感謝

今日はNHK将棋講座の放送の最終回でした。

改めてこの半年の担当の中で、自分が何を伝えたかったのか考えてみました。

この講座の目標は、ずばり「相掛かりへの偏見をなくすこと」でした。

通説として、相掛かりは難解というイメージがあると思います。
実際にかつての自分もそうでしたが、この戦法はお互いの形が多すぎてどこから覚えたらいいか分からないといったとっつきにくさがあります。
それが相掛かりに挑戦するハードルを上げてしまっていて、難解というイメージにつながってしまったのかなと推測しました。

そこでこの講座では相掛かりの歴史を振り返りながらいろいろな形を少しずつ学んでいくことに焦点を置きました。
これによって大まかに作戦ごとの狙いや長所短所を把握することを目指しました。
また、毎月テーマを変えて行ったことで何月から講座を見ても付いてこられるようなつくりになっていますし、ダラダラと続くいわゆるマンネリ化を防ぐ効果もあったと思います。
このあたりの構成は私だけでは難しく、周りの方のアイデアのもと組み上げました。

ポイントは何月から見ても付いてこられる点で、半年間の内容を全部覚えないと指せないといった現代相掛かり(プロ向け、高度)を理解する必要がなく、どこか一ヶ月の内容を覚えるだけでなかなかしっかりと相掛かりが指せる構成になっています。

特に6月のひねり飛車、7月の中原流は狙いが分かりやすく勝ちやすい作戦なので、初心者からプロまで広くおすすめできる作戦だと思っています。
こちらは今からでもぜひテキストを買って読んでいただきたいです。


相掛かりの良さはズバリ、無限にある作戦の組み合わせの中で常に新しい発見が生まれていくところにあります。
まずは一つなんでもいいので作戦を覚えてみてほしいです。
大丈夫です。私も最初は同じでした。
そのうち興味が広がりいろいろと作戦を知っていくうちに、広がり続ける相掛かりの世界の魅力に引き込まれていることと思います。
また、そういった方が一人でも増えてくだされば私としてはこれ以上の喜びはありません。

最後に、講座に携わってくださった皆さまには本当に感謝しております。
周りの方に教えていただいた部分、頼らせていただいた部分が多く、おかげさまでなんとかやりきることができたと思います。

みなさま半年間、ありがとうございました!

三枚堂達也

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