夜景へのもぐり方
昔、夜景を眺めながらこう思った事がある
「私もあれに溶け込みたい」
やり方は簡単だった
夜景に潜り込む入り口は無数に存在する
居酒屋のバイト
ファミレスの店員
会社の残業
一人きりのアパートの明かり
これで居れば、少なくとも自分は夜景を眺めている側では無く、夜景を作り出している側に回れている気がしていた。
そして、夜景は眺めていれば美しく全体が調和して、ものすごいオーラを放って居るように見えるけれども、いざ自分が夜景のひとつになると、それで居る最中はとても孤独だと言うことも知った。
でもよく考えると、その夜景を誰かと眺めている、その部屋の明かりや、車のライトだって、夜景のひとつなんだよな。
夜景は人が何かをしているしるし。
綺麗な夜景がある街は、沢山の人が「何かをしている」
そして、何かをしようとしている人を照らしている。
何かをしようといている時に光が出せるのは、ホタルか人間だけだよね。
そんな事を考えている今の私の周りには、真っ暗に静まりかえった村にコンビニと、高速道路だけが光っている。
夜は寝るものだからね。
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