晩冬。黄色。十干の己土と同質。冬の土は湿って柔軟であるが、掘り下げるとまだ凍っている。このことから性情は内剛外柔で保守的。活動は鈍く慎重で、軽率を嫌うため、大成するとしても晩年になる。
【寅】
陽木。東北東。早春・立春。青色。十干の甲木と同質。植物の芽吹きを意味することから、萌芽・前進に関わり、初動に力を発揮する。陽木は大樹だが、なかなか倒れない反面、ひとたび倒れると二度と立ち上がれず、挫折に弱い。
【卯】
陰木。東方。春分。青色。十干の乙木と同質。風にそよぐ柳のように柔軟で、協調性を備える。内剛外柔で、雑草のようにしぶとく粘り強いが、日和見的に大勢につく傾向がある。
【辰】
陽土。東南東。晩春。黄色。十干の戊土と同質。天上との対応では銀河の河口に当たり、運勢の明暗が分かれる。内面と外面の接続に難があり、矛盾した性格をつくる。財に縁が深い。

ここから先は

4,808字
この記事のみ ¥ 900

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?