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「すげーな」 世機が感嘆の声を漏らした。彼が術師の術に感心することはあまりなかったが、そ…
「呪殺対象は兄ではなく、自分の妻だったらしい」 クラウドは淡々と言ったが、恐ろしい内容だ…
クラウドが護衛を頼まれたアイドルの名前は、当然芸名だが、希星良 咲妃という女性アイドルだ…
「誰に雇われた?」 世機はクラウドに警戒しつつ、ほんの少し力を抜いてみたが、構えは解かな…
男の攻撃を躱し切れずに、世機の体にはダメージが少しずつたまっていった。 男はそれを見てに…
周囲に人影なし。 結界が張られているのかもしれないが、沙都子には感じ取ることが出来なかっ…
アイスクリームの移動販売車は、ポップなデザインの牽引車だった。 屋根は水色で、外壁はごく薄い黄緑で、デザイン性の良い文字で店の名前が書かれていたが、世機のところからは読み取ることが出来なかった。 沙都子は何も考え無しに不用意に近付いていったが、世機は何時も初めての場所や店に行くときは慎重だった。 世機は店に感じていた違和感が何なのか、少しだけ気が付いた。 沙都子のあとから近付いて見ると、店内にも付近にも、店員の気配すら無かった。沙都子も店員を探している。 「店員さん!」 沙
沙都子は渋い顔を隠しもせずに、不機嫌そのもので、帰り道を歩いていた。 世機も眉間にシワを…
「いくらだ?」 世機は西園寺時子の様子が見たかったので、聞いてみた。 西園寺の目が、円マー…
沙都子は財布の中身と、武器の性能を考えながら、バランスの良い買い物をしたのかどうかと心配…
「実戦で役に立つ物が良い」 沙都子が言った。 「と言うと?」 西園寺時子が、質問を返す。 「…
武器ショップのオーナー兼店長である西園寺時子は、小柄なメガネっ娘だった。 丸顔に、色白の…
世機は自分の霊感を鍛えるための修行を欠かしたことはない。 毎朝決まってトレーニングをする…
「夢幻回航」 12 酎ハイ呑兵衛 如月姉弟が車を走らせていると、ビルが立ち並ぶ影から、何かが飛び出してきて、結構大きな音をたてて車に打つかった。 淳也は車を止めて、確認のために外へ出てみた。 まだ、周りに人が多く、車も数が多かった。 宵の口。 というか、まだ時間は21時位だった。 順子は窓から顔を出して、確認する。 「淳也、どうしたの」 如月淳也は車の周りを見回したが、何も打つかった形跡はなかった。 後ろから来たトラックが、邪魔になるとクラクションを鳴らしたので、淳也は