【66】年度の変わり目の感染拡大防止~リバウンドを防ぐために~

企業向け新型コロナウイルス対策情報配信 2022 年 4 月 15 日

経営者・総務人事担当者のみなさま、年明けから実施されていたまん延防止等重点措置が 3/21 に解除されました。例年、人の移動、会食の多い、年度の変わり目に感染者が再び増加してリバウンドしてしまわないよう対策が必要です。


1. 課題の背景:

新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が解除されると、BA.2系統への置き換わりが進 んでおり、新規感染者数の減少スピードが鈍化するなど下げ止まりやリバウンドの懸念が あります。新年度には、人事異動に伴う会食や社内研修も多くなり感染再燃の原因になりえます。オミクロン株は伝播性が高いため、新規感染者数の継続的な増加が起こらないよう、 感染リスクの低減(特にリスクの高い状況を避ける)に努める必要があります。

2.企業でできる対策


〇 感染リスクが高い行動には引き続き注意するよう促す
○ どうしても会食を行う時は感染対策を徹底する
〇 研修時の感染対策を徹底する
○ ワクチン未接種者、3回目接種者への情報提供の再強化

1)感染リスクが高い行動には引き続き注意するよう促す

□以下の表を参考に、感染リスクが高い行動は控えるよう促す。 □感染リスクが高い行動は、その必然性を十分検討させる。

2)どうしても会食を行う時は感染対策を徹底する

どうしても会食をする場合は、以下のことを守るよう従業員に促しましょう。 家族や同居人以外との会食は1)の表ではリスクが高い行動の一つですが、どうしても会食を行う時は感染対策を徹底する

□少人数、短時間にする
□会話の際はマスクを着用し、大声での会話を避ける
□家族や同居人以外と会食する場合は 4 人までとし、様々な人と、頻繁に会食するこ とは避ける
□「飲食店を選ぶ際のポイント(※)」を行っている店舗を選ぶ
□のどが痛い、咳が出るというような体調不良が少しでもある場合は会食への出席を取りやめる

※【飲食店を選ぶ際のポイント】(参考情報2)
Ⅰ.座席の間隔(目安 1~2m)を確保
 (またはアクリル板などパーティションの設置)
Ⅱ.食事中以外のマスク着用の推奨
Ⅲ.手指消毒の徹底(消毒液を出入口、トイレなどに設置している)
Ⅳ.店内の換気の徹底(二酸化炭素濃度 1,000ppm 以下)
Ⅴ. 感染対策実施認証を受けている

3)社内研修時の感染対策を徹底する

社内研修もやり方によって感染リスクが高い行動となります。以下の要点に注意して開催方法を検討しましょう。(詳細は過去の配信内容を参照 参考情報 3)

□3 密を回避できるよう開催方法を計画する。
□体調不良の参加者がいないことを確実にする。
□会話を最小限に、マスク着用、手洗い励行を参加者に実施させる。
□会場の換気・保湿と消毒を行う。

4)ワクチン未接種者、3回目接種者への情報提供の再強化

新規感染の中心が3回目のワクチン接種率の比較的低い20-30 歳代にシフトしてきています。ワクチン接種の重要性を認識してもらうため、ワクチンについての情報提供を再強化しましょう。(過去配信内容を参照 参考情報 5-7)

□ ワクチン初回接種(1・2回目)のみでは、感染予防効果が半年後にはほとんどな くなってしまうこと。追加接種(3回目)により感染予防効果を取り戻すことがで きることを情報提供する。
□ 追加接種でも副反応の頻度は初回接種と大きく変わらないかやや少ないことを情報 提供する。
□ 初回接種とは異なるワクチン追加接種で使用(交互接種)しても、得られる効果に 差はないことを情報提供する。

3.関連情報リンク・参考情報:

1) 第 79 回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和 4 年 4 月 6 日) 資料1 直近の感染状況等の分析と評価 https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000926435.pdf

2) 飲食の場面におけるコロナ感染症対策のお知らせ(内閣官房)~飲食店を選ぶ際のポイ ント~ https://corona.go.jp/proposal/pdf/facing_inshoku_20220325.pdf

3) 企業向け新型コロナウイルス対策情報配信 第 36 回 社内研修、採用イベント時の感 染対策 http://www.oh-supports.com/img/corona/pdf/036.pdf

4) 企業向け新型コロナウイルス対策情報配信 第 61 回 新型コロナワクチンの追加接 種(3 回目接種について)
http://www.oh-supports.com/img/corona/pdf/061.pdf

文責:守田 祐作(産業医科大学 健康開発科学) ※本文章は、産業医有志グループ(今井・櫻木・田原・守田・五十嵐)で作成しました


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