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sanmariのひとりごと

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なんでもない日常の、でも、だれかにとって、ちょっと、特別なことたち。
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2022年1月の記事一覧

桜の樹の下には、屍体が埋まっている。

金曜日の休憩時間。この時間帯は、一週間で最も幸福度の高い時間……のはずなのに、わたしの心はどこか晴れなかった。 どれもこれも、流行病のせいなのか。それとも、この時期は毎年こんな気持ちなんだったっけ。とにもかくにも、目の前のTO DOリストには、まだチェックのついていない項目が幾つもあった。 「はぁ……。金曜日なのに全然達成感がない」 そう呟くと、隣の席の上司がクスッと笑いながら 「ねぇ。なんて不思議なんだろうね。今そう思っているのはあなただけじゃないわよ。」 と言いながら