機能しない家族と機能する家族
日本の心の幸福度はなぜこんなにも低いのでしょう?
先日、ユニセフが発表した先進国における「子どもの幸福度」で、日本は子どもの「精神的な幸福度」がワースト2位でした。
なぜ、体の健康度では1位なのに、心の幸福度はこんなにも低いのでしょうか?
共働き夫婦も再び増えてきた現代、「イクメン」というスタイルも増えてきました。
しかし、イクメンと称する夫に不満を抱く妻が多いのはなぜなのでしょう? なぜ、モラハラ相談は増えているのでしょう? なぜ、現代の母と娘はこじれるのでしょう?
専業主婦は戦後に誕生したことが社会学で明らかになっています。
ところで、「専業主婦」は戦後の一時期に登場したスタイルだってご存知でしたか?
女性はこれまでも働いてきたのです。昔といまの違いは、労働形態と産業構造にあります。
『資本論』の著者、K.マルクスは「存在が意識を規定する」と言いましたが、私たちの不自由さのひとつは資本主義の構造に生き方が規定されていることに気づけない(アウェアネスをもてない)ことです。これは、アンチ資本主義も同様です。
現代人が抱える悩みの難しさは、ここにあります。
足りないものと過剰なものについて
今日の女性たちは、仕事に子育てに翻弄しているのが現状です。大切な自分のことを、「〇〇のために」と後回しにしてしまうのはなぜでしょう?
「〇〇が悪い」という批判的態度は力でもありますが、誰かを悪者にする因果論で問題は解決するのでしょうか? あるいは、(自分の正しさを守るために)相手の価値切り下げるコミュニケーションで、問題は解決するのでしょうか? それでも、苦悩が解決しないのはなぜなのでしょう?
何が足りないのでしょう? あるいは何が過剰なのでしょう?
次世代をつなぐ場としての家族のこれから
戦後日本社会の中に定着した「家族イメージ」と現実の家族とのずれに、やりにくさや生きにくさを感じられている方もたくさんいます。
家族社会学が実証してきたように、「当たり前だと思っている家族イメージ」は戦後のほんの数十年の間に、マスメディアやTVの発達、働き方の変化とともに形成されてきました。
社会が変動する中で、それでも、次世代をつなぐ場としての家族はどうあったらよいのかをご一緒に考えてみませんか?
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