算命学余話 #G100 「天将星中殺を考える」/バックナンバー
算命学の理解の浅い人たちからは、しばしば「身強の人は押し出しが強くてわがままで…」といった種類の苦情が寄せられます。こうした人たちは自身が身弱であり、弱い身弱が身強によって被害を被っているという被害者意識からこういう発言をして来るわけですが、算命学に真面目に取り組んでいる人には明らかな通り、身強であることはエネルギーが大きいという「量」の問題であって、押し出しだのわがままだのといった「質」とは関係がありません。従って、身強であっても腰が低くて謙虚な人は山ほどいるし、身弱であっても人を押しのけて持論を押し通そうとする人は山ほどいるのです。それは「質」の問題で、十大主星の領域です。
そもそも身強に対するこうした苦情を他者に漏らして同感を得ようという姑息な態度が、既に押し出した行為であるのに、それに気付かないのは身強・身弱とは全然関係のない次元の話、つまり当人が未熟かどうかの話です。この種の相談者に対し鑑定師はうっかり「そうですね」なんて同意してはいけません。すれば「返し」がありますよ。
とはいえ、エネルギーの「量」を表す十二大従星の星々がそれなりに「性格」の傾向を帯びている点は否定できません。十二大従星の性質は、人間の成長段階に呼応するものだからです。
今回の余話は、そんな十二大従星のうち最大のエネルギー保持者である天将星が中殺を受けた場合の性質の変化について考えます。
天将星は「家長」の星です。家の中では家族と家系を守る頂点の存在であり、社会集団にあってはリーダーです。会社社長などは天将星が最も得意とするポストです。しかしこれが中殺を受けると、話は全然違ってきます。天将星中殺を社長にしてはいけません。それはなぜなのでしょうか。
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